戦場の癒やしは温泉【日光湯元キャンプ・戦場ヶ原縦走】

10:58
湯滝そばの売店では囲炉裏があって、そこで団子や鮎が焼かれていた。

いいよな、こういうのって。旅情を感じる。

ここで僕が言う「旅情」というのは、自分に対する皮肉を込めての発言だ。

鮎なんて、湯滝にはいないだろう。ましてや、観光客に振る舞えるほど大量に棲息しているわけがない。もちろん、養殖場から運ばれたものだ。

でも、そうだとわかっていてもやっぱり嬉しい。「おっ、鮎じゃん!」と思ってしまう。

買うか買わないかともかく、ついワクワクして「旅情だねえ」と思ってしまう気持ちは禁じ得ない。

ステレオタイプというのは世の中における害悪とは限らない。こういうステレオタイプは、ちょっとうれしくてちょっと楽しい。

10:59
というわけで買っちゃったよ団子。

えっ、鮎の塩焼きじゃないの?と思うが、さすがにトレッキング中に塩焼きを食べる気にはなれなかった。ここはシュッと甘いものを食べて先に進みたい。

11:06
湯滝を下から見上げたところ。落差70メートル。

見ごたえがある滝。お近くにお立ち寄りの際はぜひどうぞ。

11:08
湯滝から歩いて戦場ヶ原を目指す。

川を見ると、そこで釣りをしている人がいた。こんなところでも釣れるのか!

ここから上流は湯滝があるし、下流は中禅寺湖の手前に竜頭の滝がある。川上や川下から魚が流れ着いてくるのは無理だ。放流したのだろうか。

そういえば、釣り人には漁協?が交付したと思われる入漁許可証がくくりつけてあった。へー、当たり前だけど許可が必要なんだな。

11:23
深い森の中、快適な木道を歩く。

狭い木道だと、人とすれ違うときにちょっと気を遣う。しかしこれくらいの幅があれば心配無用だ。

11:24
途中、川をまたぐ橋がかかっていたりする。立派な道だ。

11:25
小さな滝もあって、見ていて楽しい。

むしろ、このあたりが戦場ヶ原トレイルで一番おもしろいところかもしれない。バーンと湿原が広がっているところは非日常感があって愉快だけど、眺めは単調なのでだんだんと面白さが減衰してくる。

11:28
ほら、倒木ひとつとっても見ていて楽しい。

11:28
人里暮らししかしたことがない人生だったので、「護岸工事をしていない川」を見るだけで嬉しくなる。それは昔も今もかわらない。

11:48
本当はこういう景色の中、「よし、お前今日から24時間ここで滞在!」ってやるとすごくいいと思う。少なくとも僕にとっては。ザワザワした都会のノイズに常に疲れている僕は、こういうところでデジタルデトックスをやると絶対体調がよくなるだろう。スマホ禁止、読書のみ可。

とはいっても、こんなところで野営をするのは違法なので(国立公園内なので、指定された場所以外で野営はできない)、無理なんだけれど。

(つづく)

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください