20:03
しぶちょおの鯛マンに対抗して、こんどはばばろあがやる気。船の上にデン、と偉そうにふんぞり返っていた伊勢海老の殻をむんずとつかみ・・・何をするのかと思ったら、股間にオン。
この予想外の展開に、一同大笑い。
「出た!伊勢海老マンだ!」
さすがにパンツを脱いだりはしなかった。そこまでわれわれは破廉恥ではない。とはいえ、周囲にお客さんがいないことをいいことにやりたい放題ではある。なお、パンツと伊勢海老との間には、おしぼりを挟んである。さすがにパンツが磯臭くなるのは勘弁願いたかったのだろう。
20:04
しきりに「いいねぇ」を連呼しながら、シャッターを押すしぶちょお。何度もばばろあに、目線やポーズの指示をだしながら、ゲラゲラ笑っている。
言うまでもないが、われわれは酒を一滴も飲んではいない。でも、こんなことはやる。
20:18
さんざん笑ってから夕食を打ち上げ、部屋に戻る。
布団敷きは自分でやるものだと思っていたが、この宿の場合はちゃんと宿の人が敷いてくれていた。ありがたい。
8畳の部屋に4人の布団が並ぶので、結構ぎゅうぎゅうではある。でも、これくらいの密着度がわれわれにとっては一番心地よい。むしろ、これより広くて、布団同士に隙間があったりすると、妙に不安な気持ちになる。ましてや、二間続きの部屋だったりした日にゃ。
宿の人は「狭くて申し訳無い」ってしきりに仰ってたけど、いやいや、これが標準的かつ最先端のアワレみスタイルですよ。
布団に横になりながら四方山話をしたが、酒を飲むでもなし、お菓子をつまむでもなし。早起きの疲れも相まって、早めに就寝となった。お休みなさい。
2013年05月05日(日) 3日目
07:13
朝。おかでんはほとんど眠る事ができず。ひどい鼻炎で一晩中苦しめられた。夜中に何度か目を覚ましたしぶちょおが、朝に僕の事を心配してくれた。
「大丈夫か?寝てないだろ」
「知ってたか。実際、ほとんど寝てない。寝られないので、LINEのセットアップやってた」
遅まきながら、おかでんは自分のスマホにLINEをインストールしたのだった。どんなもんかとあれこれいじっているうちに、朝を迎えた。
さて、朝食は7時から。とても早い。それはこちらから宿にリクエストしたからだ。神島を出発する第一便の船は08:35。これに乗るために、7時の朝食となったわけだ。宿の人も心得ていて、快く応じてくれた。
今日は、朝イチで神島を脱出して鳥羽に戻り、それから伊勢に移動して伊勢神宮(外宮、内宮)参拝。その後、四日市で名物のトンテキを食べて、名古屋に戻るというスケジュールになっている。大して時間はかからないような印象を受けるが、伊勢神宮経験者たちに言わせると「これでもいっぱいいっぱい。伊勢神宮に行くとなると、混雑も含めると一日がかりになる」のだという。そんなに混むのか。今日はゴールデンウィーク、さてどうなることか。
07:13
各自の配膳とは別に、大皿でかぶと煮が出てきた。
「おい!これって、昨晩の鯛マンの鯛じゃないか!」
イヤなことに気がついてしまったぜ。鯛マン、殉職!
ということは、しぶちょおの鼻や顔がべったりついたのが、このお皿の中に入ってるわけで。・・・でもまあ、いいか。それほど汚いわけでもないし。
「待て、ということは、伊勢海老マンも出てくるんじゃないか?」
「みそ汁の中に入って出てくる可能性、あるな」
「まさか!?」
そういえば、まだみそ汁は食卓に上がってきていないな。もしや!?
07:13
あー。やっぱり。
みそ汁の中に伊勢海老がダイブしてた。伊勢海老マン、鯛マンに続いて殉職!
「これ、ばばろあの股間の上に乗っていたやつか・・・」
「やめろ。みそ汁が飲めなくなる」
「朝からえらく濃いものが出てきちゃったなあ」
嘆くアワレみ隊一同。昨日のやんちゃが、きっちり今朝になって倍返しにされた感じ。
08:13
食事を済ませ、身支度をし、チェックアウト。
短い時間だったけど、山海荘お世話になりました。建物の入口前で記念撮影。
08:34
鳥羽行きの船がやってきたので、乗り込む。
デッキで、出航までの間しばし時間を過ごす。この時期、潮風がとても気持ちよい。暑くもないし、寒くもない。
「ほら、あれを見てご覧」
とキャッハウフフとじゃれているおかでんとしぶちょお。
08:40
船は船着き場を離れていった。岩壁にいる知らない人たちに手を振る。ありがとう神島。今回の、20年前の記憶をどうもありがとう。
08:43
船は漁港を突破すると、スピードをあげていった。一気に遠ざかる神島。島影がぐんぐん小さくなっていく。そして僕らの思い出も、小さくなっていく。さようなら神島。
09:15
船は途中菅島を経由してから、本州・佐田浜港に戻って来た。さあ、これからは伊勢神宮詣でだ。
ゴールデンウィークの伊勢神宮は大変な混雑が予想されるということから、パークアンドバスライドが推奨されていた。あちこちに、注意喚起の張り紙がしてあった。しかし、しぶちょおは
「いや、こんなのに頼らなくても、近いところに駐車場があると思うんだよな」
と言い、そのまま伊勢神宮外宮の方に車を進めて行った。大丈夫だろうか。大丈夫じゃないからこそ、パーク&バスライドがあるわけで。交通規制とかはしてないんだろうか?
