15:17
飯盛山にやってきた。会津若松駅からほぼ東にある山だ。
山の麓に、無料の市営駐車場があるのでありがたい。
飯盛山に向かう途中の自販機。
なにやら劇画タッチで、白虎隊(だと思う、多分)が描かれている。
ちょっと怖い。
「夜、ここに描かれている人数を数えてみると、昼間と数があわない」
みたいなオカルト話がありそうな、そんな雰囲気。
ゆるやかな石段の両脇に、飲食店やお土産物屋さんが並ぶ。
こうやって油断をさせておいて、奥の方ではいきなり坂がきつくなる。
しかし、階段脇にはスロープコンベアというものが設置されていて、楽をして登ることができる。
売店で売られているのはとてもレトロなものだ。売店自体がレトロだし。
「絶対、木刀を売っているぞ」
と思ったら、案の定店頭で売られていた。
この木刀、観光地で今でも時々みかけるけど、一体何に使うんだ?武器だろ、これ。人を殴り殺せるぞ。
剣道体験者は、「いや、重たい木刀を素振りしていたら良い鍛錬になるんだ」と熱く木刀の良さを語るけど、それならば別に観光地で買う必要はあるまい?
お城とか歴史ロマンに触れていると、自分も刀を振り回したくなる人が一定数いるのだろうか。でもそれだったら、竹光でいいよな。
白虎隊記念館、という施設があったけど、華麗にスルー。
おっと。当たり前といえば当たり前だけど、スロープコンベアは有料か。料金所が待ち構えていた。
大人250円。
修学旅行生は100円、という料金設定がある。えーと、僕らも修学旅行生です!
ダメっすか。そうすか。
「スロープ」「コンベア」の名前のとおり、ベルトコンベアが斜めに設置されている。大型ショッピング施設で、「カートごと上の階に行けます」みたいなやつ。
15:26
山の上には白虎隊の墓地。19名の墓が並ぶ。
唐突に、飯盛山の十九士墓の近くには「イタリア記念碑」がある。
いきなりにもほどがある、と思ったら、イタリアのムッソリーニが白虎隊の話を聞いて感銘して寄贈したのだとう。この柱は、ヴェスビオ火山の噴火で埋もれた町・ポンペイから発掘された古代ローマの石柱だというから、かなり本格的だ。一体、どういう文脈でムッソリーニに白虎隊のことが伝わったのだろうか?
そしてそのすぐ近くには、「ドイツ記念碑」まである。これはドイツ大使館の人が寄贈したというから、どれだけ白虎隊は外国の人に愛されているんだ、とびっくりさせられる。
ただし、このドイツ記念碑、ナチスドイツの印が入っていたということで、ああ、日独伊三国同盟の頃の話なのか、ということがわかる。だとしても、どうして戊辰戦争の話が伝わったのだろう?
(つづく)
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