ガマガエルがいる建物に近づいてみると、下にももう一体ガマガエルがいた。赤い鳥居からはみ出しそうになっている。落ち着け、とりあえず落ち着け。
こいつから絞った油がガマの油?
なんで軟膏に「ガマの油」という名前がついているのかというと、ガマガエルを鏡の前に置くと、自分の姿を鏡で見て己のあまりの醜い姿にびびり、タラリタラリと脂汗を流すのだという。その脂汗こそが傷ならなんやらの特効薬なんだそうだ。
そういう話は聞いたことがあるが、実物の「ガマの油」というのは見たこともなければ使ったこともない。実際に、ガマガエルと鏡の前においているのだろうか?まさか。
調べてみたら、現存するガマの油は、主成分がワセリンなのだそうだ。ありゃ、ガマガエルにストレスを与えるわけではないのか。
09:08
登山開始を前に記念撮影。ガマガエルと一緒に写る登山。なんのこっちゃ、という感じ。
なお、この時点でまだ登山口がどこにあるのかわかっていない。登山口はどこだー?
今回の登山は新しいツールを導入。
機能性タイツ。
「ああ、タイツがあると登山が楽になるのになぁ」なんて思うことはこれまで一度もないが、たまたま家にあったので(駅伝を走るために買ったもの)今回利用してみることにした。
サポーテックタイツ、という名前だ。アウトドアブランドの「モンベル(mont-bell)」製なので、一応登山にも使えると思う。たぶん。全く根拠はないけど。
ここ最近、山界隈にいると、この手のタイツを履いているひとが本当に多いことに驚かされる。若い人は特に多い。こういうものは年寄り向けかとおもいきや、むしろ逆だ。年寄りは「長ズボン」、若者は「短パン+タイツ」というのが2016年前後の登山ファッションのトレンドになっている。
この手のタイツは、足を締め付けることで血流をよくすることと、筋肉を補強することで関節がグラグラするのを防ぐ役目がある。特に下山時には効力を発揮するらしい。
しかし今回使ってみた限りは、登りのときに足が持ち上がりづらく、ダラダラと足を引きずって歩いているようなだらしない感じになった。慣れの問題だとは思うが、もっとテキパキと足を動かしたいとは思った。
「ガマ明神拝観入口」「2階大食堂」という看板が出ている階段の手すりに、小さく「登山口」の表示を見つけた。あれっ、ここが登山口なの?
登山口と見せかけて、ガマ明神拝観(ただし有料)みたいな話じゃあるまいな?と若干疑心暗鬼になりながら階段を登る。
あ、いかん、既にこの時点でロープウェイが恋しい。
09:10
階段を登った先には、「プレイコーナー」という子供用遊具のエリアがあった。
ああ、昔はデパートの屋上にこういうのがあったな・・・とおもう。今やデパートというのは、家族がわあわあいいながら訪れる場所ではなくなったし、子どもがワクワクする場所でもなくなった。そういうのは、今じゃイオンモールが担っているのだろう。
錆びた自動車型の遊具が並ぶ。
おそらく、1コインを入れればロデオマシーンの1/10倍速状態で動くのだろう。しかし、これだけ錆びて野ざらしだと、果たしていまでも動くのかどうか怪しい。
動かないんだとすれば、うかつに乗ると怪我するかもしれないから注意だ。
黒澤映画に出てきそうな、いかつい顔のとっつあんがこっちを睨んでいる。
「切り捨て御免!」とでも言っているのかとおもったら、あろうことか自分の腕を切りつけている。何やってるのこの人。チョンマゲの時代にもリストカットってあったのか!と感心させられる。
でもご安心を、日本刀で傷をつけても、そのあとにガマの油を塗れば綺麗さっぱり治るのだという。一昔前はそんなハッタリでガマ油を売り歩いたということだけど、今となっては詐欺で訴えられるレベルだ。薬事法のからみもあって、へたなものは売れない時代になった。
09:11
「日本一ガマ大明神」という看板の先に階段が伸びている。この先が山頂に通じているのか、それとも単にありがたきやガマ大明神の参拝ルートなのか、さっぱりわからない。でもたぶん、ここを登ればよいのだろう。
山頂の姿は・・・当然見えない。ああ、かったるいなあ。
09:11
ちょっと登って振り向いたところ。つつじヶ丘の駐車場とロープウェイ乗り場を見下ろす。
09:12
雑踏から徐々に山の静けさに向かっていく。ここから先が、本格的な山。
「立ちションしても前後の登山客にばれない」程度の人口密度になれば、快適な山登りができるようになる。たとえが変だけど。
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