
17:14
カラマツソウ。
最近の僕は「どうせ高山植物なんて、名前が覚えられっこないし」と写真を撮るのを諦めていた。
でも、今日は久々の登山ということと、7月上旬で高山植物に出会いやすいタイミングということもあって、つい写真を撮ってしまう。
これまでの僕は、7月に入ってから「どうしようかなあ、山に登るんだったらそろそろ計画を立てないとまずいなあ」と考え始め、結局9月に登るというパターンが多かった。今年は7月頭に登れているので、気分が良い。

17:17
沢沿いの登山道というのは、その多くが「ある程度水平移動したのち、ドスンと縦方面に一気に標高を落とし、またそこから水平移動」というのを繰り返す。階段の段差みたいなものだ。で、その縦方向の下りが、これまで足に蓄積した疲労を増幅させ、たいそう疲れる。
でも、この山の場合、そういうスイー、ズドン、スイー、ズドンという道にはなっていなかった。どうしてだろう、と地図の等高線を見てみたが、単にこの山は裾野が広大だからだ、という結論に至った。

17:20
何やら薪が積み上がっている。
サイズ感からして、暖炉にくべるものだ。なんだろう?
特に周囲になにかあるわけでもない。車が入ってこられる林道がある様子もない。なんだろう?

おや。
「火山館で使用の薪です。1本でもありがたいです。」
と書いてある。これから登る人に対して、ボッカの依頼だった。
僕は下山なので、今回は役に立てず。

17:22
薪が積んであった場所からすぐ下に、ちょっとした広場とベンチがあった。

あ、なるほど、ここが「二の鳥居」だったのか。

ここでルートは分岐する。
右は「一の鳥居 浅間山荘へ」で、左は「不動滝を経て一の鳥居 浅間山荘へ」と書いてある。
どちらを通っても一の鳥居に向かうのは一緒だけど、左は川沿いルートだ。そっちのほうが楽しそうなので、不動滝を目指す。なお、ややこちらの方が所要時間が長くなる模様。

17:31
不動滝。修験道の行を行うのにはちょうど良いサイズ感の滝だと思うが、上から石がゴロゴロ落ちてきそうな気がして怖い。

17:33
川沿いの道を歩いていく。
川の水が濁っている。泥で濁っているようだが、温泉成分が混じっているからだ。
写真でみるとまるで自然散策道の散歩をしているようだ。でも、間違いなく標高は下げなくちゃいけない。

前掛山あたりの上り下りがキツかった記憶はすごく残っているのだけど、このあたりの下りが大変だった記憶は全然残っていない。そして写真も、なだらかな道がほとんどだ。どうだったかなあ、本当にこんな道ばっかりだったっけ?

紙垂(しで)がぶら下がっていた。神聖な場所であることを示している。

17:44
ややこしい形になっている岩。

分かれていた道と合流し、一の鳥居に到着。
登山口がある浅間山荘まであと1.4km、という標識があった。
標高がだいたい1,550メートルなので、あと150メートルほど標高を下げないといけない。でも、もうこの山は下山したも同然。あとはどこまで宿に到着する時間を短くできるかどうか。

17:51
気持ちの良い道を下っていく。
下る側としては楽しい道だけど、逆で登る立場なら、案外傾斜がある道だと思う。

17:56
おっ、このあたりは道がものすごく整地されている。
これはもう舗装道路といって過言では・・・

18:00
「過言ではない」と言おうと思ったが、やめる。
てっきり林道に出たと思ったのだけど、そのあとまた岩がゴツゴツした道に戻った。

18:05
ガードレールが現れた。これはもうほぼ下山とみなして間違いなかろう。

車が通れるような道を通り、そして橋を渡る。
橋の上から川を眺めると、赤茶色に染まった水だった。
今日泊まる浅間山荘も、鉄分がとても多い温泉だ。

18:10
ゆるやかに道を進む。もうここから先、標高を下げる心配はない。

「やれやれ、建物が見えてきた」とたどり着いたのが、「浅間連峰遭対協小諸支部詰所」だった。
登山届を出したり、相談にのってもらったりする場所なのだろう。
今日は平日だし、夕方ということもあって誰もいなかった。
「トーミの頭で滑落事故が発生しました」という注意喚起の張り紙が貼ってあった。えっ、そうなのか。

浅間山六合目、と書かれた看板。

18:13
下山完了。無事で良かった。
危ないと感じたことは一回もない山歩きだったが、とにかく「早く宿に到着しないと」という心配が強かった。宿の人が心配して、遭難したのではないかと騒ぎになったら申し訳ないからだ。
さあ、記念撮影を済ませたら早く宿へ。本来、温泉旅館で18時過ぎにチェックインというのは遅い。夕ご飯は18時からスタートというのが一般的だから。
(つづく)
コメント
コメント一覧 (2件)
小諸は、2024年11月まで、足かけ3年、年3~4回仕事で通っていた地なのですが、そば七は知りませんでした。行っておくべきだったと激しく後悔。
自家焙煎珈琲こもろは利用したことがありますが、昨年行ったら閉店していてびっくりしました。
こうやって記事に残してもらえたお蔭で、記憶や思い出も再構築されてありがたいです!
ゆうどんさん>
おお、自家焙煎珈琲こもろの仲間がいた!
このお店、2023年に閉店して新潟にある1号店に統合したそうです。意外でした。