13:12
小田代ヶ原から戦場ヶ原に歩く場所が変わってきた。
赤沼茶屋を目指せばバス停に一番近い。でも、せっかくだからこの大湿原の最果てまで行ってみたくなった。せっかく湯滝でバーンと落ちたところからスタートした湿原だ。湿原の終点を見たいじゃないか。
ちなみに、戦場ヶ原を縦断した湯川は中禅寺湖に注ぐ直前でもう一度滝になる。「竜頭の滝」と呼ばれていて、ジャーンと派手な最後で、中禅寺湖に注がれていく。
中禅寺湖まで歩かなくてもいいけど、竜頭の滝までは行こう。確かあそこには茶屋があったはずだ。縦走完了記念で祝杯としゃれこもうじゃないか。
13:36
湯川と合流。
お前、数奇な運命だな。湯滝で落差70メートルのあと、なだらかに戦場ヶ原を突っ切って、そして今は竜頭の滝めがけて助走を開始した状態。
「そろそろいくぞ、やるときはやるぞ」感を出してきている。
13:41
ほら、もうこのあたりは既に「滝」と呼んで支障ないレベルにまで。予感が確信に変わってきたぞ。
水音もだんだん不穏な感じになってきた。
13:49
観音開き式の扉を開けて、外に出る。
つまりここから内側はシカの害から守りたい場所、この外側はシカにやられる覚悟で腹をくくった場所ということになる。
13:49
長い戦場ヶ原・小田代ヶ原のトレイルも終わりなんだな、と実感しつつゲートをくぐる。
13:54
川が岩を削ってでも低い方向へ低い方向へと向かおうともがいている様を眺めるのが心地よい。
13:55
おっと、ここから先は安住の地を見つけたようだ。急に川幅が広くなった。
狭いところをかろうじてすり抜ける、ということをしなくてもよい、開放的な空間。
とはいっても前方はるか先に中禅寺湖が見える。まだあれだけの高低差が残っている、ということだ。そりゃあもう、帳尻を合わせるには滝でズドーン、しかないっしょ。
14:01
そんなわけで、標高差稼ぎのために湯川さん本気を出し始めました。
14:02
ドドドド
14:14
そうして到着したのが竜頭の滝。
二股に分かれた形になっている。真ん中の岩がよっぽど硬かったんだな、湯川さん、突破できなかったらしい。
今回、湯滝にしてもこの竜頭の滝にしても、上流側からアプローチして滝壺側に歩いていく、というプロセスを経たのは楽しい体験だった。普通、谷底から滝を見上げて観瀑完了となるけれど、今回は「この滝はどこからきたの?」というのをちゃんと観察できたわけで。
(つづく)
コメント