11:26
七代の滝を後にする。謎の男女集団はこの後滝をバックに写真撮影でも始めるのだろうか?人がいないのを見計らって、けしからんことまでするのではないか?なんて妄想を若干感じつつ、後ろ髪を引かれる思いで現場を後にする。
いや、「後ろ髪を引かれる思い」ってのは嘘だけど。
七代の滝の脇には、はしご段が備え付けてあった。なにしろ滝があるような場所だ。高低差がある場所なので、川の上流を目指すとなると一気に縦移動をしなくちゃいけない。
階段を登る。結構急だし長いので、体力が無い人は途中で力尽きるかもしれない。そもそも、長尾茶屋から滝まで下りてくるのも、地味にしんどいルートだ。
結局、七代の滝をどうしても見たい、という希望が無い限りは立ち寄らない方がいい。どっちからアプローチしても、高低差が結構ある。
ここを経由しなくても、ロックガーデン散策はできるので、ロックガーデンがお目当てならそれだけ楽しむのでも良いだろう。
七代の滝は神秘的っちゃあ神秘的だけど、滝の全貌を見渡すことができないので微妙でもある。
11:29
はしご段はまだ続く。
11:31
このあたりは猛烈に木の根っこが絡み合っている。
階段がわりに、この根っこを使って上を目指す。雨の日は根っこが滑りやすくなっているはずなので、結構危なっかしいエリアだと思う。
それにしてもこれだけ木の根っこが密集していたら、新しい木が生える余地がない。
11:33
前方に人が動いているのが見えた。
どうやら、長尾茶屋からロックガーデンに直接向かうルートとの合流点らしい。
七代の滝から10分足らずの上りでここまでやってこれたので、逆ルートならば5分くらいでたどり着けそうだ。楽をして七代の滝を目指したいなら、長尾茶屋から直接のルートではなく、この階段だらけルートを選んだ方が多分楽だ。
11:34
広い道と合流したところに、大きな看板が出ていた。
「御岳岩石園周辺案内図」と書いてある。
どうやらここから先が、いわゆる「ロックガーデン(岩石園)」ということになるらしい。
ここから先1km、上流の「綾広の滝」までの区間には「奇石怪石」が点在しているのだという。そして、「東京の奥入瀬渓谷」とも言われているらしい。すげえ、初めて知った。「東京の奥入瀬」とは!
それは楽しみだ。一体どれだけの岩が行く手を阻むのだろう?アメリカのヨセミテ国立公園みたいなヤツがあるとは思っていないけど、それなりに楽しませてくれそうだ。
そのロックガーデンの「門番」にあたる位置に鎮座しているのが、天狗岩。
さほど大きくないように見える。「ロックガーデン」のオープニングアクトを飾るにはちょうど良さそうだ。
どうやら、天狗岩の上には登れるらしい。鎖が取り付けてあった。ならば登ってみるしかあるあるまい。
今後この先、「ロックガーデン」はこういうアスレチック的な岩場が一杯あるものだ、と期待している。
11:38
わずか1分ちょっとで登れてしまう、小ぶりの岩場だった。
すまん、目の前で中学生くらい?の女の子が、両親にカッコいいとこ見せようとしてビクビクしながら一人で登っていたのに、僕がそれをあっけなく追い越してしまった。
岩場の上には、小さなほこらがあった。
ほこらの奥は、転落防止のためにわざわざフェンスが張ってあった。岩場の上に登ること自体が危険を理解しての行為なのに、その岩場の上にフェンスってなんだか不思議だ。だったら登らせなければいいのに、と思うけどそれは言いっこなし。
フェンスの向こう側には、何やら石像が立っている。多分、天狗なのだと思う。「天狗岩」っていう名前だから。
ああ、ひょっとしたら天狗像にカーネルサンダースの格好をさせるとか、サンタクロースの衣装を着せるとか、そういう悪さをするヤツが出ては困るので、そのためのフェンスなのかもしれない。
(つづく)
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