13:46
なにやら前方に人だかりが見える。なんだろう。縁日でもやっているんだろうか。・・・いや、伊勢神宮の敷地内で屋台とかが出るわけがないか。神聖度合が他の神社と桁違いっぽいのは、この地を歩いてみてよくわかる。
13:48
うわー。すごいな。正宮をお参りする人がこれだけいるのか。正月じゃないんだぞ、今。単なる日曜日ですぜ。それでこれだもの。さすが伊勢神宮。
こういう大勢の人がいても、整然と並んでいるところがいかにも日本人らしくて好感。とても良いモラルだと思う。他国の人には真似できないだろ。
13:56
正宮は石段の上にあるのだが、石段手前には「撮影は石段下でしてください」という看板が出ていた。神聖なる正宮なので、近づいての写真撮影はしてはいけないらしい。神様にとって、カメラという現代の機器は一体どのように不愉快なんだろうか?案外、「写真写りが悪いんで、カメラは勘弁して」とかいう理由だったりして。
で、参拝客だが、せっかくさっき「整然と並んでモラルが良い」と褒めたのに、ここではいまいち。何人も、石段の上から撮影していた。バチが当たるぞ、やめとけ。
14:19
結局、正宮の行列に20分ほど並んだだろうか?お参りを済ませ、脱出する。行列は、列の両端に並んでいれば比較的動きが早かった。ただし、お宮にたどり着いても、正面から参拝はできないので、微妙なポジションではあるけど。「とりあえずお参りはしたい。でも時間が惜しい」という人は、意識的に列の端っこに陣取るのは良いと思う。
お参りが終わった人たちは、正宮の横を通って裏手に回ることになる。お宮の正面は石段を覆い尽くす参拝客なので、とてもそこは通れない。だから、一方通行ということになっているのだった。
一方通行の道を進んでいくと、「荒祭宮」があった。そこにもお参りしていこう。御祭神は「天照坐皇大御神荒御魂(あまてらしますめおおみかみあらみたま)」。長いお名前だ!
14:32
20年が経つと、さすがに建物はくたびれてくる。いや、「くたびれてくる」なんて表現を使うのではなく、「味が出てくる」というのが正しいか。でも、新しく建立されたぴかぴかの奴と見比べると、やっぱり新しい方がいいや!という気になる。神社仏閣は、古ければ古いほどその価値が上がるものだが、伊勢神宮に関しては新しい方が素敵。時代の流れに常に追随する、稀有な存在だ。
14:35
さすが伊勢神宮、お宮以外の建物も立派。日光東照宮みたいな華美なものは全くないが、ううむと唸らされる立派さ。
15:45
伊勢神宮のお参りを済ませたあと、しぶちょおとばばろあは「赤福で一休みしよう」と話し合っていた。やっぱり伊勢神宮に来たからには、ド定番の赤福を食べるべき、ということなんだろうか。・・・あれ?違うの?「赤福氷」ってのがあるって?何それ。おいしいの?
お酒をやめて2か月のおかでん。面白いもので、味覚にも変化が現れてきている。これまで、甘いものはお茶請けとして出されたりしない限りは絶対に食べなかった。「食べなかったら、相手に失礼」というシチュエーションに限り食べるもの、それがおかでんにおける甘味だった。しかし、お酒をやめて以降、なぜか甘いものが体に馴染み始めている。そのメカニズムはわからないが、最近、甘いものがおいしい。
そんなわけで、二人に誘導されて赤福へ行った。内宮の近くには、有名な本店のほかにも支店があった。われわれが訪れたのは、その支店の方。大きな看板がお出迎え。
14:47
店の脇には長い行列ができていた。とても繁盛している。「たかだか赤福を食べるだけなのに・・・」と思うが、赤福ブランドというのは日本全国轟いている証拠だ。われわれも、おとなしくその行列に並ぶ。
14:51
行列の先に食券売り場があり、そこで食券を買う事になる。食券を買ったら、あまり広くはないもののお店に畳敷きの客席があるので、そこで賞味することができるという寸法。
売られているのはシンプルに二つ、「盆(3個入) 280円」と「赤福氷 500円」。盆、というのはおなじみの赤福がお皿に乗っているもの、ということらしい。そして謎の「赤福氷」。ばばろあ、しぶちょお共にこの「赤福氷」が本日のお目当てらしい。
14:51
あ、ご丁寧に食券売り場のところにサンプルがあったぞ。
えーと、盆は想像通り。赤福3個を召し上がれ、というわけだ。で、赤福氷だが、なるほどかき氷のことなんだな。緑色のシロップがかかっているが、抹茶かな?
