鎖と階段でできた山【石鎚山】

風力発電

14:10
小屋の裏、トイレがあるあたりの岩の上に風車があった。風力発電機らしい。その根元には、太陽光発電のパネルもある。

山の上の小屋だと、電力確保は重要な課題だ。油で発電機を回すという手が一般的だけど、重たいので運搬が大変だ。自然エネルギーが使えるなら、それに越したことはない。

山小屋なんて、ランプの明かりで十分じゃないか・・・と思うかもしれないが、そういうわけにはいかない。宿泊客などに食事を提供する以上、冷蔵庫は必須だ。ほかにも、ちょっと気の利いたことをやろうとすると、ことごとく電気が必要になる。

おかげで、僕は先ほどよく冷えたノンアルコールビールを飲むことができたわけで。ありがたいことです。自然を満喫しに山のぼりをしているのに、山頂で冷えたビールって矛盾だ!けしからん!とは思うけどさぁ。だって美味いんだもの。

下山

14:11
ガスが深いので、視界が非常に悪い。

これだけの開放感なら、きっと晴れていれば眺めが良いのだろうけど・・・。いったいこの先、何があるのかさっぱりわからない。まあ、晴れていても「ひたすら山アンド谷、そして空」しか見えないのだろうけど。

きりっと遠くまで見渡せる、澄み切った空の下で登山をやりたけれりゃ冬山なんだろう。でも、僕は冬山を一切やっていない。おかでん父から、「おかでん家家訓」として兄貴と僕におおせつかっている「禁止三か条」があるからだ。

  1. 冬山登山
  2. バイク
  3. 連帯保証人

これだけはやるな、といわれている。まあ、バイクくらいいいじゃねぇか、とか思うわけだが、幸い僕自身バイクに乗りたいと思ったことがないので、この家訓は守られている。冬山もしかり。凍傷怖いし。

階段

14:12
上りのときはさほど気にならなかった、猛烈な階段。

まさにビルの非常階段。

しかも、途中地上に全くタッチしていない「宙空に浮いた状態」。これは、かなりスリリングだ。高所恐怖症ではないはずの僕でさえ、ぞっとする。

でもまだ大丈夫、だって山側を歩いているから。この階段は左側通行だ。

手すりがなくて怖い

14:13
しかし、踊り場を経てくるっと階段の向きが変わると、谷側を歩くことになる。これが結構怖い。なにせ、谷側には手すりがないからだ。

山側に手すりはあるので、それをしっかりとつかみながら歩くことになる。足元がグラグラしていたり滑りそうなことはないのだけれど、不安感が拭い去れない。

「そーれ、下山だーーー」

と一気に駆け下りたりしたら、うっかりしたらI can fly!と空にダイブしてしまう。落ち着いて確実に下山しよう。

下山

14:25
I cannot fly、とわが身を諌めつつ二の鎖小屋まで下りてきた。

ご高齢の方や登山初心者は要注意だ。山頂にたどり着くまでに体力を消耗しきってしまうと、この下りでヤバい。

鳥居

14:27
成就社と土小屋の分岐まで下がってきた。さすがにこの山は急峻なだけあって、話が早い。するすると進む。

登山道

14:28
しばらく尾根道を歩く。

こういう尾根があったこと自体、上りの際には気づかなかった。疲れてハアハア言ってる状態だし、うつむいて足元を見ている時間が長いからだ。

下りになって、ようやく「あ、こういうところを歩いてきたのか」と気づく。

石鎚山を振り返る

14:30
なにやら気配を感じて、今来た道を振り向いてみたところ。

今頃になってガスが晴れてきた。遅い!でもこればっかりはどうしようもない。山の天気は移り気だ。

石鎚山山頂、そして二の鎖小屋が見える。

こうやって見ると、かなり聳え立っていることがわかる。下山開始をしたのはついさっきなのに、一気に下ったのだな。そりゃそうだ、非常階段みたいなのをカンカンと下っていったのだから。

山頂アップ

山頂付近をアップにしてみた。

よく見ると、山小屋や神社の社殿が見える。

あの直下に三の鎖があるのだから、本当に険しい、急傾斜の鎖場だということがわかる。三の鎖に取り付かなくて良かったーと思うし、せっかくだから登ってみればよかったーとも思う。

下山道

14:35
ぐいぐい下山していく。

ガスが晴れてきたので、見晴らしが良くなってきて楽しい。

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