食わずに死ねるか!【東京下町食べ歩き】

東京豆花工房

17:49
想定外の「かんだやぶそば」でせいろそば1枚だったが、何食わぬ顔をして熱風覚めやらぬ町中に戦列復帰。

驚いたことに、かんだやぶそばの滞在時間は10分もなかった。本当に、そばをばばばッと食べて、食べ終わったら即退去、という感じだ。おッ、粋だねェ。

こうやって食べ歩いていることが、果たして「粋」なのかどうかは随分怪しいが、まあいい。とりあえず食後のデザートだ。東京豆花工房だ。

かんだやぶそばの目の前が、それ。

看板が出ていなければ、気付かないような素っ気ない外観。

東京豆花工房

「台湾伝統豆花」と書いてある。

「今ここで食べられる本場の味」と謳っている。確かに、本格的な豆花が食べられるお店は、メガロポリス東京といえどもあまりない。ましてや、専門店だなんて他には聞いたことがない。(探せばあるのかもしれないが)

東京豆花工房

いずれ流行るだろう、流行らないわけがない、と僕は10年来思っているのだけど、未だに日本で流行したという話は聞かない。「豆腐を甘くして食べる」という時点で、気持ち悪いと思う人がいるのかもしれない。

僕が台湾を訪れた時に食べたのは、「冷熱冰」という食べ物だ。

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これは、豆花の豆腐無しバージョンみたいなものだ。シロップに豆がいろいろ入っているところまでは一緒だ。

東京豆花工房

ここのお店のメニューはシンプル。「プレーン豆花」500円か、「トッピング豆花」650円(税別)。

カウンターには何種類もの煮込んだ豆や白玉が並んでいるので、その中から好きなものを選ぶ。何種類選んでもよいが、多くのお客さんは注文に困って「じゃあ、全部。」と答えている。僕らも、そうした。何しろ、何の豆なのか、ぱっと見てよくわからないものもある。

基本的に豆花は温かいシロップで食べるものだと思うが、夏ということで上にかき氷を載せた、冷たいシロップバージョンもできるという。

東京豆花工房

ばばろあは、あくまでもオーソドックスに温かい豆花を注文。トッピング全部入り。

台湾の人は医食同源を意識するので、こういう「身体に良いもの」を食べる際に、ギンギンに冷やすという発想はあまりないのだと思う。(ああ、こういう知識は10年以上前のものだ。最近台湾に行ってないなあ)

東京豆花工房

僕も温かいものにしようかと思ったけど、ばばろあとは違うものにしたかったし、この日の最高気温37度にやられたということもあって、冷たいものを注文。

いろいろなものが載っている、楽しいスイーツだ。

押し麦みたいな豆は、正体不明。黒っぽい丸いものは、黒豆ではなくて、タピオカだ。

うまいんだけど、白砂糖を煮詰めて作ったシロップは日本人好みの路線と少し違うと思う。このフォーマットを踏襲しつつ、何かもっと日本人好みの、うまい甘味が作れそうな気がするんだけど、どうなんだろうか。

ただ、様々な具を、開店の相当前から仕込まないといけないので、地味に大変な仕事だ。なにせ、豆をふっくら炊くのが時間と手間がかかる。もっと普及して欲しいんだけどなあ、難しいかなあ。

東京豆花工房

暑い中、温かい豆花を食べるばばろあ。

忘れちゃいけないが、今からわずか5分前には、向かいの「かんだやぶそば」で蕎麦を手繰っていた。なんという変わり身の早さだ。

豆腐、豆、白玉団子、タピオカ・・・そして甘いシロップ。確実に腹持ちがいいやつが、ズドンと胃袋に収まった。

さて、そろそろ夕飯を食いにいくか。

もうね、ムチャクチャだ。

階段

18:02
豆花帰りに、mAAch ecute神田万世橋の上に上がる。

中央線の上り線と下り線に挟まれた狭いエリアが、展望デッキのようになっている。レストランもある。ここは、旧万世橋駅当時のプラットホーム遺構の上に作られている。

タイミングが良ければ、目の前スレスレを中央線が通り抜けていくので、迫力がある。ただ僕らはタイミングが悪かったらしく、何も見えなかった。ただ単に「食後の運動ということで、階段を上り下りしただけ」だった。

まあ、それでもいい。明らかにカロリー摂りすぎだし。

階段

というわけで階段を下る。

この階段も、100年近い歴史があるものだ。

ドラクエローソン

18:12
夕食まであともう少し時間があるので、秋葉原から一駅隣の、御徒町駅まで歩いていくことにした。

途中、通称「ドラクエローソン」と呼ばれているコンビニを見に行ってみる。僕はこの存在を今日まで知らなかった。

看板は、ドラクエに出てくる定番のモンスター、「スライム」が描かれている。中に入ると、「ザッザッザッ」という音がスピーカーから流れる。初期の頃のドラクエで、地下ダンジョンなどで階段を上り下りするときに鳴る効果音だ。

ばばろあはこういうお店があまりお気に召さなかったようで、「いや、ええわ」といってお店の奥までは入ろうとしなかった。「狙っている感」が露骨だ、ということなのかもしれない。

2k540

18:30
秋葉原駅と御徒町駅の間、JRのガード下には、「2k540 AKI-OKA ARTISAN」という空間が広がっている。

ここはJR京浜東北線、山手線、上野東京ライン、新幹線が並走しているため、かなり幅がある空間になっている。そこに、ARTISAN(フランス語で職人の意味)なお店を集めました、という場所だ。

革製品や陶磁器、帆布、帽子店などが軒を連ねる。

こういう場所は僕よりもばばろあの方がいろいろ関心を示すので、僕は彼の後ろにくっついていろいろなお店の中を覗くことができた。これまで僕一人のときは、いつもざーっと素通りしていたけれど、仲間がいると助かる。

(つづく)

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • >おかでんさん
    髭のルーロー飯、ねぐらの金沢の隣の野々市市に辛うじて残ってます。
    金沢工大生の胃袋のパートナーとして頑張ってますよ。

    たまにアワれみ隊の記事が頭に浮かぶと、つい車を飛ばして食べに行きます。
    罪な食べ物ですね(笑

  • ティータさん>
    ひげ張!懐かしい!ありがとうございます、すっかりその名前のことを忘れていた!なにせ、渋谷にあったのはずいぶん昔だから!食べたいなぁ。

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