食わずに死ねるか!【東京下町食べ歩き】

整理券

09:03
9時ちょうどにひみつ堂に戻ってきたら、行列の最後尾に店員さんが一名、整理券配布要員として張り付いていた。朝からご苦労様です。

お店のキャパシティと、客が入退店にかかるであろう時間を想定しつつ、この店員さんの差配によって整理券は作られていく。

何しろ、ラミネート加工された札が渡される、といったものではなく、英単語暗記に使うような紙に、その場でペンで書き込んでいく。

僕らは「9時45分から10時の間に戻ってきてください」と言われ、整理券を受け取った。かき氷にたどり着くまで、まだ先は長い。

すべり台のような階段

09:09
先が長い、とはいえ、1時間もあるわけじゃない。谷根千をさらにウロチョロするには時間が足りない。しかもまだ朝9時なのに、気温が33度くらいになっているっぽい(たぶん)。あてもなく歩くのは、ちょっと気が乗らない。この後かき氷でクールダウンをするとはいえ。

先ほどに引き続き、ひみつ堂から離れすぎない程度の距離感で、谷中散歩を続ける。

公園にある「ぞうさん型のすべり台」みたいな形をしたアパートを発見。

対比

九州堂、という九州の物産を扱っているお店が既に営業を開始していたので、中に入ってみることにした。

奥に喫茶スペースがあるからだ。

店内に、外貨と日本円を交換する自販機が置いてある。これからの時代、観光地でこういう為替交換所があるのは当たり前になるのだろう・・・と思っていたけど、キャッシュレス化が先か、それとも川瀬考案所の普及が先か。どっちかわからなくなってきた。

パンフ

ばばろあは、「飫肥城風卵焼き」が気になっているようだ。

まずこの読み方がよくわからない。調べると、「おび」と読むそうだ。宮崎県の南部、日南市にある城下町。

玉子焼きとゆずソフト

ならば僕は、ということでゆずソフトを調達。

よく考えると、この後1時間もしないうちにかき氷を食べるというのに、ソフトクリームを食べるというのは変な話だ。

飫肥の厚焼き玉子は、砂糖をどっさり入れたかなり甘いものだった。空気を含ませた、いわゆる普通のふわふわの厚焼き玉子とは違い、みっちりと密度のある重たい感じ。なるほど、甘い物も玉子も貴重だった時代の贅沢品だったんだろうな、と思う。うまいかというと、まあ、悪くはないな、と思う程度。

一方のゆずソフトはすごかった。これはうまい。一口食べて、「あ、これは当たりだ」とわかるくらいの逸品。

名前の通り、ゆず入りのソフトなんだけど、これが甘すぎず、柑橘がくどすぎず、かといって牛乳成分がしつこすぎず、ちょうどいいバランスのゆず感なのだった。ソフトクリームは「牛乳が結局出しゃばる」ということがよくあるけれど、このゆずソフトはゆずもしっかりと味が出ていた。拍手。

ひみつ堂に戻る

09:52
ご満悦でひみつ堂に戻る。

相変わらずのものすごい列。

あれっ、この列って、整理券を受け取って指定時間に戻ってきた人の列、なのか。すぐに入店できるなんて考えちゃダメというわけだ。

店頭に並ぶだけじゃ、並びきらないので、道路を挟んだ向かい側に大量に人が並んでいる。まるで運動会の入場行進待ちの子供みたいだ。

ひみつ堂お品書き

09:55
前方から、色紙のようなものが回ってきた。これがひみつ堂のお品書き。

ぱっと見てもよくわからないのは、僕が老いたからだろうか?目に留まったもので、「よし、これにしよう」と決めてしまうのは、明らかにジジイ的な行動だと自省している。

この日用意されていたメニューを整理すると、こんな感じ。

生メロン、河内晩柑、ゴールデンパイン、旬つみいちご、ひみつのバナナ、黒みつきな粉、国産完熟マンゴー、赤しそよーぐると、梅づくし

の9種類。

シロップの追加に相当する「追い蜜」は、

大人ラムレーズン、果実、みるく、よーぐると

の4種類。

ひみつ堂の手順

果実を選択してほっと一息、というわけにはいかない。

もちろんほっと一息ついても構わないのだけど、メニューはもう一段階複雑に出来ている。

たとえば「生メロン」を選択した場合、さらにそこから食べ方として、「みるく付き」「よーぐると付き」「そんなのはいらないから、生メロンのみ」という3パターンが選べる。

