ひたすら観光、ただただ観光

2004年09月20日(月曜日) 2日目

宿泊していた健康ランド

二日目の夜が明けた。

お風呂にのぼせるほど浸かってから寝たからか、比較的さっぱりと目覚める事ができた。ただ、さすがに仮眠用のリクライニングチェアなので体がきしむ。朝風呂を浴びて、しゃきっとさせる。

日本三大巡りの旅、全5日の行程中2日目だ。

今日の予定としては、

「勝浦」>「偕楽園」>「袋田の滝」>「猿橋」>「華厳の滝」

という段取りになっている。華厳の滝から先は、まだ現時点では進路が予想できない。奥日光を越えて群馬県の沼田に出るつもりだが、そこから先、関越トンネルに向かうべきか草津温泉に向かうべきか。時間見合いといったところだろう。

まあ、今日は朝6時過ぎに行動開始ということもあるので、華厳の滝まではサクサクと進めるだろう。午前中でこの5カ所くらいが目安、だろうか。気になるのは、群馬県の「川中温泉」だ。ここは一軒だけの温泉宿らしく、日帰り入浴ができるのは10時~15時の間だけだ。朝早くても、遅くても駄目ということになる。遅くなるようであれば、その地で宿泊するという手もあるのだが・・・ただ、そうだとしたら、現地に15時~18時頃に到着できるめどが立っていないといけない。まさか、宿に21時とか22時に着するわけにもいくまい。というわけで、非常に難易度の高い日本三大と言える。今時点で、川中温泉に到着できるのが何時になるのかさっぱりわからない。ただ、時間の都合上、華厳の滝をクリアしたらすぐに向かわないと駄目だろう。

と、なると、その流れで草津温泉もクリアしなければならなくなる。それはそれで良いのだが、関越トンネルや長岡の銘菓「越の雪」といった新潟エリアの日本三大が完全に置き去りにされてしまう。非常に効率が悪いルート設定にならざるを得ない。

どうすればベストな解なのか、さっぱりわからない。ルート設定の妙は、東北道の駅以上だ。

二日目スタート

朝6時32分、2日目の行程を開始。さあ今日も頑張ろう。

いや待て、「観光を楽しむ」のが主目的のはずなのに、「頑張ろう」って何だそれ。もっと楽しく、リラックスしていこうぜ。

カーナビ

出発してまもなく、カーナビが「目的地まで○キロメートルです」とえらく至近距離な事を言う。おかしい、と思って画面をスクロールさせてみたら、目的地設定が「九十九里浜」になっていた。しまった、昨日行き先を設定したまんまだった。

昨日夜、「勝浦の朝市は朝7時からなので、それまでに現地着しておきたいよな」という話をしていた。それで、ナビの到着予定時刻を確認し、逆算した上で今日は朝6時30分に出発したのだが・・・大誤算。「そうか、勝浦には30分あれば到着するんだ」と、誤った目的地設定で勘違いしていた。

あわてて立ち寄り地送りにして、勝浦を目的地に設定しなおした。そうすると、到着予定時刻は7時40分に切り替わった。イテテテ、ただでさえ時間が無いというのに、朝一発目から40分ものタイムロス。これは痛いなあ。

勝浦に到着

7時20分、前日に立てていた予定よりも30分近く遅れた状態で勝浦に到着。市民会館の駐車場に車を停め、朝市が開かれている通りに向かって5分ほど歩く。

歩いている最中に見つけた、住宅地の中の神社。

神社は普通だが、飲み屋の看板みたいな標識が出ていたのが何だか面白かったので、思わず撮影。

でも、今あらためて見てもそれほど面白くはない。どうやら、この当時はこれが面白いと感じるテンションの高さだったようだ。

【No.09 日本三大朝市(その1):勝浦(千葉県) 09/20 07:28】

朝市

おー、やっとるやっとる。

月曜日の朝だというのに、当たり前のように朝市をやっている。これだけの人が一体どこから沸いてきたというのだろう。店は既に臨戦体制であり、のんびりと準備をしているようなところはない。きっと、朝6時頃にはここに到着して、準備をしていたのだろう。相当朝が早い仕事だ。さすが、朝市。

お客さんの客層は、地元民っぽい人1割、観光客っぽい人9割といったところか。でも、野菜や魚がたくさん売られているということは、観光客相手だけに商売をやっているわけでもなさそうだ。観光客は、野菜を旅先で買うことはあまりない。ましてや足が早い魚は買わない。

朝市の会場

朝市の会場は200-300m程度の長さで、それほど広くはない。お店を見ながら歩いていっても、20分もあれば往復できてしまう。

お客さんの中には、宿の浴衣を着た人がちらほら見受けられた。どうやら、朝宿を抜け出してここにやってきたらしい。昨晩飲み過ぎましたーということは無かったようで、健康的で良いですな。

