11:54
この際だから、「石田三成応援スタンプラリー」をコンプリートすることにした。
長浜・米原・彦根の3エリアで、4か所のポイントでスタンプを押せばオッケーだ。しかもありがたいことに、スタンプ設置場所は各エリアに2か所ずつ。つまり、6か所のうち4か所訪れればいい。
https://kitabiwako.jp/mitsunari/
既に昨日、佐和山城のところで1つ、今日はさきほど関ヶ原笹尾山交流館で1つスタンプを押している。残り2つ!
今回の小旅行は、登山もコンパクトだけどスタンプラリーもコンパクトだ。でも一泊2日、広島から東京への帰り道の途中でのイベントだからこれくらいがちょうどいい。
観光協会など、地元振興を考えている人は「しっかりと観光客が滞在してお金を落としてくれる」ようなデカい企画とあわせて、「日帰りで済むようなコンパクトな企画」もセットで用意しておいてほしい。
特にスタンプラリーはそうだ。規模が大きすぎると、やる気が失せる。「なんだ、これくらいだったら片手間でやっちゃおう」という気にさせるレベル感が大事だ。
・・・で、訪れたのが次なるスタンプポイント、「観音寺」。なにそれ。
特に勇壮なる伽藍を誇る大寺院、というわけでもなく、静かに佇むお寺だった。
ちょっとびびる。ここで本当にあっているのか、と。
門構えのところにのぼりが立っているのでここらしいけど、なんだか普通の立派な田舎の民家みたいだ。うっかり入って不法侵入になったらどうしよう、と少し心配になる。
それもそのはず、ここはお寺の本堂ではなく、宿坊の一つだからだ。仏像がまつられているような場所ではない。
あ、玄関の脇にスタンプ台を発見。よかった、スタンプを発見できずに、玄関をガラガラと開けて「ごめんください」と言わなくて済んだ。
で、この観音寺とはなんぞや、ということなんだけど、石田三成と豊臣秀吉(当時は羽柴秀吉)が出会った場所と言い伝えられている。
ここで小僧をやっていた石田三成が、鷹狩のついでに立ち寄った秀吉に「三椀の才」でお茶を振る舞った逸話が有名。三椀の才とは、
喉が乾いた秀吉に、
1杯目:大きい湯飲みにぬるいお茶
2杯目:中くらいの湯飲みに少し熱いお茶
3杯目:小さい湯飲みに熱いお茶
を出した逸話。
これで秀吉は喉の乾きがスッキリして、「お前、みどころあるやんけ」と三成を登用したという。
これが織田信長相手だったら、一杯目でキンキンに冷えた生ビールを持っていかないと打首にされていたと思う。三成の目の付けどころは素晴らしいが、秀吉の辛抱強さも素晴らしい。
12:05
スタンプは残り1つ。近くにある「石田会館」というところに向かう。
行ってみると、あれれ?やたらと車が停まっている。
警備員さんが配備されていて、交通整理までやっている。何事だろう?まさか、関ヶ原の合戦が再燃?
あれ。
「三成祭会場」って書かれた矢印がある。
ちょうどこの日は、「三成祭」というのが開催されていたのだった。
昨日からずっと、あちこちで三成!三成!と熱い地元民の息吹を感じる。歴史上では、「関ヶ原の戦いで破れた西軍の大将」くらいの扱いにされているけれど、地元では根強く愛されていることがわかる。
まずは会場近くのスタンプ台で、スタンプを押す。これでスタンプ4か所はクリア。
石田三成祭は、しっかりとステージが設けられていろいろな催し物が開催されていた。
何日かにわけて開催されているのではなく、ちょうど今日がたまたま三成祭の日だった。へー。
ステージの他に、「戦国屋台」と称する出店があったり、いろいろ盛りだくさんだ。
スタンプラリーのチェックポイントに指定されている「石田会館」は、「法要受付」と書いてある。この三成祭、417回目の石田三成法要もイベントの一つに組み込まれているのだった。
立ち並ぶ「戦国屋台」。
そして、昨日からあちこちで見かける、石田三成の旗印、「大一大万大吉」。
「一人が万民のために、万民は一人のために尽くせば、天下の人々は幸福(吉)になれる」
ということらしいが、このロゴのインパクトは強い。もし僕が有名になってサインを求められるようなことがあったら、グチャグチャっと名前を崩したものを書くのではなく、こういうガツンとした文字を丁寧に書きたいものだな。
そうだな、たとえば・・・
あー、冗談でもいいから適当に何か一つ、文字列を作ってみようと思ったけど難しいやこれは。
(つづく)
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