那須町をふるさとにした【那須湯本温泉】

18:19
お風呂に入ったあと、宿の夕食。

海の物山の物がいっぱい並ぶ。・・・というより、どちらかというと海のものの方が、目立つ。カニの爪が真ん中に陣取り、「イエーイ」とばかりにVサインを作ってらっしゃる。

他にも、お刺身とか。

今更、「せっかくの山なんだから、山の幸を中心に出して欲しい」なんで野暮なことは言わない。でも、改めて「海の幸というのは目立つなあ」という感想を抱く。華やかなんだよな、とにかく。

お刺身。こういう彩りは、なかなか山の幸では難しい。サーモンのかわりにマスを使うとか、赤い色が欲しけりゃニンジンを使う!とかいろいろ手はあるけれど。

宿としても、もう完全に海の幸に白旗を挙げている状態。海老の頭を素揚げにして提供しちゃったりしてる。うん、海老の頭はパリパリして美味しいよねえ。

というわけで、おいしく夕食を食べた。

山の幸を大躍進させる秘策はないだろうか?と考えながら。なんとかならないものかな、廉価で、見栄え良く、バーンと山の幸だらけなお膳を作る方法。

昔の旅館というのは、「飲食物持ち込み不可」というのが当たり前だった。持ち込んでいるのを発見したら、客との衝突を恐れず、「持ち込み料を払ってくれ」と主張したものだ。

それが今や、持ち込みを明確に禁止している宿は少なくなった。たぶん、「ペットボトル」なるものが普及したことで、持ち込みに対するハードルが一気に下がったんだと思う。それを皮切りに、ペットボトル飲料以外にも持ち込みに対する敷居が下がったはずだ。

この宿の場合、持ち込んでもいいけど、ゴミは持ち帰ってくれよ、という話で折り合いをつけていた。

2015年04月24日(日) 2日目

07:27
2日目朝。宿から那須湯本を眺めたところ。くもり。

賽の河原方面のその奥に、山がある。

そのてっぺんに、何やら怪しい建物が建って、あたりを睥睨している。以前から気になっていた施設だ。保養所か、それとも温泉旅館か。一軒宿で、悪目立ちする。

朝ご飯を食べる前に、朝風呂。朝のけだるい雰囲気とはうらはらに、ウキウキしながら風呂を目指す。

昨晩から、湯船は男女が入れ替わっている。

昨日時点で、連れと風呂の感想を言い合ったのだけど、どうも話が食い違う。男性風呂と女性風呂では、作りが大幅に違うっぽかった。

中に入ってみて納得、なるほど、昨日みたヤツとは大違いなシンプルさだ。打たせ湯がどうだどうだと構えている。

あとは、大小の湯船。

昨日の湯船をこしらえて、そこで根気と時間と財力が尽きたのだろうか。それとも、こっちを最初に手がけて、「案外、左官工事は楽しいぞ?」と目覚めて、隣の湯船で技術の総力を結集させたのか。

いろいろ、この宿の成り立ちを妄想するのは楽しい。

宿に歴史あり。たとえ、客室廊下がいびつに入り組んでいなくても、どこかにこういう「クセ」というものがある。それが、マッチ箱みたいな作りのビジネスホテルとは違う。

この後、打たせ湯でビシビシ打たれている最中の写真を、三脚を立てて自撮り。危ない!強酸性の水しぶきがあたりに飛び散る!

こうやって、カメラの寿命を刻一刻と短くさせている人生。

08:07
朝ご飯。釜飯がにっこりと微笑みかけている。

釜飯の朝ご飯、というのはありそうであんまりなかったかもしれない。決して珍しくはないのだろうけど、ふと振り返ると、あんまり記憶にない。そんな微妙な存在感の宿メシ。

なんで釜飯が宿の朝飯に出てこないのだろう?と思ってみたら、このお膳を見て納得だ。釜飯というのは、主食とおかずを兼ねるスーパー食材だ。そのため、その他のおかずというのがほとんどいらなくなってしまうなんなら、お漬物とお味噌汁があれば良いくらいだ。

そうなると、お膳の見栄えという点では劣ってしまう。豊かな食事ではあるのだけど。

コーヒーのサービスがあったので、いただく。ありがたいよな、こういうのって。

09:52
宿をチェックアウト後、ひとまず那須岳のロープウェイ乗り場があるところまで車を走らせることにする。人は、何故か「突き当たり」とか「一番高いところ」に行きたがる生き物なのだよ。

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