饅頭を仕入れる

いつ食事を食べることができるかわからないので、ここで饅頭を仕入れる。

・・・おい、待て。今回は「観光地巡りでほっと一息」企画だったはずなのに、何だか食事すらまともにとれないようなスパルタクスな旅になりつつあるぞ。大丈夫か。

朝市だんご

購入したのは、その名もずばり「朝市だんご」。

何だか朝市を満喫しました、って感じがするでしょ?ただのみたらし団子だけど。

食べようとして、ビニールのパッケージをはぐと、「朝市」の「あ」の字もなくなってしまうのだけど、まあいいや。観光地で、その観光地の名前を冠した商品を食べるってのは何だか旅情じゃないですか。多分。恐らく。願わくは。

お魚

伊勢海老、あわび、さざえ・・・いろいろなお魚も売られていた。

でも、この伊勢海老誰が買うんだろう?地元の人が「あら今日は伊勢海老が安いのね、じゃあ今晩は伊勢海老にしようかしら」と買うとは思えない。となれば、観光客向けになるわけだが、こんなのを買う人って居るんだろうか?

しばらく、購買層をウォッチしていたかったのだが時間がないので断念。

ちなみにわれわれは、この後まだ4日間も車での旅が続くので、こんな生ものは絶対に買えない。「ほー、いろいろ売られているねえ」ととりあえず感心して、そのままお店をスルー。うーん、残念。

朝市団子を食べる

朝市の中を歩きながら、朝市団子を食べる。

原宿の雑踏の中を、クレープを頬張りつつ歩くのとやってることは同義だ。

と、思う。

勝浦の朝市会場マップ

勝浦の朝市会場は、ひと月のうち前半と後半で開催場所が違う。朝市マップにも、「ここが朝市会場ですよ」と示しているオレンジ色の線が二本引かれている。この朝市、毎週水曜日は定休らしいのだけど、それ以外は盆暮れも開催しているというからすごい。

都心に戻る

朝市を堪能したあと、車に戻る。

「いやぁ、朝から観光地を満喫したなあ」

と、みたらし団子でべたべたしている手をどこかになすりつけて、べたつきをとりつつ嘆息する。

「今日もいっぱい観光地を巡るぞ!」

とってもポジティブな発言とともに、カーナビをセットだ。目指す先は、日本三大庭園として名高い水戸の偕楽園だ。

・・・あれ。

水戸偕楽園、てっきりわれわれは勝浦から銚子の方に抜けて、鹿島経由で水戸に行くルートかと思っていた。しかし、カーナビが示したのは「いったん東京に戻ってください。そして、そのあと首都高C2経由で常磐道に入って、水戸に向かってください。」というものだった。マジっすか、また東京に戻るの?

「いや、それは絶対にやりたくない。精神的に相当参る。この房総半島の先までやってきて、また東京に戻れだなんて残酷すぎる」

東京に戻るルートは非常に大回りだ。しかし、高速道路が延びているので、結果的に大回りしてでも都心に戻った方が早く到着するぜ!ということらしい。カーナビをいろいろ調整してみたが、水戸まで直線的なルートを引っ張ってみても到着時刻は短くならなかった。われわれはしぶしぶルートを東京に向けた。

途中、

「ああー、ここを左に曲がれば東京湾アクアラインだよなあ」
「ここを下りれば千葉ポートタワーに行けるぞ」

という悲痛な叫びが。

写真は、幕張新都心の横を通過していっているところ。ディズニーランドの横を通過している時点であまりに腹がたったので、「もうここで企画終了してネズミ王国一日満喫、でどうだ?」なんていうやけくそ企画まで提案された。観光するならこっちでもいいいや、というこれまでの企画終了を通告するような提案だったが、さすがにこれは実現せず。そのまま苦虫をかみつぶして、葛西ジャンクションから首都高速中央環状線(C2)に入り、そして常磐道へ。

