
11:35
懐古園には入らないことにして、そのかわりに眼の前にある蕎麦店、「草笛総本店」に入ることにした。
2001年に訪れて以来、21年ぶりの再訪だ。

草笛はおそらく小諸では最も知られている蕎麦屋。
そのせいもあって、店の前には入店待ちの行列が出来ていた。

11:45
さすが蕎麦店だ。それなりの待ち順だったけど、するすると自分の番になって着席することができた。
もりそばは750円。

くるみそば、1,200円。
桶に入って蕎麦がでてくるのが草笛流。
蕎麦の量は「桶に入っているから」というわけではないが、ちょっと多いだろう。

東信エリアの御当地グルメともいえるくるみだれ。
このくるみペーストにそばつゆを注ぎ、混ぜて食べると蕎麦にコクが出る。蛋白な蕎麦にこってり感を追加できるので、昔はさぞや贅沢品だっただろう。
いや、今でも贅沢品だ。このくるみだれを追加するだけで450円もする。さすがくるみ。ピーナッツとはわけが違う。

くるみだれの蕎麦を「うまいうまい」と食べていて、「そうだ、家族への土産でここのくるみおはぎを買って帰ろう」と思い立った。3個1パックで、690円。
潰れないように、そしてくるみの粉がボロボロとこぼれないように注意が必要。

12:11
食後、また駅の北側に戻る。
懐古園の入口正面に、線路をくぐっていくトンネルがあった。なんだ、わざわざ跨線橋を昇り降りしなくても行き来できたのか。
たかだかこのレベルのアップダウンでも「なんだよ、楽することができた」と悔しく思う。それくらい、体のダメージがひどい。
だったら街歩きなんてしないで、おとなしく帰宅すればいいのに・・・と思うが、なにせ今この瞬間の開放感がすばらしい。山を登ることって、自分が思っていた以上にストレスだったんだな。なにせ久しぶりすぎだから。そして、コロナのせいで運動不足が顕著だし。

線路の北側には、重要文化財の小諸城大手門がある。
駐車場の奥に見えるのが、それ。立派なお寺だな?という見た目。
その奥に、高峰高原方面が見える。大手門の奥に見えるのが黒斑山、その右側の雲がかかっているのが浅間山だ。

大手門はさらっと見終えて、あとは適当に町をぶらぶらする。
思った以上に見応えがある町並みだからだ。
建物が味わい深い。
この建物、二階の窓ガラスの上が半円形になっていて、美しい。
正面には「レストランさかい」という看板がでていて、右側には「おみやげ さかい」と書いてある。
お土産屋さんがあるくらい、昔の小諸は栄えたというわけだ。信越本線が走っていたころは、特急あさまはすべて小諸駅に停車していたはずだ。

このたてものも地味に味わい深い。大きなガラス張りで近代的な建築に見えるけど、渋い。
入口が隅切り部分にある、というのは先程の「さかい」と同じ構造。
この建物の場合、入口に車が突撃してこないように、柱を何本も入口周辺に埋めてガードしている。

狭い小路には、飲み屋が並ぶ。
こういう飲み屋がある、というのは近くに役所があるんだろうな・・・と思って地図で確認したら、その通り小諸市役所がほど近くにあった。
役所に出入りする人たち、そしてなによりも役所の人たちが仕事終わりに飲む場なのだろう。全国各地、役所の近くにはこういう歓楽街がある。

飲み屋が立ち並ぶ小路を歩くのも楽しいが、その飲み屋が入っている建物の裏側を覗くのも楽しい。

このお店は、扉のところに「一見さんお断り」の張り紙が貼ってあった。
京都・祇園のお茶屋さんのように敷居が高いお店、というよりも新型コロナウイルスを持っているかもしれないよそ者には来てほしくない、ということなのだろう。
今回、この浅間山登山に先立って長野在住の人に「長野におけるコロナ、および東京人に対する認識」を聞いたところ、「東信地方はまだ警戒感が強いかもしれない」という個人的感想を教えてくれた。それがまさにこの張り紙なのかもしれない。

やきとりやさん。民家を改築したかのような、ざっくばらんとしたお店。

おっと、そんなやきとりやさんでも「一見様の入店を見合わせております。」と書いてある。その下に「※入店前に必ず趣旨の消毒をお願いします」と書いてあるので、やはりここも「見知らぬ人がコロナウイルスを持ち込むのではないか?」という警戒感から、入店お断りにしているっぽい。
ひどい話だ、という印象をこれを見て感じる。でも、感染症患者がゼロの世界において、完全に外界から閉ざされた生活を送っていれば感染症が持ち込まれることはない。アクリル板とか消毒液とかマスクとか、いろいろな感染症対策はあるものの、会う人を減らせば感染リスクが減るのは間違いない。
とはいえ、一見さんではない常連客が、完全クローズドな世界で生活しているわけではない。常連客も日常生活の中で何らかの外界の人と接している。なので、感染症リスクをゼロにするのは不可能だ。
それでも、「見知らぬ人からうつされるより、知っている人にうつされたほうがマシだ」という考え方はあるだろう。
そらはともかく、びっくりしたのがこのお店の営業時間だ。18:00~21:00。わずか3時間。しかもラストオーダーが20:30。焼き鳥をのんびり焼いていたら、すぐにお店がしまっちゃう。これ、商売としては相当大変だ。
他にも、「色めがねをかけた人 暴力団風の人 入場をお断りします」と書いてある。あっ、僕はダメだ。今、外を歩いているときは色めがねになっているから。

ここも窓が面白い作り。
この地域の建築士さんが意欲的だったのか、それとも地域性として、こういう粋なものをつくる文化風土があるのか。

ランチをやっているお店のメニュー。
東京界隈でなくても、ランチメニューが1,000円超というお店が増えてきたんだな。観光客向けのお店ではないのに。
あと、コロナのせいもあって地方でもPayPayが使えるようになってきているのが特徴的。

アミュズメント鹿島、という建物には飲み屋が4軒並ぶ。
アミューズメントにしたかったのだろうが、おそらく看板の横幅に入り切らなかったのだろう。略して「アミュズメント」。
入居している店名よりも、ビル名の方が極めて目立っているのはちょっと珍しい。

旧北国街道を歩く。
古くからあるっぽい酒屋さんに、「塩・切手」と書いてある。

お酒の銘柄らしいけど、なんて読むのだろう?・・・と看板をじっと眺めていて、ようやく「浅間嶽」と書かれていることに気がついた。ああ、字の後ろに描かれている山は浅間山なのか。よく見るとちゃんと外輪山も描かれている。
(つづく)

コメント
コメント一覧 (2件)
小諸は、2024年11月まで、足かけ3年、年3~4回仕事で通っていた地なのですが、そば七は知りませんでした。行っておくべきだったと激しく後悔。
自家焙煎珈琲こもろは利用したことがありますが、昨年行ったら閉店していてびっくりしました。
こうやって記事に残してもらえたお蔭で、記憶や思い出も再構築されてありがたいです!
ゆうどんさん>
おお、自家焙煎珈琲こもろの仲間がいた!
このお店、2023年に閉店して新潟にある1号店に統合したそうです。意外でした。