激辛グルメ駅伝2022

3店舗の激辛料理を現地会場で食べ、4店舗の料理を家に持ち帰った。

この4品については今晩と明日の夜に2品ずつ夫婦で食べる予定だ。

一度に4品食べてもよいのだけど、さすがにそれはもったいない。

最近冷蔵庫を買い替えたので、-3度という凍るか凍らないかの温度で料理を保存することが可能になった。「当日中にお召し上がりください」の料理も、これならば翌日まで大丈夫・・・だと思う。たぶん。自己責任の範囲で。

4店舗目 アムリタ食堂

アムリタ食堂。

看板中央にソーセージの写真が出ていることもあって、一体どこの国の料理を出すのかわからなかった。

でも、よく見ると「グリーンカレー」や「ガパオ丼」がある。

ああ、タイ料理だ。

タイ料理でもソーセージってあるのか!と感心する。

でもそれって別に何の不思議でもない。だって日本だってあっちこっちでソーセージは作られている。今や料理に国境なんてない。

アムリタってなんだ?と思って調べてみたら、日本語でいうところの「甘露」だった。不老不死の水らしい。

そんな名前のお店なのに、激辛で客の寿命を縮めようとしているのだから矛盾している。

ちなみに真言宗における阿弥陀如来真言は「おん あみりたてい せいからうん」という。

阿弥陀如来といえば極楽浄土へと誘う仏。タイ語の「アムリタ」と阿弥陀如来真言の「あみりた」は語源が同じなのかもしれない。

あれっ、でも不老不死なら阿弥陀如来の出番はなさそうだけどな。

お持ち帰りできる料理を選びたい、ということで選んだのがこれ。

「タイハーブたっぷり激辛ソーセージ」。辛さは「激辛」と「超辛」が選べたので、「超辛」を選んだ。

ソーセージ、肉肉しいというよりも何かいろいろ混ざっている不穏さがある。タイハーブたっぷりだし、激辛だから当然だ。

夕食をいしと囲みながら、このソーセージをつまむ。

いしは一口食べて「あっ」という顔をしたけれど、すぐに「いや、でも食べられます。美味しいです。あ、でも辛いかも。いや大丈夫か」と否定したり肯定したり忙しそうだった。味が複雑で、辛さが前面に出てきたかとおもったらハーブの香りが鼻に抜け、脳があちこちに気を取られるからだ。こういった味があっちこっちからコンニチハしてくる料理は和食には少なく、だからこそタイ料理は面白い。

いしが目を白黒させているのを、弊息子タケが不思議そうに見ていた。彼にはこれを食べさせるわけにはいかないので、至って平穏なきんぴらごぼうをモグモグ食べている。

5軒目 陳家私菜

よだれ鶏、正確な名前としては「元祖皇帝口水鶏」を買って帰った「陳家私菜」。

ラー油がこぼれないよう、厳重にぐるぐる巻きのラッピングが容器に施されていた。それでも帰宅してみると、微妙に滲み出ている。ちょっとしたトートバッグの傾きで、我慢汁が出てしまったらしい。気が早いな、おい。幸い、漏れたラー油は一緒に持って帰った箸やウェットティッシュが受け止めてくれて、トートバッグへの被害は回避できた。

「元祖皇帝口水鶏」の天獄辛。

元祖皇帝口水鶏には中辛・激辛・地獄辛の3パターンがあり、お値段1,000円。それでも物足りない人用に、別メニューとして「天獄辛」が用意されている。200円アップで1,200円だ。高い。

街中のラーメン店でも、メニューに「ピリ辛」を用意すれば+50円とか+100円客単価を上げることができる。辛いものが好きな人は、追加料金を払うことにさほど抵抗がないものだ。

ふと我に返ると、別に今回は「一番辛いものを食べる我慢大会」じゃないんだった。だから「地獄辛」で抑えておいても良かったはずなのに、つい「一番辛いやつを。」とお願いしちゃった。辛いものを愛好していると、貯金ができない。

鶏肉はラー油に沈み、まるで火鍋のようだ。そして青々とした山椒の実が、房ごと入っている。こんなビジュアル、はじめてだ。

料理の彩りとして野菜も入っている・・・と思ったら、赤唐辛子と青唐辛子で、コイツぁ殺しにかかってるな、という感じがしてとてもよろしい。

とはいっても、この手の料理店は「カプサイシンソースをかける」とか「ハバネロで辛さ増強」といったドーピングはしない。真っ当に辛さを積み上げてくるので、「あっ、これは駄目だ、本当に殺される」ということはない。

プロレスの試合が選手同士の信頼関係で成立するように、激辛料理も店と客との間で信頼があるのが望ましい。

ああ辛い。辛いけどうまい。

味としては、四川料理の定番「牛肉水煮」を食べている感じだ。花椒がきいてしびれ成分が強いこともあって、ズシンと重低音が響く辛さ。

とはいっても、我が家で食べる激辛料理がなんと気楽なことよ。冷房が聞いた部屋で、愛する家族とともに、ノンアルコールビールを飲みながら談笑する。しかも、「夕食のおかず」として食卓に上げているので、もちろんご飯もお味噌汁もそばにはある。ご飯で辛さを自由にコントロールできるのはご機嫌な体験だった。