常磐道に入って、ようやく心が落ち着いてきた。「スタート地点からこれで本格的に遠ざかっていく」という開放感が、車中を包む。

「よーしよーし、どんどん進むぞぅ。行けぇ」
「でも、まだここ東京都だけどな」
「がくっ。まだ東京都か・・・」

それでも、先ほどの勝浦をもって、東京・神奈川・千葉の3県をクリアだ。これから、茨城エリアの観光地満喫に移行だ。

エロ-1

意外と都心から水戸は近いもんである。都心から1時間半もしないうちに到着した。・・・とはいっても、1時間半!全体の行程を考えると、時間がかかりすぎだ。

高速道路を下り、偕楽園を目指す。

途中、「エロ-1」と書かれたビルの窓を発見。面白かったので撮影。アダルトショップだろうか。

偕楽園の入口

水戸は、緑と水が豊富でとても心地の良い町だった。ただ、偕楽園の入口がちょっとわかりにくく、車は一度行きすぎてしまった。

常磐神社

偕楽園近くの駐車場に車を停める。そこから徒歩だが、途中常磐神社の境内を抜けていく事になる。丘の上に偕楽園があるため、石段を登っていかないといけない。お年寄りの観光客にとっては、ちょっとここは苦痛かもしれない。

【No.10 日本三大庭園(その1):(茨城県) 09/20 11:05】

偕楽園到着。うわぁ、今日2カ所目の観光地なのに、既にお昼近くなってしまっている。二人とも、時計を見て大きな溜息をつく。こりゃ、どうやっても「アワレみ隊はやればできる子」パワーではクリアできんぞ?一日10カ所以上回るのは物理的に無理だ。何しろ、一カ所ごとの移動距離が長すぎだ。

偕楽園

早くも、企画開始から24時間でわれわれのやっていることが破綻していることに気が付いた。うーん、でもここまできてヤメるわけにはいかない。昨日の時点で気が付いていれば、まだ別の対策もできたのだが・・・。やれるところまでやるしかあるまい。

「せめて大阪までは行きたいよな」

山口は岩国の錦帯橋がゴールだったのに、目標地点が結構東側にずれてきた。でも、大阪まで行くのだって相当難儀だが。

さてこの偕楽園、入口でわれわれは立ちつくしてしまった。

「あれ?・・・料金所がない」

この偕楽園、入場が無料だったのだった。驚いた。非常に良く整備されている庭園だというのに、お金を取らないとは。一体どうやって維持管理しているというのだろう。

「それに比べて昨日行ったあそこは・・・金取っている割には・・・」

と思わず昨日の事を思い出して、愚痴ってしまう。

園内マップ

園内マップを貰って、どういう順序で回るかを検討する。

とはいっても、この偕楽園は池があったり滝があったりする変化に富んだ庭園ではない。ぐるりと園内を回れば、十分に楽しめるだろう。

入口に到着した時点で、「よし、偕楽園クリア。すぐ次の目的地に向かおう」とする手もある。しかし、それでは「観光地を満喫する。」という今回の主旨から大いに外れるので、却下だ。いかに時間がなくとも、満喫はしないといかん。

「しかも、タダだし」

その通り。ただなのだから、有り難く見て回らないと。

お琴の演奏

庭園の一角では和服を着た美女たちがお琴の演奏をやっていた。

優雅ですなあ。

御成門

われわれが進入した常磐神社側から見ると、裏手にあたるところに御成門があった。御成、ということは要するに水戸のお殿様はここから入退場していたというわけか。

その割には、非常にシンプルな作りだ。何しろ、「御成門」と書かれている表札があまり威厳がない。これだったらどこかの空手道場のほうが立派だ。

御成門内側から外を見た

ちなみに御成門内側から外を見た、の図。

こんな感じですぐそばを狭い道路が走っていて、その向かいは住宅地だ。あまりにフランクなのでちょっと拍子抜けだ。

この近所のひと、偕楽園という恰好の犬の散歩場所があるのでいいよなあ・・・と思ったが、しっかりと門の入口には「犬入っちゃ駄目」マークが掲示されていた。まあ、そりゃそうか。

梅林

偕楽園といえば、3,000本にも及ぶ梅林が有名なわけで、実際このように敷地内は梅林だらけだ。だから、われわれが訪れた秋ではそれほど見どころがあるわけではなかった。花が咲いているわけでもなく、枯れているわけでもなく。

秋には萩やモミジがきれいです、ということだったが、さすがに9月じゃちょっとまだ早い。

「せっかくだから、梅林の中を歩く二人、っていう写真をとろう」

ここで閃いた。いつもは前方斜め上に三脚を伸ばし、セルフタイマーで撮影していたのだが、今度はそれを横に設定だ。

何度か撮影してみたが、これは難易度がちょっと高い。ベストショット、とは言えなかったが、とりあえずソレっぽい写真は撮れたので良しとした。

被写体の二人とも、やっぱりちょっと照れるので何やら怪しい薄ら笑いを浮かべている。

【No.11 日本三大名瀑(その1):袋田の滝(茨城県) 09/20 12:52】

水戸偕楽園を満喫した後、車は国道118号をひたすら北上した。目指すは、日本三大名瀑の一つと謳われている、「袋田の滝」だ。日本三大名瀑、と呼ばれているものは実は4つあって、残り3つは「那智の滝」「称名の滝」「華厳の滝」だ。確かにこの3つは素晴らしい滝だと思うが、この中に割ってはいる形で「袋田の滝」が存在することには違和感を感じる。