14:54
購入した食券。
「ぼん券」は青色、「氷券」は黄色。「盆」はすぐに提供できるけど、氷の場合は順番待ちになるため、整理券となる番号札を渡された。
15:02
お客さんでいっぱいな客席に何とか席をこしらえ、肩を寄せ合いながら待つ。座布団もテーブルもないので、適当なところに腰を据えることになる。
14:54
お茶と盆については、店員さんがひっきりなしに巡回しているので、呼び止めて貰えばいい。ほら、店員さんがやってきたぞ。すいません、この食券で、盆ください。
14:55
これが、盆。
「おかでんは一人でひと皿ね」
とばばろあから言われ、一皿手渡された。残りの三人は、三人で一皿。ちょうど一人一個ずつの計算だ。なんですかこの違いは。「甘い物もいける口になった記念」ということか。
14:57
で、赤福を手に取り笑みを浮かべるおかでん。
うーむ、昔だったら、「伊勢神宮のお参りが終わったんだ。お清めのお酒でも飲むぜ。甘い物?いらん、そんなの。ビールのつまみにもならん」といって赤福を断り、そのかわりに缶ビールでも買っていたかもしれない。それがどうだ、今や甘い物を前にご満悦の表情ときたもんだ。
「おかでん、10年後には甘い物を食べ過ぎて糖尿病に!」なんて展開になったら相当びっくりだ。でもそれはないと思うんだが・・・。2013年春時点において、は。
15:03
われわれの赤福氷ができあがったので、届けられた。今日は蒸し暑い。とける前に食べなくちゃ!何しろご覧の通りの山盛りの氷。うかうかしていると、ぼたぼたと下に垂れてくるぞ。
色気の無い器、色気の無いスプーンってのが老舗って感じでむしろ好感。
15:12
食べ進めてみると、氷の中から餡が出てきた。おっ、単なる抹茶蜜のかき氷だと思っていたのだが、こういうところがいかにも赤福だ。なるほど、だから「赤福氷」って言うんだな。さらに食べ進めていくと、お団子も出てきた。ああ、赤福を氷の中で再現、ということか。
でも、さすがにかき氷の中に赤福そのものをぶち込むというのは塩梅が良くなかったようで、改良に改良を重ねてこの餡とお団子は赤福とは別の作り方をしたものなのだという。赤福氷専用に作られた特製品。だから、僕らのように「赤福も赤福氷も同時に注文して食べる」というのは決して重複した間抜けな食べ方ではない、ということだ。
味は言うまでもなくおいしい。暑い最中の伊勢神宮詣りなら、ぜひ赤福に立ち寄って赤福氷を食べたいところだ。ただし、手がベタベタしてしまうので、ウェットティッシュを持参しておくと大層はかどる。
15:21
赤福氷を食べ終えたわれわれは、また人でごった返す通りを歩く。行きと違って気持ちに余裕があるので、通り沿いのお店を冷やかしたりしながら。
ゆっくり見てみると、いろいろお店があって楽しい通りだ、ここは。ただ、飲食店はどこも激混みで行列ができている。15時過ぎ、という本来であればアイドルタイムにもかかわらず、だ。この界隈で落ち着いて腰を据えてお食事をしよう、なんてことは考えない方がよさそうだ。それだったら、通りに出ている屋台なんかで食べ物を見繕い、食べ歩くのが楽しそうだ。
ほら、見てごらん。「あげもちソーセージ」だって。うまそうじゃないか、おい!お餅だから、腹持ちも良さそうだし。食べてみたかったけど、さすがに赤福を一人で3個も頬張ったあとだ、むちゃはよせ。
15:21
人の数はとても多いけど、風情がある通りだと思った。何よりも、いろいろなお店があって、楽しい。倉敷のようにお土産物屋ばっかりの古い町並みってのは途中で飽きてくるが、この通りはいろいろなお店がある。飛騨高山も古い街と観光がうまいこと融合していると思ったが、ここもなかなか気に入った。
15:31
第三銀行は、暖簾が下がっていた。こういう、和風な遊び心があるのが、見ていて楽しい。ここは建物が新しいようだが、わざわざ木造の和風建築にしてある。
「おみくじ付えいてぃえむ」だって。一体どんなおみくじなんだろう?「金運:貯めよ。さすれば増える」とかどうでもいいことが書いてあったりして。
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