全然、禅じゃなくても【伊豆半島】

富士山に向けてGO

15:15
韮山反射炉を見学したのち、この旅の最終目的地である沼津港を目指す。

道の正面に富士山のシルエットが見える。

この界隈にいると、富士山というのがいかに珍しくない存在か、というのがよくわかる。どこからでも見える。

東京からだと、冬の晴れた日にしか見えない山だけど。

冬の晴れた日、東京から見える富士山は「えっ、こんなに大きくて近くにあるの?」と驚かされる。逆に言うと、そんな大きな存在なのに、春から秋にかけては空気がかすんで、ほとんど見ることができない。

空気が汚いからなのか、それとも大気というのはそういうものなのか、わからない。

一方、東京からは筑波山を常時眺めることができる。赤城山も楽勝で見える。でも、富士山を見た時ほどの「おお!」という喜びは感じられない。

沼津の地図

15:49
沼津港。

過去何度か訪れたことがある場所だけど、なにやら訪れるたびに景色が変わっている気がする。急速に観光地化している印象だ。

昔は、路駐は余裕、という雰囲気があったけど、今はまずそうだ。ちゃんと駐車場に車を停めよう。

飲食店エリアの一番海側に、立体駐車場がある。

沼津港

15:51
食欲に埋め尽くされたエリア。

プロの人達向けの沼津魚市場が左手にあって、右手はずっと観光客向けの飲食店と魚屋が並ぶ。

満腹の時に訪れたら、あんまりワクワクしない。今がまさにそう。逆に言うと、空腹の時はあれもこれも必要以上に買ってしまうかもしれないので注意だ。

鰺の開き

15:52
このあたりの魚屋さんの面白いのは、大量の干物を店頭に並べているということだ。

普通、魚市場近くのお店ともなれば、「市場で上がったばかりの新鮮な魚だよ!鮮度が自慢だこの野郎!」という売り方をするものだ。なのに、沼津の場合は「新鮮な魚を干物にしたよ!」というものを売っている。

横丁

建物の奥まで続く路地。

こういうところに潜り込んでウロウロするのは、とても楽しい。

とはいえ、さすが魚市場そばの商業施設だけあって、売っているものはどこも大体似ているのだけども。

たとえばこういうところで、「いろんなお店をハシゴして見て回り、その中で一番良さげなあじの干物を買って帰ろう」ということを考えていたら、多分途中で訳がわからなくなってお手上げになると思う。値段は千差万別だし、大きさもお店によって異なる。

大涌谷ラスク

おっと。「箱根大涌谷応援キャンペーン」だって。ちょうど大涌谷、噴煙を上げているからなぁ。先月、その大涌谷界隈を旅行したばかりだ。

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で、そのキャンペーンで売られているのが、「大涌谷ラスク」。

びっくりだ、今日お昼、伊豆半島なのに「東京ラスク」の工場を見たばっかりだけど、今度は大涌谷ラスクですか。

もちろん大涌谷なんていう荒涼とした場所にラスク工場は存在しない。あそこで作られているのは、せいぜい真っ黒な温泉玉子くらいだ。なので、全然関係ない場所でラスクを製造しているのだろう。

ラスク、全国的に人気なんだな。

で、この大涌谷ラスクを買ったら、大涌谷の応援に本当になるのだろうか?

ぬまづ丼

15:55
かもめ丸、という飲食店。「綾瀬はるかさんに美味しく食べてもらいました」というホワイトボードが出ている。

「ぬまづ丼」というのが売りのようだ。立て看板がバーンと店頭に出ている。何が入っているのだろう?写真で見ると、桜えび、生しらす、鰺のたたきが具になっているようだ。うん、これはうまそうだ。桜えびというのが特に惹かれる。

2000年に沼津青年会議所が開催した「ぬまづ丼コンテスト」での準優勝作品だそうだ。ちなみに優勝作品もこのお店で食べられるのだけど、そちらは桜えびのかき揚げ丼だ。

生桜えびと生しらすは季節限定だと思うけど、禁漁期はどうしているのだろう?提供をやめているのか、それとも冷凍品を使うのか。

ご当地サイダー

ご当地サイダー、というのは多いものだな。ここにもたくさん並んでいる。

参入障壁が低い?のかもしれない。東京都内に密集する、各都道府県のアンテナショップにいけば、大抵どこのお店でもご当地サイダーをたくさん取り扱っている。その代表格は、宮城県の「牛タンサイダー」だったりする。