袋田の滝に向かう

「ほら、だからね、これが『三大の法則』何だよ」

としぶちょおが言う。

「きっと、日本三大!なんて言い出したのは袋田の滝だろう。だって、他の滝は、敢えて『日本三大』を名乗らなくったって、誰しもが認める滝だから。だけど、袋田の滝は『やばいなー、このままだと四番目、頑張ってかろうじて三番目に入れるかどうか』という気配を察知したんで、敢えて自らを日本三大と名乗る」

なるほど。しかし待てよ、ということは日本三大名瀑っていうのは落差を競っているわけではないのか。

「まあ、日本三大盛り場、なんてのもあるこったし、適当だよ日本三大ってのは」

うーん。そういうもんか。

袋田の滝へのアプローチは、旅館、土産物屋、飲食店がひしめいていた。谷筋に道路があるため、広い公営駐車場が用意できていない。だから、あちこちの土産物屋に併設された有料駐車場を使うことになる。当然、客引きならぬ車引きが盛んだ。「もうこの先駐車場ないよ、ここが滝まで一番近い駐車場だからね」なんて声を一生懸命かけている。

「ちぇーっ、なんだかこういうところで駐車場料金を払うと、すごく損した気分になるのはなぜ?」
「商売っ気旺盛だもんな、何だか高い金額を払わされた気になるよ」

車をホテルの駐車場に停め、そこから袋田の滝を目指す。気が付くと、もうお昼を回っていた。結局午前中で2カ所しか名所を満喫できなかったことになる。

おかでんはこの日、アワレみ隊ブルゾンを着用していた。「アワレみ隊という名前がどこまで世の中に浸透しているか、確認するんだ」という、やるだけ無駄な試みだ。結論から先に言うと、全然誰にも声をかけられなかった。当たり前だ。

ちなみにこの写真は、滝に向かう途中の道を歩く姿。また新技法を開発したぞ。今度は、三脚を逆手に持って、背後から撮影するという高級テクニックだ。前方、横ときたら今度は後ろから、でしょう。うん、何となくドキュメンタリータッチな絵柄になった。

滝の入口がトンネル

驚いたのは、滝の入口がトンネルになっていたことだった。

入口に料金所があって、お金を払って中に入る。あ、滝を見るだけなんだけどお金取るんですかそうですか。まあ、こんなトンネルを掘っているからには、維持費がかかるんだろう。なんとか納得することにする。

トンネルの中を歩く

しっかしまあ、滝を見るためにトンネルの中に入ることになるとは思わなかった。しかも、「ちょっとだけ近道するためにトンネルを掘りました」という感じではなく、ぐいーっと結構な距離、掘り進められている。観光開発の執念だ。

トンネルが分岐してる

えーと、途中でトンネルが分岐してるんですけど。

展望台と観瀑台?

真っ直ぐ行けば、目指す滝に到着するようだ。

展望台

こちら、展望が全然よくない展望台。

何を展望しろというのか。

観瀑台

そして、こちらが観瀑台。おや、正面に滝が見えるぞ。・・・ちょっと待て、何だこの至近距離は。

袋田の滝

いやぁー、驚いた。

袋田の滝って、名前は知ってたけどイマイチ頭のなかでその景色をイメージできていなかったんだけど。実物を目の当たりにして、「あー、あの滝のことね」とうっすらと思い出した。あんまり記憶には残ってなかったけど、そういえばこういう滝もあったなあ、と。

垂直にどどどーんと落ちる滝ではなく、なめ滝だ。一枚岩の岩肌を滑るように水が流れていく。その水が岩全体を伝って下に落ちていくので、何やら幻想的な光景になっている。

それが、この観瀑台からすぐ目の前に広がっているのだ。

普通、滝っつーもんはちょっと遠目から眺めるもんだと思っていたが、なんだこの近視的な近さは。あまりに近すぎて、滝全体を眺めるのにちょっと苦労する。

確かにこりゃスバラシい滝だ。

袋田の滝はそうめんのようだ

なんとかして滝の全容を写真撮影したかったのだが、観瀑台からだと無理。「自分の目で見て、心のフィルムにその場で焼き付けろ」ということか。

滝というのは、「人を圧倒する自然」だと思っていたのだが、ここはなんとなく「人を和ませる自然」だった。「わぁ、凄いなあ!」という声を上げるのではなく、「へぇー・・・・・」「そうきたかぁ・・・・」という声が出る。そんな滝だった。

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