霧ヶ峰車山肩「ニッコウキスゲの里」という看板。
ニッコウキスゲのシーズンは7月~8月なので、10月の今だと何も見えない。でもその分、静かなドライブが楽しめて良いともいえる。たぶん、シーズン中は駐車場が車でいっぱいになるのだろう。
背後に見えるのが車山。ここから見ると、「なんだ、リフトなんか使わなくてもシュッと登れてしまうんじゃないか」という気になる。たしかにそうなのだろうけど、「シュッと」というのは大げさだ。このあたりの景色が雄大なので、ついスケール感を見失ってしまう。
チャプリン、というドライブインの脇を通り抜けて車山湿原に向け歩いていくと、馬車の車輪らしきものが飾ってある木造の小屋が見えてくる。「ころぼっくるひゅって」という。
この日は閉店していたけど、どうやらボルシチが名物らしい。食事だけも可能だし、宿泊もできるようだ。有名な施設なので名前は知っていたけど、未だに中に入ったことがない。
外国由来の名前なのにひらがな表記であること、「ヒュッテ」というドイツ語(山小屋、という意味)を使っているあたりから団塊世代の雰囲気を感じてしまい、その下の世代である僕なんかは若干の遠慮をしてしまう。上の世代の先輩方が「俺が若い頃はもっと大変だった」などと昔話自慢をしている印象を持つからだ。
実際のところは、すでにその世代の人たちの多くは現役を退いており、この手の施設も二代目、三代目が伝統を継承している。僕の感じ方は完全なる偏見だ。
景色が雄大すぎて、あとで写真を見返してもこれが何を撮影したものなのか、さっぱりわからん。
八島ヶ原湿原。
湿原があるよ、という案内看板があると、つい立ち寄ってしまう。尾瀬のように湿原を堪能できるところは実際にはあまりなく、せいぜい湿原のほとりで「ほほぅ」とうなずくくらいしかやることはない。そうとわかっていても、つい。
ほら、案の定湿原まで歩いてみたら、ガスっていて何も見えない。ちょっとした沼があるのが見えるだけだ。
美ヶ原にまで行く時間は当然ないので、和田峠のところで高原ドライブは終了。
日没が迫っている。早く東京に戻ろう。明日から日常生活に復帰だ。
今回はキャンプ2泊+乗鞍高原ヒルクライムサイクリングの予定だったのが、温泉旅館1泊ビジネスホテル1泊、ヒルクライムは途中でギブアップ、予定外の諏訪大社巡りと霧ヶ峰ドライブという展開になった。台風によってここまで計画が変わってしまうのは予想外だったけど、甚大な被害を及ぼした台風の直後でここまで遊べたので十分満足だ。
ただ、いずれ乗鞍高原ヒルクライムは再挑戦しなくちゃ、だな。あの道は大変に素晴らしかったし、てっぺんの畳平も素敵だろう。次は一体何年後になることかわからないけど、人生の備忘録に残しておきたい企画。
(この項おわり)
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