食わずに死ねるか!【東京下町食べ歩き】

生ホッピーの白提灯

20:11
天丼を食べると、さすがにお腹がいっぱいになった。僕でさえそうなのだから、僕よりも体格が小さいばばろあは余計そうだろう。

彼は、「痩せにゃいけんのじゃけどね、最近夜あまり眠れんで困っとるんよ。睡眠時無呼吸症候群かもしれん」とぼやいていたけど、なんと見事な食べっぷりよ。嫌みでもなんでもなく、本当に脱帽だった。自分が忘れてしまっていたスピリットを思い出させてくれた。ありがとう、ばばろあ。

僕らのような40代も半ばになってくると、ぼんやりと身体に支障が見え始めるようになる。支障がなくても、「生活習慣病の傾向がある」と指摘されたり、「足腰が痛い」とか、「血圧・血糖値が」とか。

もちろん、早めの対策が後の人生に役立つのは言うまでもない。そこですっぱりと生活習慣を変えることが出来た人もいるだろう。しかし、多くの人は中途半端に健康に気を遣い、中途半端に不安を抱え、結局不幸になっている気がする。

その点、ばばろあのように「健康に不安があるけど、食うときは食う!」という姿勢はすがすがしい。要は、メリハリが大事、ということだ。

ホッピー通りの横を通ると、この時間も大混雑だった。「生ホッピー」の白提灯が明るく灯っている。

それにしてもこの界隈のお店、昼も夜も酔客で賑わうので、他店がうらやむ回転率だと思う。しかも、昼間っからみんな酒を飲むので、客単価が上がる。「昼間はランチ定食を提供して、売上げを確保」という居酒屋とは大違いだ。

日暮里の銭湯「斉藤湯」

21:44
本日最後の目的地は、日暮里駅から徒歩3分くらいのところにある銭湯、「齋藤湯」だ。

最先端都市である東京でも、地域によっては銭湯が結構高密度に残っていたりする。いや、むしろ地方都市よりも遙かに多く銭湯がある。「風呂無しの家」というのはさすがにあまり残っていないので、こういうところにやってくるのはレジャー感覚なのだと思う。

実際、僕らもレジャー目的としての銭湯訪問だ。家にはもちろん風呂があるけれど、今日はこの齋藤湯を使うことにした。それもこれも、ここには生ビール職人がいて、生ビールを絶妙な加減でジョッキに注いで提供してくれる、という噂を聞いたからだ。

数年前にリニューアルオープンしたばかりだということだけど、今時の銭湯は面白いことをやるもんだなあ。大規模な日帰り入浴施設なら、食堂があってビールが売られているのは全然珍しくないことだ。しかし、小規模な銭湯で生ビール、しかもビール職人常駐というのはちょっと聞いたことがない。

そんなわけで、お酒が飲めるばばろあがいることを良いことに、齋藤湯を初訪問だ。

生ビール

22:26
風呂上がりに、予定通り生ビールを頼むばばろあ。ビールの食券は、入浴券の自動券売機で買い求める。ちょっと面白い。

ジョッキのサイズは何通りかから選べるので、自分の気分次第で、好きな物を選ぶといい。僕は、自販機でフルーツ牛乳を選ぶ。

「銭湯で生ビールって、どうやって提供するんだ?」と思っていたが、なるほど、建物玄関に入ってすぐのところがロビーになっていて、そこが狭いけどお休み処になっているのだった。「男性と女性で、入口がそもそも別」というスタイルの銭湯を勝手に頭の中で描いていたので、この現実を見て納得した。そりゃ、当たり前っちゃあ当たり前だよな。番台が男女の真ん中にあるスタイルの銭湯って、むしろ今は少なくなっているかもしれない。

江戸うさぎ

おかでん邸に二人で戻ったあと、最後に「お夜食」が待っていた。

それは、ばばろあと合流する前に僕が買っておいた、「江戸うさぎ」という和菓子店舗のお菓子。

妖怪あんず大福

名前は、「妖怪あんず大福」。

なんで妖怪なのかというと、まあ、見ての通りだ。

黒ごまが2つ、目のかわりに付いている。この妖怪、季節によって口の中に入っている果物は変わる。この時期(7月)は「あんず」だった。

面白いお菓子だとは思うが、実家の帰省土産にしようとしたら「気持ちわるいからいらない」と言われた。好き嫌いが分かれるのかもしれない。あと、要冷蔵品なので、帰省土産にするにはちょっと気を遣う。

