激辛グルメ駅伝2022

第4区間 2022年09月21日(水)

手足口病から回復したおかでん、第2区間でも伴走してくれたゆうどんさん、そしておかでんファミリーとしてパートナーのいし、弊息子タケが参加。1歳児のタケは戦力にならないので「応援要員」として、大人3名での第4区間(途中、「第3.5区間」があったので、トータル5回目の訪問)の開催となった。

父親に手足口病を伝染させた張本人のタケは涼しい顔をしてベビーフードを食べている。彼に激辛はまだ早い。「100年早いわ!」という言葉が似合う、そんな小僧だ。

今日は8店舗が出店。そのうち、「TRATTORIA BUBU」は前回の第3.5区間で僕が食べているので、今回のターゲットは7店舗ということになる。

明日から出店開始となる「Earth Eats」はスタンバイOKで厨房に誰もいなかった。

来週食べることになるだろう。もうおかでん自身は完全に腹をくくっている。一人でもこの食べ歩き企画を完遂するぞ、と。前回前々回あたりは体調不良もあって「なんでこんなことをやっているんだ?」と疑問しかなかった。でも今日、メンバーを揃えて挑むのでちょっと気持ちが立ち直った。

19時時点の客席。

第二区間(9月7日開催)のときも19時~20時半頃の会場にいたけど、その日は雨だった。「雨だから客足が少なくて当然だよな」と思ったものだ。今日は晴れているけれど、客足はご覧のとおり。2019年までの大賑わいっぷりを知っている立場からすると、ガラガラといっていいレベルで少ない。

とはいえ、ソーシャルディスタンスが保たれていて、客の立場としてはこれくらいの混み具合が一番いい。これ以上ガラガラでももちろん快適だけど、あまりにガラガラだとイベントが成立しなくなってしまう。イベント主催者や出店者が損をしない程度に空いている、というのが客における都合の良い混雑だ。

ざっと客層を見渡しても、ビジネスウェアを着用している人が少ない。男性も女性も、ビジネスカジュアルよりももっとラフな格好をしている。「会社帰りに、同僚と」という時代じゃなくなってきたんだろう。

実際僕はテレワーク終わりで、自宅から会場に向かった。しかも子どもを保育園に迎えにいったその足で。

平日がこの程度なら、週末でも空いているかも・・・と油断して週末に行くのはやめておく。こういうイベントに対するニーズが消えたはずはないので、平日お客さんが少ない分週末にドッと来るはずだ。

会場に到着したら、テキパキと料理を買い集める。3人がかりとはいえ、7店舗の料理を集めてくることになるので時間がかかる。麺料理だったら麺が汁を吸ってデロデロになるし、それ以外の料理も冷めて辛さも旨さもわからなくなってしまう。

ドリンク売り場に並んで、ノンアルコールビールを買い求める。小瓶のノンアルコールビールなんていらないから、350ml缶で150円くらいで売ってくれないかなぁ、と思うがそうはしてくれない。400円。

生ビールはジョッキで600円。酒税がかかっていてこのお値段なのだから、ノンアルコールビールってつくづく割高だと思う。

話が脱線するが、ノンアルコール飲料のマーケットってまだまだ拡大の余地があると思う。コーラとかカルピスといった甘いジュース路線ではなく、「メシに合わせる飲料」としてのマーケットだ。みんな好き好んで、居酒屋とかで「ウーロン茶」とか「グレープフルーツジュース」を飲んでるんじゃないんだよ。仕方がないからそういうのを飲んでるんだよ。

で、メーカーは未だに「お酒もどき」の飲み物ばっかりを作っている。レモンサワーもどきとか、ワインもどきとか。そういう「お酒を我慢しなくちゃいけないので、もどき飲料を飲む」というニーズばっかり発掘して、そっくりなもどきを作ってもマニアックだ。それよりも、お酒を飲まない人に向けた新飲料を開発すればもっと売上は伸ばせると思う。

現時点で、僕にとってはノンアルコールビールしか食中飲料の選択肢がない。もっとあれこれ、甘くないものがほしい。ペリエみたいな炭酸水じゃ物足りないので、全く新しい概念のドリンクが希望だ。

Yシャツを来た人限定割引!!と書いてある。生ビールまたはハイボールが200円引きだというからすごい。僕、今日はシャツを着用しているんですが・・・ノンアルコールビールは割引対象外ですか。そうですか。

それにしても会場を見渡して、酒販メーカー受難の時代だなーと思う。昔はもっとビールがバンバン売れていたはずだけど、今じゃソフトドリンクを飲んでいる人のほうが多いんじゃないか状態だ。おっ、あの群れはお酒を飲んでいるな!と思って見てみても、レモンサワーをピッチャーで頼んでシェアしていたりする。ビールを飲んでいる人が以前と比べて少ない。

この日買い集めてきた料理、7品。

やあ、今日はやけに茶色いぞ。これまでもそうだったっけ?今回は特に赤黒い印象を受ける。日が暮れているからだろうか。いやきっと違う。今日はほんとうに辛いんだと思う。

25店舗目 ど・みそ

味噌ラーメンの有名店「ど・みそ」が激辛グルメ祭りに登場。

ちょうど僕といしは、1ヶ月前に「ど・みそ」でごく普通の辛くないラーメンを食べたばかりだ。それと比べてどの程度辛くなっているのだろうか。辛さを売りにしているお店ではないので、限度ってぇもんをちゃんとわきまえているとは思うんだが・・・。

