戦場の癒やしは温泉【日光湯元キャンプ・戦場ヶ原縦走】

18:25
ウロウロしているうちに、すっかり遅くなってしまった。お風呂は、「奥日光パークロッジ深山」というところのお世話になることにした。この界隈ではもっとも安い、500円の入浴料だ。

入浴時間は9:00~16:00、18:30~20:30と変則的だ。つまり、16:00~18:30の間は宿泊客優先だよ、ということなのだろう。

僕らは温泉街をウロウロして時間を浪費してしまったので、18:30からの部で入浴できた。

宿のフロント。

鹿の首がニョッキリと壁から突き出てコンニチハ。フロントがとても小さいのが印象的。

じゃがりことかカップめん、観光土産のお菓子などが売られている。

道中、スーパーでの買い出しに失敗した場合はここで買うことができるな。いずれまたこの地でキャンプをやるかもしれないので覚えておこう。

しかし、肝心のノンアルコールビールが売られていない。これまで、片品の商店でも道の駅でも探していたのに、案外売っていないものだ。ノンアルコールビールなんて、まだまだ変なやつが飲む飲み物なのかもしれない。

18時半から入浴開始なのだけど、宿のご好意で一足早く入浴させてもらえることになった。

階段を下って、浴室へ。

源泉温度は62度から74度もあるという。そうとう熱い。

差し水をすることがあります、と書いてあるので、冬など外が寒いときは「差し水をしないこともある」ということか。74度近くから40度近くまで湯温を下げるのは大変だ。

浴室入り口。

そして、お風呂。独り占め。

乳白色のお湯は若干緑がかったような色をしている。メタケイ酸を多く含んでいて美肌の湯なんだそうだ。うん、気持ちよかった。これ、キャンプだからさっと入ってさっと出たけど、湯治と称して一日何回も出たり入ったり宿で過ごすと、随分くつろぐだろうなぁ。

湯上がり、ノンアルコールビールを求めて「おおるり山荘」にやってきた。

ビジターセンターの説明によると、ここにはコンビニエンスストアがある、という話だからだ。コンビニならば、ノンアルコールビールは売っているだろ、さすがに。

この宿はその名の通り、塩原を中心に展開する激安宿、「おおるりグループ」の一つだ。1泊2食飲み放題付き5,500円!首都圏からのバス送迎500円!という冗談みたいな値段で営業していて、すごく面白かった記憶がある。

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その一つがここ、日光湯元のおおるり山荘だ。このおおるり、自分とこのwebサイトに「お湯に自信あり」みたいなことが書いてあるけれど、実際本当にそうだ。メシやら施設はチープで格安宿でも、お湯はガチだ。この日光湯元にもガッチリとこれだけの大きな宿を構えているというのは、さすがとしかいいようがない。ただ、建物はまるで寮のようなシンプルさで温泉宿としての色気はない。

新型コロナの影響で、おおるりグループは2021年9月から多くの施設が休業となっています。この日光湯元の「おおるり山荘」も本記事執筆時点では休業しているのでご注意ください。

「コンビニ、あるかな・・・?」とおそるおそる、中に入ってみる。

ロビーには人の気配がなく、薄暗い。何か場違いなところに来てしまったようだ。

あっ、なんてこった。

目の前に見えるのは、ヤマザキデイリーストアの「Y」のロゴと、それを遮るかたちでピシャっと湿られたカーテンだった。閉店してたッ・・・やられたッ。

宿のコンビニだから、20時か21時くらいまでは開いているだろうと勝手に思っていた。そうか、19時でもうこの状態なのか。完全に油断していた。

「すいませーん」とか言ってカーテンを開けて、「ノンアルコールビール、売ってくれません?」と言えるような状況でさえなかった。なにせ、もう人の気配がない。とうの昔に引き払った後だった。やられたー。

さて、どうしよう。せっかくのこんな素敵なキャンプの夜なのに、ノンアルコールビールがないなんて耐えられないぞ。

いや、まあ、所詮はノンアルの飲み物なんだから、別に水でもコーラでも何でもいいんだけどさぁ。

19:12
「そう言えば、昨年奥日光小西ホテルに泊まったとき、ノンアルコールビールを夕食で頼んだ記憶があるぞ。奥日光小西ホテルに行けばノンアルコールビールはあるかも・・・」

と記憶をたどりながら行ってみる。確かあのホテル、フロント脇に売店があってあれこれ売っていたはずだ。そこでワンチャン、あるかもしれない。

ただ、その願いは果たされなかった。ノンアルコールビール、2019年時点じゃまだまだ市民権が無いなぁ。ホテルフロントの売店ではやっぱり売られていなかった。

それを見かねたいしがダメもとでフロントの方に「ノンアルコールビールって売っていただけませんか?」と交渉を始めた。なんて大胆な。店頭にないなら奥から出してくれ、と。

フロントの人も随分面食らったようだけど、ちょっと裏手で協議の末売ってくれることになった。やった!良かった!

どうやら会計処理としては、「宿の食堂でご飯を食べた際に注文した飲み物」という扱いらしい。だから1本600円。おおう、相当高いけど売ってくれただけありがたい。つい嬉しくって、2本頼んじゃった。1,200円。なんて贅沢な。

(つづく)

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