これにて本日の食べ歩き・・・じゃなかった、ばばろあとの浅草観光は終わった。

就寝準備をするが、ばばろあのおしゃべりは止まらない。以前、アワレみ隊長崎企画の際、ひたすら喋り倒すばばろあに驚愕したものだけど、今回もその喋りは健在。

部屋の電気を消し、お互いが布団に入ってからも喋り続ける。主に、世の中の不条理について納得がいかんという話。彼がすごいのは、僕が「ああ」とか「うう」といった相づちを打っているだけで、本当に1時間でも2時間でも喋り続けるということだ。普通なら、「お前ならどう思う?」とか、「お前もそう思うだろ?」みたいに、自分の世界観に聞き手も引き込んでくるものだ。しかし彼は、ひたすら一人で喋り続ける。それで話題が途切れないのだから、やはり彼は頭がいいし、それ故の闇の深さというのもあるのだろう。

(つづく)

2018年07月15日(日) 2日目

おかでん邸で一泊したばばろあは、朝飯も食わずにイベントがある幕張に向けて旅立っていった。開演まで2時間も前には会場に着いていよう、という算段らしい。何で?と聞いたら、お目当てのグッズを買うためだ、という。

ああ、やっぱりこういうイベントともなるとそれくらいの気合いがないとダメだよな。今回、ばばろあから誘ってもらったのはありがたかったけど、行かなくて正解だったと思う。さすがに周囲の人との温度差が違いすぎる。

僕は、同い年くらいの人でゲームにはまっている人を、ちょっと尊敬している。それがアイドルであっても、アニメであっても、なんでもいい。情熱を注げるって、素晴らしいことだ。

秋葉原駅

15:26
幕張から戻ってくるばばろあと、秋葉原駅で合流する。今日もばばろあはおかでん邸で一泊なので、これから夜まで、行動は一緒だ。

ばばろあにイベントはどうだったか?と聞くと、「良かったけど、狙っていたグッズが全然買えんかった」とぼやいていた。開演2時間前に会場入りしても、そうなのか!

「もっと買えるようにしてくれや、ゲーム自体はあまりカネがかからんように出来とるんじゃけえ、せめてこういうところで運営側にお布施できりゃええ、って思っとるのに」

と悔しがるばばろあ。売れ残りを恐れて、あまり在庫を用意しなかったのか、それとも、想定を遙かに上回る情熱で客が押し寄せたのか。

電気街口のアトレ

15:28
秋葉原駅電気街口にあるJR東日本の駅ビル「atre」は、建物入り口がえらいことになっていた。

ここに至るまでも、秋葉原駅はホームから改札に向かう途中、アニメの宣伝ポスターだらけだ。コンコースの大型ディスプレイによる広告もアニメ。「電気街」というイメージは、少なくとも駅前からは見えづらくなっている。

それもこれも、近くに秋葉原の電気屋を皆殺しにする気満々なのか?というくらい巨大な、本当にため息がでるくらい巨大なヨドバシカメラがあるからだ。こいつのおかげで、秋葉原は良くも悪くも町が変わった。

ドール

16:08
せっかくばばろあがいるのだから、駅前にある「ラジオ会館」に入ってみることにした。

僕はマニア的趣味がないし、モノ消費があまり好きではなくなってしまった。なので、秋葉原という町自体が僕とあわなくなってしまっている。しかし、それを残念と思う程度の気持ちはあって、だからこそばばろあをダシにして、ラジオ会館に入ってみたというわけだ。

この建物は上の階に行くほどディープだ、と聞いてはいたけど、全然わからん。どの階も僕の目には全部ディープに見える。

綺麗な服を着たフィギュア(というのだろうか?それともドール?)が展示されていたりする。面白いのは、全部ではないものの、「撮影OK」だということだ。撮影禁止で当然だと思っていたので、びっくりした。こういうのは、「自分の力作を見てもらい、シェアしてもらってナンボ」ということなのだろうか。

良い作品であれば、お店に頼めば一定期間店頭に自分の作品を飾ってもらえるらしい。それを名誉だと考えているのだろう。確かにそうだ、相当な力作だろうから。

ばばろあから、戦艦やら戦車といった模型についていろいろ話をしてもらう。いやあ、奥が深いし、面白いな。単に模型を組むだけでなく、その模型の一部を別売りの金属パーツに置き換えてリアルさを追求するのだ、とかそんな話がゴロゴロしている。

