13:14
ケーブルカー駅に戻ってきた。
家に到着するのはまだ数時間先で、結局帰宅は夕方・・・とはいえ、まだ13時なのに完全退却しようとしている自分に若干の罪悪感はある。もうちょっとゆっくりしていても良かったのではないか、と。
今思えば、エーイとばかりに「つるつる温泉」方面に転戦しても良かった。でも、ルートを全く下調べしていないので、道に迷う可能性がある。無理はしないほうが正解。
ケーブルカー御岳山駅には、カフェが併設されていることに気がついた。OPEN、という電光掲示が光る。
アンブリュレ、ドライカレーといったものがメニューとしてある。
ドライカレーはテイクアウトできるので、いっそのこと手ぶらでこの地にやってきて、長尾茶屋あたりでホットワインを飲みつつドライカレーを楽しむのも楽しいだろう。
おっ、先ほどは売っていなかった「猪まん」が売られているぞ。どうやら蒸かし上がったらしい。じらしやがってこいつめ!
猪まん、貰おうじゃないか食べようじゃないか。
店頭のPOPに、「今喰わなければいつ食べる!?」と猪が挑発した絵が描いてある。おう、今喰ってやらぁ。ババア、さっさと寄こせ。ちんたらしてるんじゃねぇ!
店の人に対する熱いとばっちり。
というわけで、猪まん300円。生地がほんのり茶色になっていて、猪っぽさを醸し出している。
・・・猪っぽさ、って何だ?
中身が豚の、普通の肉まんだって猪と大差ないだろうに。
ま、こういうのは「風情」ってやつだ。茶色だと、「おっ、ワイルドだね?」という気になる。
ちなみに、「この付近猪がでます」と書いてあるけど、さすがに御岳山産の猪肉使用、というわけではないと思うけどどうなんだろう。
13:19
せっかく猪まんを買ったのだから、何かキューッとやりたくなるわけですよ。お酒を飲まない僕であっても、何かが欲しいわけですよ。コーヒー・・・じゃないな、ここはノンアルコールビールで決めたい。
駅前の別の売店に行ってみると、そこにオールフリーが置いてあったので無事ゲット。もうね、もしここで見つけられなかったら、猪まんを手にしたまま下山していたかもしれない。
お店の人は気をきかせてくれて、つまみに、と小さな柿の種をくれた。ノンアルコールビールでもつまみをくれるというのはありがたくて涙がでる。
というわけで、御岳平のベンチで一人乾杯。
山頂到着記念でもなんでもなく、「もうすぐ下山記念」。あとはもう、公共交通機関を使って家にまっすぐ帰るだけだ。
猪まん断面図。
「ぼたん鍋風味噌味」を名乗っているだけあって、味付けは濃い。そのため、猪肉を食べているという実感は全くなかった。猪肉って、ミンチになったらもう何がなんだかわからないな。ある程度まとまった形になっていないと。
でも、良い旅の思い出になった。猪の肉まんなんて、滅多にお目にかかれないものだ。300円と手頃な値段だし、御岳山訪問の際にはぜひどうぞ。
(つづく)
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