だって、これまでって真夏で暑い会場の中で、汗をかきながらの食事ですよ。机いっぱいに広がった料理皿や取皿、飲み物をひっくり返さないように気をつかいつつ、汗をぬぐいつつ、飲み物をぐいぐい飲みたいけれどお金が勿体ないから我慢しつつ、だ。

今思うと決して快適な状況ではなかったな、と思う。

ほら見てよ、よだれ鶏をご飯の上に乗っけて丼にしちゃったよ。これ、単品で食べるよりもグッと美味しさが増した。いやあ、いいなあ。

そんなわけで、9月1日は昼間に3軒、夜に2軒で合計5軒分の激辛料理を食べた。

6軒目 神田餃子居酒屋WARASHIBE GYOZA

翌日9月2日の夕食に食べることにしたお持ち帰り料理。

その前に、さすがに9月2日のお昼ころはお腹に鈍痛がきて、数時間は調子が悪くなった。

前日食べた直後は全然平気だったので、「なんだ、最近辛いものとは縁遠くなっていたけど問題ないそ」と拍子抜けだったのに。

むしろ、「お年寄りは暑さを感じるセンサーが鈍るので熱中症になりやすい、と聞く。僕も歳を取ったせいで辛さを感じるセンサーが衰えてしまったのかも?」と老いを心配していたくらいだ。

しかし、激辛はそんなに甘くない。しっかりと胃腸にダメージを与えてきた。

お腹の鈍痛は、思考回路が鈍くなるし気分が滅入る。なにをやっているんだろう自分は、と一人トイレで悶々とする。

でも、そこまでひどいダメージではなかったので、冷蔵庫に保管してある残る2店舗の料理を予定通り食べる。

まずは「神田餃子居酒屋WARASHIBE GYOZA」だ。

餃子で激辛といえば、これまでの激辛グルメ祭りで「宇都宮餃子館」が辛い餃子を出品していた。でも、大して辛いと思ったことはない。餃子のばあい、パクっと食べてしまうので辛さを感じにくいんだと思う。

しかしこのお店はどうだ?焼餃子もあるけれど、スープ餃子もある。

なるほどスープ餃子か!これならばいくらでも辛くできそうだ。その発想はなかった。

一番辛いスープ餃子は「鬼辛」。

こういう辛さ表現のインフレ現象について、僕はあまり良いとは思っていない。

もはや「激辛」がこのイベントにおいては「中辛」程度の基準点になってしまっている。もっと激辛という言葉に誇りを持ってほしいものだ。

ただ、料理の実物を見て「ああー」と思わず声が出てしまった。ああこれは「鬼辛」だ、と思った。

スープ餃子のスープが真っ赤なのはともかくと、上にのっている薬味がやばい。

一見、青ネギかパクチーかと思わせておいて、これ全部青唐辛子だ。

メニューの解説によると、「ピキヌースワン」という名前の青唐辛子らしい。

これまでの人生で、これだけ青唐辛子がドスッとトッピングされた料理を見たことがないんじゃないか?思い切ったな、これ。

食べてみたら、ピキヌースワンのとんがった青い辛さがカーンと口の中をあちこち突き刺す。

カーン、というよりもズブッ!と刃物で刺されたような痛みだ。

昨日のよだれ鶏が重低音系の辛さだったのに対し、こちらは高音域を奏でてらっしゃる。

いやあ、辛さっていろいろあるものだな。

辛さを緩和させようとして、温かいお味噌汁を飲んだら逆効果だった。

お味噌汁もが口に突き刺さる。

痛い!

7店舗目 サファリ アフリカンレストランバー

二種類の料理だけで勝負のシンプルなお店。

店頭には大きく「エチオピアのスパイスカレー ドロワット」ののぼりが出ている。

ほう、ドロワット?

ドロワットとバタバタチキンウィング。

聞き慣れない料理が気軽に食べられるから、この手のイベントは大好きだ。

お店に行って食べるぞ、となると敷居をまたぐのにそれなりの決心がいる。でも屋台ならふらっと立ち寄れる。

ドロワットは「ノーマル」と「アブノーマル」という辛さ2段階設定があった。もちろんアブノーマルを頼む。

これがドロワット。大きなチキンがごろんと入ったカレー。

かなりペースト感の強い食べ物だ。食べてみると、このねっとり感のせいで口がやられる。

サラサラしているもの、ぱくっと食べられるものは口の中をスッと素通りしてしまうのでさほどダメージは受けない。

でも、ドロッとしたもの、よく噛まないといけないものは辛さをストレートに受け止めることになる。この料理がまさにそう。

エチオピア独特のカレーだが、何か特徴的な食材が使われているわけではなさそうだ。バルバレと呼ばれるミックススパイスで作るそうだが、食べた感じはクローブが強めのカレー、といったところ。ああ、それにしても辛い。ご飯と一緒なのですぐに中和できるけれど。

そんなわけで、それなりのダメージは受けつつも、第一週目の最低限の目標「7店舗」はクリアした。

9月1日時点で出店している9店舗のうち、残されたのはあと2店舗。

これらは次回訪問の9月8日でもまだ出店している。その際にピックアップするつもりだ。

「麺屋やっとこ」と

「新大久保ブデチゲ駅前店」。

来週またお会いしましょう。

次回9月8日水曜日、参加する方がいたら

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(つづく)

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