このお店を担当したのはいし。

いしは辛いもの好きというわけではないが、楽しいこと好きなので僕と一緒にやってきた。

2019年もこの「激辛グルメ駅伝」オフ会には参加しているので、僕が人手不足を解消するために騙して連れてきたわけではない。状況は十分に知っている。

ちなみに2019年のオフ会当時は、まだ僕らは結婚前。オフ会参加者にも特に紹介していなかったので、当時の仲間たちは「おや、新顔の女性が登場したんだな」程度にしか思われなかったと思う。それが今や一児の母ですよ。

いしには、

「自分が購入を担当するお店なら、どの料理のどの辛さを選んでも自由だ。一番辛い料理を選んだほうが盛り上がるけど、中辛とか小辛でも問題ない」

と伝えてある。

で、彼女が買ってきた料理は「みそオロチョンメガファイヤー」。超激辛。

「一番辛いのを買ってしまいました」

と苦笑するいし。

「本当は旨辛バラ肉(中辛)を買おうとしたんですけど、売り切れてたんで。ショックだったんで、つい」

という。あるある話だ、それ。「これを買おう!」と勢い込んでオーダーして、「売り切れです」と言われたときに頭が真っ白になるやつ。アワアワしているわけにはいかないのですぐに代替案を出そうとして、つい目に止まったメニューを選んでしまう。今回はそれが「メガファイヤー」だった、と。

「みそオロチョンラーメン」が「激辛」で、「みそオロチョンメガファイヤー」は「超激辛」となる。その値段の差、200円。

主催者側からの要請なのだろう、どのお店も200円単位でしか値段の設定ができない。800円、1,000円、1,200円の3パターンだ。なので、「ワンランク上の辛さをご提供します」となると、200円分の値上げに見合っただけの辛さにしなくちゃ計算があわない。

そんなわけでお店が頑張っちゃって、一番辛い1,200円料理は洒落にならない辛さになってしまっている事例があちこちにあると思う。

このお店がまさにそれ。

あー、やってますねこれ。

上にかかっているの、ハバネロパウダーでしょ。この茶色い粉、見慣れてるわー。というか、激辛グルメ祭りでしかこんな量は見ないわー。

「よくかき混ぜますね」

といってかき混ぜると、むせる湯気と香りが周囲を包む。「うっ」と思わず咳き込みそうになるのを我慢。

3人で取り分ける。僕は一番手だったので、良識ある範囲で麺と具を自分の取皿に取り分けたのだけど、ゆうどんさんから「スープ、もっといっちゃってください」と冷静な指摘を受けた。汁までちゃんと3等分しようぜ、というわけだ。えー。

せーの、で3人同時に同じ料理を食べる。

「ああ」
「なるほど」

最初はみんな神妙な顔つきだ。ソムリエがテイスティングしているような顔になる。
でもそれはせいぜい数秒。

「あっ、辛くなってきた!」
「これは辛いいですね」
「あああ」

だってハバネロなんだもん。辛くないわけがない。

バチーンと弾けるような辛さはないものの、ズドーンと太くて尾を引く辛さ。いやー、一発目だったからまだ「辛いねぇ」とため息をついて我慢できるけど、この料理が後半に出てきたら当分箸が止まっていたと思う。

26店舗目 マレー・アジアン・クイジーン

「次、どれにしましょうか」という話になったときに「これで一旦箸休めを・・・」と逃げるようにチョイスしたのが「マレー・アジアン・クイジーン」。

マレーシアロティ(カレーソース付)、3辛。

ロティというのはナンのような食べ物だ。デフォルトで1枚なのだけど、無料で2枚まで増やせるのだという。だったら、ということで2枚にしてもらった。

このお店はメニューが3品あるけれど、どれも辛さの基準が「1辛、2辛、3辛」となっていて素っ気ない。他店が過激な辛さ表記で客をビビらせているのに対して、とても純朴だ。むしろ僕はこういう表現の方が好きだ。

「マレーシアって辛い料理のイメージ、あまりないんですよね」
「3辛が一番辛いといっても、どれくらい辛いのか謎ですね」

などと料理を前にヒソヒソ話をする。

「そもそも、辛いのはカレーソースってことでいいですよね?」
「たぶんそうでしょう。さすがにこのロティが辛いということはないと思うんですが」
「だとしたらカレーの量は少ないし、たぶんなんとかなる」
「でもわからないですよ?この前、アイスクリームが辛かった、ということもありましたからね(第二区間、「スペインクラブ」のフレンチトースト)」

ああ、あったあった。フレンチトーストの脇に添えられていたアイスクリーム、完全に油断して食べたら辛かったというやつ。今回もロティは安全だと思わないで、慎重に食べよう。

・・・

「ロティ、たぶん辛くないです」
「ですねぇ」

「たぶん」とか曖昧なことを言っているのは、「ど・みそ」の辛さがまだ口に残っているからだ。厳格なテイスティングをやっているわけじゃないので、前の料理の味が抜けきらないまま次の料理を食べることになる。辛さはどんどん口の中に蓄積されていく。

「あ、カレーは辛いです」
「やっぱりそっちか!」

とはいえ、カレーはマレーシアらしくココナツが入っていた。味はマイルドで優しい。そんな中に辛さがあるので、僕らはニッコリしながら食べることができた。もちろん単品で食べたら辛いんだけど、すでに2軒目にして感覚が麻痺しはじめている。

(つづく)

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