歩行者天国

17:12
あまりに奥が深すぎて、むしろ手が出なかった。でも、すごく面白い話をいろいろ聞かせてもらった。いろいろ聞きすぎて、まとめられないのでばっさり省略。

逆にばばろあからは、ミリタリー用品店で「おかでん、お前はもう銃とか買わんのん?」と聞かれたが、僕は「いやあ・・・」と答えるのがせいぜいだった。もうかれこれ、サバゲーから遠ざかって10年くらいか。インドアフィールド向けにハンドガンを買って、また復帰したいものだ。

パーツ物色中

17:14
「わし、昔はよくこのあたりうろうろしおった」

と言いつつ、ばばろあがガード下に僕を誘う。あれっ、まだこんなパーツショップってあったのか。もうてっきり、最近はこういうお店が殆ど無くなったのかと思っていた。

バーナー、ノギス、ドリル、半田ごて・・・ごちゃっと、いろいろなものが売られている。遠目では、このお店にどんな物が売られているのかはさっぱりわからない。近寄って、吟味しないと。

ばばろあは何か電動工具を探していたのだけど、お店の人に聞いても「それは扱っていない」とのこと。ばばろあ、どんだけマニアックなことをやっているんだ?

自販機コーナー

17:20
僕が行ってみたかった場所に行ってみることにした。

肉の万世ビルの裏手に、怪しい自販機コーナーがある、と聞いていたからだ。カブトムシが自販機で売られていた、という記事を読んだことがあるので、実際に自分の目で見てみることにした。

建物外観はこれ。

外観はさほど奇抜ではないけど、この建物内部に向かって、いくつも自販機が並んでいる。それが迷路状になっていて、なんとも薄気味悪い作りだ。通路部分は、人一人歩くのも厳しいくらいの狭さ。

有名なスポットらしく、いろんな人・・・全員男・・・が頻繁に訪れて、苦笑しながら写真を撮影していた。

自販機コーナー

何か白い箱を売っている自販機。値段は490円。中に何が入っているのか、外観からはさっぱりわからない。CDケースが数枚入っているようにも見えるけど、違うかもしれない。

箱の側面には、びっしりと何か言葉が書いてある。読んでみると、これがまた薄気味悪い。

介護日記 母親はどこでもおしっこをしてしまう。車を降りたところで、おしっこをするので、おしりを出して、車のつり革の手を放してしまうので、もうすぐ、おしりをコンクリートに強打することになるので、すぐ、両手でおしりを支える。そうしたら、おしっこではなく、うんちが出てくる。

(以下略)

なんだこれ?スカトロ趣味の話なのか、それとも本当の介護の話なのか、方向性すらよくわからない。

で、この中身がなんなのか、やっぱりわからない。

490円という値段なら、怖い物見たさで買ってみるという手もある。でも、この白い箱の中身がどんな内容であれ、多分買って後悔すると思う。なので一切手を出さなかった。

自販機コーナー

不二家ネクターが売られているが、常温。その隣に、おでん缶詰。サンプルが色あせていて、本当にここで買って良いのか随分怪しい。

そして上の段には透明な筒が並んでいる。見ると、Nゲージの鉄道模型、そして古い鉄道きっぷを詰め込んだもの(100円)、風鈴(530円)。

「昔のきっぷ 昭和元禄 赤穂浪士はえらかった おしまい」

と古きっぷの筒にはテプラで貼り付けてある。意味不明すぎて怖い。中には、昭和43年とか44年といった時代のきっぷが入っているようだった。欲しい人っているのだろうか?

自販機コーナー

ああ、カブトムシ発見。

カルピスウォーターとやきとり缶の間に売られていた。540円。

これは・・・標本なのだろうか?それとも、人形?それすら、わからない。解説がないから。誰が買うんだ、これ。

でも案外、秋葉原という場所柄、こういう意味不明さを面白がる人がやってきて売れるのかもしれない。

クワガタの下にチップスターが売られているというのも、シュールな絵だ。

自販機に入れられるものだったら何でも良かった、みたいな感じだ。ふりかけの筒とか、パルメザンチーズとかでもよいのかもしれない。

自販機コーナー

いや、筒である必然性なんて全然なかった。ボールを売ってるぞおい。

自販機コーナー

この程度の変な商品構成やPOP程度では、驚かないくらいだ。

自販機コーナー

歯周病予防用歯磨き粉が売っているのはとてもとても不思議だが、その横に「みんなの鈴」と称する売り物があるのも、不思議だ。いやもう、いちいちこういうのに反応するのも馬鹿馬鹿しい。こういう世界なんだ、ってことだ。

自販機コーナー

合わせ技、というテクニックもございます。

ブリの照り焼き缶詰と、不二家ネクターのセットで390円。いかがですか。

うーん、いらない。

(つづく)

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