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ちなみにこのお店で売っているサイダーは、「ウコン」「マスクメロン」「お茶」「いちご」といったものがあった。さすがに「桜エビ」とか「鰺」味のサイダーはなかった。生臭くなるからだろう。

沼津湊

16:02
こういうゴチャゴチャした場所だからこそ、観光客としては楽しい。

あんまり観光客を整然と迎え入れる作りだと、ワクワク感が足りなくなる。

自販機

コカコーラの自販機。

色が、明るい赤ではなく、もうちょっと落ち着いた赤色になっている。そして、本来コーラの広告が出ているところに、鰺の干物の絵が描いてある。沼津仕様なんだな。ということは、このえんじ色っぽい赤も、「鰺の血合いの色」なのかもしれない。

鰺の解説

まさか、コカコーラの自販機に「美味しい干物の見分け方」を教わるとは思わなかった。勉強になりました、はい。

サンプル

魚河岸丸天の店頭にある、食品サンプル。

ここは沼津港でも特に有名なお店。そそり立つピサの斜塔のようなかき揚げ丼のインパクトが大きい。

以前、清水にある支店で、ここのかき揚げ丼を食べたことがある。

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「食べる」というより「かじりつく」食べ物で、なかなか得がたい体験だった。歳を取ったら多分食べられなくなるジャンルのものなので、「いつか食べたい」と思っている紳士淑女は、ぜひ若いウチにトライしてみてください。

海産市場

普通、漁港近くの鮮魚店といえば「氷がバーンと敷き詰められたところに、鮮魚が並ぶ」という店頭の光景がおなじみだ。しかし沼津の場合、干物を積極的に売っているので、店頭には簡易的な折りたたみテーブルが並んでいる。

鰺の開きが並ぶ

干物が安い。

このお店は、「アウトレット」と称して、一級品とは呼べない魚を激安価格で売っているカゴ1つで398円!これは安い。カゴによっては8匹もの干物が入っていたりする。

これには思わず僕も手が伸びた。398円なら買って損はない。

ただ、家に持って帰って食べてみたけど、さすがに若干魚が小ぶりだった。小ぶりの鰺は身が小さく、ガリガリした骨とかぜいごの部分ばっかり食べている感じで、食べた際の満足感はあまりなかった。

やっぱり鰺の干物は大ぶりな方が美味しい。少々高い値段を払っても、大きいのを今度は買おう。

施設

沼津港深海水族館「シーラカンス・ミュージアム」というのがあった。

メシ食って土産物を買っておしまい、というだけでなく、こうやってしばらく留まるコンテンツもできている。

入場料金が1,600円だったため、とっさの思いつきで中に入ることはしなかった。さすがにちょっと高い。ただ、オオグソクムシなどを観察できるらしいので、事前に計画を練って、ここを訪れるというのはよさそうだ。

生しらす

「究極鮮度」「漁師の至宝」と派手なおあり文句で客を挑発する回転寿司屋。

沼津新鮮館

岸壁にある、「沼津みなと新鮮館」を訪れてみる。

沼津新鮮館の中

中に入ると、飲食店や土産物店、魚屋が並ぶ。

ただし、ごちゃっとした感じがないので、すーっと素通りしてしまう。賑わいを出すためにはもうちょっと道路を塞ぐほど机を出したり、通行の邪魔になるくらいの看板を出したり、そういう「不自由さ」があった方がいいと思う。

EXPASA

そんなわけで、1泊2日の伊豆半島旅行は終わり。

あんまり半島の奥深くまで突っ込まなかったけど、「行ったことあるようで、ない場所」をいくつも訪問できたので満足度が高い旅行だった。観光メインの旅行とはなったけど、宿へは早めのチェックイン、遅めのチェックアウトで温泉療養もちゃんとできたし。

こんな感じで、引き続きちょっとした温泉旅行は随時行っていくつもりだ。

(この項おわり)

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