注文票

行列に並んでいた僕らのところに、事前会計のために店員さんがやってきた。

注文してお金を支払うと、伝票を渡してくれた。

ばばろあが「ばんヨ」、僕が「めろみ」。

つまり、ばばろあは「河内晩柑のよーぐると」を頼み、僕は「生メロンのみるく」を頼んだ、という意味だ。

ひみつ堂は2店舗

竹ぼうきが軒先に飾ってあるのがひみつ堂なのだけど、その左隣もひみつ堂だった。これは僕は知らなかった。繁忙期は二店舗体制でお客さんをさばいているらしい。

日によって二店舗だったり、一店舗だったりする。なので、並びの長さだけで自分の待ち時間は判断できない。客の回転率が二倍になるかならないかの違いは、すごく大きい。

メニューいろいろ

店頭には、店主が書いたお品書きが張り出されている。

河内晩柑

10:23
店内は、とにかく店員さんの数の多さにびびる。真冬の夜に訪れた時も、「店員さんだらけだ!」と驚いたものだけど、真夏の三連休ともなれば、それが二店舗体制だ。

ひたすら手動のかき氷機で氷をかいている人が2名、一段高いところに立ち、全体を見渡しつつ出来た氷にみつをかける「トッピング役兼司令塔」の人が1名、蜜を用意したり補充する人1名、食器を洗ったり並べたり片付けたりする人が2-3名。それが、肩がぶつかるような間隔でカウンターの中に立っている。圧巻だ。

しかも全員若い女の子。ガールズバーならぬガールズかき氷店だ。もっとも、カウンター内の店員さんたちは常にフル稼働で多忙を極めているので、話しかけられるような雰囲気ではない。

着席後あまり時間を空けずに、ばばろあの「河内晩柑・よーぐると」が届いた。1,300円。

生メロン

僕の「生メロン・みるく」も到着。1,300円。

ハンドボールの球くらいはある、巨大なかき氷。これが一人前だ。ふわふわだからとはいえ、結構な量となる。当たり前だけど、一人1杯ずつ食べるルールなので、二人で訪れて、かき氷1杯だけという注文はNG。

かき氷の上にみるくがかかっていて、生メロンの蜜は小皿に注がれていた。食べながら、時折この蜜をかけていく。一度に最初から蜜をかけると、かき氷が崩壊してしまう。

面白いのが、みるくは無しで「生メロンのみ」にすると1,500円になる、ということ。ばばろあが頼んだ河内晩柑も、よーぐるとをやめて「河内晩柑のみ」にすると200円高くなる。おそらく、蜜の量が多くなって、よーぐるとやみるくよりもコストがかかるのだろう。

味はもちろん言うまでもなく、うまい。氷は、屋台で食べるようなジャリジャリしたやつではなく、あくまでもサラサラ、ふわふわしている。ただし、あっという間に溶けていくので、猛烈な勢いで食べないといけない。いくら氷が美味しいからといって、溶けてしまえばただの水だ。

「折角長い時間並んだんだから、せめてお店ではゆっくりさせて欲しい」なんて考えている人には、不向き。さっと食べて、食べ終わったらすぐに次のお客さんに席を譲る。そういう心構えがマナーだと思う。

蜜も、言うまでもなくうまい。サラサラしたジュースではなく、ねっとりとした「蜜」であり、氷と妖しく絡む。これを作るのに手間暇がかかっているのは素人目でもわかるので、1,000円超えというびっくりお値段も納得せざるをえない。

ただし、そうやって僕は納得して喜んでいるけれど、肝心のばばろあはどうだろうか?「大げさに並んだけど、そこまでして食うもんじゃないな」と言われても仕方がない。しかし、ばばろあも「ええね、うまいね」と納得の様子で、ひとまず安心した。

行列ができるような繁盛店って、人を連れて行くには難しいんだよな。「ここまで並んでおいてこの程度?」みたいな印象を持たれかねないから。「並ぶ」ということを許せるかどうかは、本当に人それぞれ。体調次第でもあるし。

(つづく)

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