ふたたび温泉療養に戻る【那須湯本療養2】(その1~13)

14:59
殺生石。昔、悪さをしていた化け狐がここに閉じ込められたとかいう伝説があったっけ。

だけど、その邪気で周囲の草木がみな枯れたり死んだりしたため、「殺生石」というおどろおどろしい名前がついている。

しかし、今やもはやその勢いはすっかり衰え、殺生石は雪に埋もれていた。

普通に。

松尾芭蕉が奥の細道で訪れた際は、この界隈の鳥や昆虫が地面を覆い尽くすほど折り重なって死んでいた、という記述があった。その頃の猛威とは大違いだ。

地熱すら、もうなくなってしまったようだ。こうなると、「元殺生石」という名前でもよいのかもしれない。

15:00
殺生石から、賽の河原全景を見渡したところ。

この谷間が、雪がない時はゴロゴロした石の河原になっている。

雪に覆われているので、全然地獄感のない光景だ。でも、相変わらず草木が生えていないということで、ここがまだ生態系にとっては厳しい環境だということがわかる。

足尾銅山の鉱毒でやられた、群馬県の足尾界隈の山々は未だにはげ山だ。一度土壌汚染があったり、温泉の噴出物で地面がやられると、そう簡単には植生は復活できないようだ。

15:02
お地蔵さんが並ぶ。首だけ、または頭のてっぺんだけ出しているお地蔵さんもいる。寒いけどがんばれ!

・・・いや、お地蔵さんに「頑張れ」は失礼だな、僕らよりもはるかにステージが高い存在なんだから。

賽の河原にも、一部「地熱が少し高いのかな?」と思えるような場所があった。でも、ほんのわずか。

15:03
賽の河原を縦断して、道路のところまでたどり着いたところ。

正面突き当りの山の斜面に、先ほどの殺生石がある。

完全に雪に閉ざされた世界。

いや、「閉ざされた世界」とか安直な表現を使ったけど、僕さっき歩いたけどね。

15:05
いっぽう、同じ地点から下界方面に振り組むと、そこは鹿の湯。そしてその下流に那須湯本民宿街が伸びている。

川をまたぐ渡り廊下が、日帰り入浴施設・鹿の湯のシンボル。

15:08
鹿の湯。このときは臨時休業中で、いつもは外来客で賑わっているのにひっそりとしていた。

鹿の湯目当てで訪れたのだとするとずいぶんショックだけれど、臨時休業していることは予め知っていたので大丈夫。

このお湯の最大の素晴らしいところは、湯温の異なる湯船が6種類(男湯の場合)もあることだ。40度からはじまって、1~2度刻みに温度が上がっていく。なので、自分がもっとも気持がいい湯船でじっくり過ごせるし、「もう少しのぼせる寸前まで自分を追い込みたい」と思ったら別の湯船に移動すればいい。さらには、「ちょっとのぼせたぞ」と思ったら、外で休むだけでなく、低めの温度の湯船で過ごすこともできる。

つまりは、風呂でぐいぐいくつろぎたい、という願望の極地まで自分を持っていける、というわけだ。素晴らしい。ただし、くれぐれものぼせて倒れてしまわないように。

鹿の湯の正面は、民宿街になっている。

どの建物が民宿で営業中なのか、ぱっと見わかりにくい。

道路は雪が残っていて、滑らないように気をつけつつ、一歩一歩歩く。

15:10
つららが盛大にぶら下がっている。久しぶりにみた、つらら。

そういえば、東京に住んでいたらつららは見かけないな。

15:11
月光館、という宿が民宿街の中にあった。

ご休憩1,500円、素泊まり3,500円、1泊2食付き5,000円。安い!

どうせお風呂は、内湯ではなく共同浴場の「滝乃湯」を使うことになるのだろうからどこの民宿でも一緒だ。ここもいいな、次回のために覚えておこう。

(つづく)

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