・・・と思ったら、するすると車は伊勢市の中に入っていき、あれっ、あそこに見える茂みは伊勢神宮外宮じゃないですか、というところまで来てしまった。なんだ、案外大丈夫だった。しかも、外宮近くに運良く駐車場を確保。ちょうど1台出てきたところだったので、入れ替わりに入らせてもらった。これは神の思し召しとしかいいようがない。アワレみ隊、いいことあるぞ。・・・いや、ここで運を使い果たしてしまったか?
伊勢神宮。日本で多分もっとも由緒ある神社。時の内閣総理大臣が正月にわざわざ参拝に訪れるくらい、大切な場所である。おかでんは初めての訪問。伊勢神宮には「内宮」「外宮」の二つがあり、そのふたつの宮は結構距離が離れている。一つの宮自体が相当広いし、両方見て回ろうと思ったら半日は最低でもみておかないといけない。
なんでも、お詣りする順番としては「外宮」、そのあとに「内宮」というのが良いそうだ。理由はわからない。でも、「内宮」の近くには「おかげ横町」と呼ばれるお土産物屋や飲食店の密集地があり、確かに後回しにしておいた方が何かと都合が良さそうではある。ちなみに、駅に近い方が、外宮。
10:21
伊勢神宮外宮到着。
今年は、伊勢神宮の式年遷宮の年だ。式年遷宮とは、20年に一度、お宮を全て新しいものに作り替えること。本殿にあたる「正宮」だけでなく、敷地内にある全てのお宮が一斉に建て替えられるのだった。それが、ちょうど今年。つまり、前回はアワレみ隊が発足した1993年というわけだ。アワレみ隊と伊勢神宮は、不思議な歩調があっている。
10:22
一般的に「外宮(げくう)」と呼ばれているここは、正式名称は「豊受大神宮」というらしい。
敷地の入口に、禁止事項が書かれていたが、中には「ペットを持ち込むこと」とも書かれてあった。そりゃそうだよな、言うまでもない事だが、鳥居をくぐってからは犬畜生は入れちゃダメだ。でも、最近そのルールを知らないのか、知ってるのか、犬を連れて歩いている人が多い事よ。あれはやめて欲しい。
10:23
外宮の案内図。なんだか不思議な配置になっている。お寺の伽藍のように、整然としているわけではない。
それぞれのお宮には、「現在建っている建物」の他に、「次の遷宮の際にお引っ越しする土地」ってのが並んである。で、ちょうど今は遷宮の準備中なので、「現在の建物」と「作りかけの建物」が並んで建っているという珍しい状況になっている。
10:24
さあ、われわれもおまいりをしよう。
10:26
砂利の参道を歩く。三脚を伸ばし、セルフタイマーで頭上から撮影。いつもとちょっと違ったアングルでの写真となるので、結構これはお気に入り。アワレみ隊の「日本三大巡りの旅」で開発されたテクニックなので、アワレみ流といえる。
問題なのは、周りの人からクスクスと笑われるということ。あと、そうでなくても、相当怪しい光景である。遠くからでも目立つし。なので、セルフタイマーは2秒にセットし、できるだけ迅速に撮影を済ませる必要がある。そのためにも、瞬時にカメラを適切な角度に、こちらに向けるテクニックと経験と勘が必要となる。使い慣れたカメラでないと、これは難しい。その点おかでんはもう慣れたもので、一発でこの写真を撮影してみせた。
10:30
何の変哲もない場所なのに、なにやら人だかりができている。何事かと思って近づいてみたら、みんなが石に手をかざしている。いわゆる「パワースポット」なのだろうか。でも、周囲には何も解説はない。長い歴史のうちに、口伝としてパワースポットとして語り継がれているのだろう。
おかでんも、なにやら白砂利のところで人が手をついていたので、何が何だかわからないまま手をついてみた。写真を見てみると、単に土下座しているようだ。・・・パワーを感じたか、って?いやー、何にも。煩悩にまみれている僕にとっては、少々の事じゃ何にも感じないっすわ。
10:31
これが、外宮の「正宮」。茅葺きの建物が、鳥居の奥に見える。
10:31
おっと、鳥居より中の写真撮影は禁止されてるんだな。やっぱり、神様とか仏様ってのと、写真ってのはどうも相性が悪いようだ。神様がこの世に姿をお見せになられた時には、カメラで写真撮られるなんて全く想像してなかっただろうからなあ。いや、神である以上、そういう未来のでき事も全てお見通しだったかな?
10:37
外宮正宮の前で記念撮影をするアワレみ隊。
正宮は塀に囲まれているし、すぐ近くにはやらたと大きな木がデーンと生えているしで、とてもじゃないが記念撮影向けではない場所。ほら、実際に写真を撮ったら、こんな「どこだかさっぱりわからない場所」での写真になっちゃった。
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