鎖と階段でできた山【石鎚山】

ガスの中歩く
緩やかな道

12:45
夜明峠の景色。

すっかりガスに覆われてしまっている。それにしても、森が深い石鎚山にこんな場所があるとは。

天気が良ければ、眺めが良くて「やあ、登ってきた甲斐があるねぇ」とニヤリニヤリとしつつ水筒の水でも飲んでるところだけど、こんなガスじゃあ休憩する気にもならん。ベンチがあるわけではないので、先を急ごう。

山小屋?

12:57
前社が森にあった小屋みたいな、青色の小屋を発見。

ここも営業はされていなかった。週末や大祭のときには、ここが「給水ポイント」的な使われ方をするのだろうか?

しかし、手元の資料を見ても、登山地図を見ても、この小屋に関する記載はない。もう今は使われなくなったのかもしれない。そのかわり、この先の二の鎖の手前に、「二の鎖小屋」というのがある。

一の鎖

12:57
小屋のすぐ脇の崖が、一の鎖。なるほど、一の鎖に取り付く行者さんたちのお世話をするための小屋なのかもしれない。

見上げてみるが、これも結構面倒臭そうだ。先ほどの「試しの鎖」ほどの斜度ではなさそうだ。しかも、岩が適度にごつごつしているので、鎖は補助程度の使い方でどうにか登れそう「に見える」。

いやいや、騙されるなよ、さっきの鎖場が、「あの視界から消えたところがゴールだ」と油断して取り付いたら、そこから先がとても長かった。それと同じ事がここでもあるかもしれない。一応、33mということで短いのはわかっているのだが、完全に僕は警戒していた。あと、迂回したって「アホみたいに大回りさせられるわけではない」ということもわかった。

・・・やめよう、鎖はちょっと危険だ。

登山道

13:01
結局、一の鎖はスルーした。ということは、自動的に二の鎖、三の鎖もスルーということだ。だって、やるなら全部やりたいじゃないですか。一つやらないってことは全部やらないですよそりゃあもう。

それに、二の鎖は65m、三の鎖が68mあるということを手元のリーフレットで知り、「いやー、それはまずいまずい」と思った。試しの鎖と同じような「空と綱引きするような格好で登る」ことを繰り返したら、絶対途中で腕力が力尽きて滑落する。落ちたら死ぬ。さようならオレ。

さすがに撤退するのも勇気がいるものだよ、若者達にはそれがわからんのです。僕は分別がある大人になりつつあるので、ここは謹んで辞退。

写真は、一の鎖の上部、迂回の登山道と合流地点。登山道からは一の鎖を見下ろすことはできなかった。もう少し先から鎖場になっているらしい。

迂回路

13:02
石鎚山の道は総じて階段だらけで険しい。でも、時々この写真のようにふっと平らなところがある。アメとムチだ。

鳥居

13:07
大きな鳥居が現れた。

その背後にはグイグイと標高を稼がせる階段。

分岐

この鳥居のところで、石鎚スカイラインの「土小屋」からやってきた登山道と合流する。土小屋はかなりの山奥だけど、石鎚山へのアプローチとしては最短となるため、大勢の人が利用するルートとなっている。

ただ、土小屋ルートだと、一の鎖は通過しない。二の鎖、三の鎖だけだ。

もし僕が今後、二度目の石鎚山登山をする機会があるなら、土小屋ルートになるかもしれない。だからこそ、今回一の鎖をトライするのは意味があったんだが・・・まあ、しょうがない。二度目を期待する前に、今日死なないことの方が大事だ。

石段

13:08
鳥居から階段を登っていくと、石垣が見えてきた。「鎮魂帰神」なんて彫られている。

トイレ

13:09
石垣の上には、まだ新しいトイレがあった。チップ制のトイレだ。これか、ロープウェー駅でチップ券を売っていたやつは。

このあたりは結構雪が降るのだろう、トイレに脇にはハシゴが設置されていて、二階から建物内部に入ることができるような構造にしてあった。四国といっても侮れないものだ。

新しい建物

トイレから登山道を挟んで対面に、建物。看板も何もない。「二の鎖小屋」がこのことなのだろう。2011年に古い小屋が解体され、2014年に新装オープンしたようだが、2016年の現在もぴかぴかの状態。

売店として機能していないのだろうか?結構大きいが、宿泊は受け付けていないのだろうか?

ぴったりと閉ざされていて、その正体はうかがい知れなかった。

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