16:03
宿帳はこちらで書いてもらう、と宿のスタッフさんから言われたので、ハンモックに揺られながら待つ。
家族全員、ウキウキだ。
ただ、一番喜ぶと思っていた弊息子タケが一番真面目な顔をしている。彼はまだ体幹の筋肉がまだ発達途中なので、揺れをコントロールするのが苦手だからだろう。
あと、大人なら楽しいときに笑顔になれるが、子どもという生き物はマジで楽しいときは、すごく真面目な顔になる。子どもが笑顔一つなく、公園の遊具で遊んでいるのを見ると、「人間の笑顔って一体何なのだろう?」と考えてしまう。
食堂がある3階から、ハンモックがある空間を見下ろしたところ。とても広い吹き抜けの空間で、豪華だ。
会社の保養所だからこそ、できたのかもしれない。儲けを重視するなら、この空間がもったいない。
ハンモックに寝転がっている状態で記念写真を撮ろうとしたが、なかなか難しい。
まず、2歳のタケが大人しくしてくれないし、大人がハンモックに乗るのには案外コツが必要で、ちょっと時間がかかる。
ハンモックに乗る際、お尻の位置を間違えるとこのようにひっくり返ってしまう。
16:20
このままハンモックに寝そべったまま読書を楽しめるなら最高だが、子どもがいるとそういうわけにはいかない。
子どもはハンモックのようなチルアウトなものには興味が薄く、もっと刺激が強いほうが好きだ。
ハンモック体験はほどほどに留め、自分たちの部屋に向かう。
予約サイトでこの宿を予約する際、「訳あり」と書いてあったのでかなり警戒していたのだが、部屋の中はとても普通で、これで他の部屋より若干安いならお得としか言いようがない。
宿のスタッフの方がおっしゃるには、「ちょうど上の階に浴室があって、水の音がするかもしれないので『訳あり』にしてあります。でも、これまでクレームを頂いたことはありません」ということだった。なるほど。
実際、僕らが1泊してみて、水の音はまったく聞こえなかった。
この宿はペット同伴が可能となっている。ペットを部屋に入れるときは、ペット用のオムツを着用させること、というルールが宿には設定されている。しかし、そうはいっても中にはマナーが悪いお客さんもいるだろう。だから、ペットのおしっこ染みが床についているとか、柱や壁に大量の爪痕が残っている、ということも想定していた。しかし、周囲を見渡してもそんな気配は全くなし。えっ、これで訳ありなの?と驚いた。
風呂・トイレは部屋に備わっていない。そのかわり、洗面台はある。
タオルはあるが、浴衣は用意されていない。だから、この宿に宿泊する際は室内着があった方が良い。
16:34
宿の周辺は雪だらけだ。タケを連れて外に出る。雪遊びをしよう。
宿の眼の前は池があるのだけれど、雪で完全に覆われていて池があるかどうかさえわからない。
池の真ん中に小さな島があり、そこに赤い祠が見える。あそこまで歩いていけないかな?と思ったが、池の氷がどこまで頑丈なのか全然検討がつかない。歩いているうちに氷が割れてしまうと、溺れてしまうので危険だ。僕たちは遠くから見るだけにしておいた。
雪に対してまだ「冷たくて濡れる、嬉しくないもの」という認識のタケ。
どうやって雪を楽しんでくれるだろうか?と親は悩む。
いしがタケの脇を抱きかかえ、「どーん、どーん」と言いながら雪の上をジャンプさせてみた。靴が半分雪に埋もれる感覚を楽しんでくれるのではないか?という期待からだろう。
しかし、その結果靴の隙間に雪が入り、タケの足はうっすらと濡れてしまった。相変わらずタケは嬉しそうな顔をしない。
「雪は柔らかい」という感覚に訴えかけるアプローチは失敗に終わった。
ならば、「雪は硬くなる」という習性の方にフォーカスを当て、彼と遊んでみた。
道路脇には除雪車が作った雪の壁がある。そこを砂場遊び用のスコップで掘ってみた。すると彼は俄然興味を示し、自ら率先してこのトンネル工事に取り掛かった。
そうか、子どもというのは「創造」よりも「破壊」を先に学ぶし、それを面白いと感じる生き物だった。雪だって、まずは「壊す」ことを教えたほうが良かったんだな。
17:16
日没までもう少し時間があったが、タケの足が雪で濡れたので早めに引き返してきた。この程度でしもやけになるとは思わないが、子どもの体というのはデリケートだ。早めに引き上げた方が良い、と判断した。
ちなみに夕ご飯は18時半からなので、まだ1時間以上ある。子どもがいるせいもあって、今日はとてものんびりとした時間を過ごしている。僕の人生でここまでのんびりした時間をすごしているのは珍しい。
(つづく)
コメント
コメント一覧 (11件)
エントリーしようかどうしようか思案した結果、今年ものっとれ!に馳せ参じることに決めました。
2023年はいしが出走しましたが、2024年はおかでんが出走します。(いしは弊息子タケと会場で過ごします)
今後、1年おきに夫婦が交代で走ることにしてはどうか、と考えています。
小さい子どもがいる家族が手軽に泊まれる宿が十日町にはないのが悩ましいところです。
結局、今年もお隣の六日町市に宿をとることになりました。