13:48
山頂を踏み、神社におまいりし、お守りも買った。さて・・・これからが本日のお楽しみだ。山小屋見学をしよう。
いつ以来だろう山小屋を訪れるのは。2013年7月の八ヶ岳以来かもしれない。となると3年ぶり。
山小屋っていいよな、独特の雰囲気がある。わくわくが止まらない。どんな作りなのだろう?どんなものが売られているのだろう?いちいち気になる。トイレが水洗なのか谷底に落とすボットン式なのか、そういうのにも一喜一憂できる。
今目の前にある石鎚山荘はかなり立派な建物だ。山の規模からいったら日帰りが十分にできるのだけど、もともとは氏子のための参籠所だったこともあり規模が大きい。宿泊ができるだけでなく、日帰り登山客に食事の提供も行っている。
自治体や個人の経営ではなく、石鎚神社が運営しているらしい。
13:49
石鎚山荘の中。
規模が小さい山小屋の場合、中に入るとすぐそこに受付と、食堂兼談話スペースがあるものだ。しかしここは受付があるものの、スペースにはゆとりがある。食堂はちょっと奥にある。
どこまでが「外来客が出入りしてよいスペース」で、どこからが「宿泊客専用スペース」なのかがわかりにくいので、むやみに面白がって奥まで入っていくのはよくない。
受付前に、「石鎚の力水」とかかれたステンレスタンクが置いてあった。要するに、水だ。
水500mlで100円、1リットルで200円。
日帰り登山で、途中水不足に陥るというのは相当なうっかりさんだ。しかし、一泊旅行者だったらこの力水を使う機会もあるだろう。
とはいえ、500mlで100円というのは決して高くはない。ペットボトルでミネラルウォーターを買うことを考えるといい。こんな山のてっぺんで水を入手する、ということを考えれば、500mlで100円なら安いくらいだ。
お知らせ
山頂トイレについて
3室のうち1室を平成28年8月11日から携帯トイレ専用ブースに移行します。(予定)。
・・・だって。
つまり、用をたすための「囲い」としては機能するけど、トイレそのものではなくなるよ、ということだ。
このご時世、谷底に便を落とすわけにはいかないし、汲み取り式も後処理が大変だ。バイオトイレにするにはかなりのコストがかかる。だったら、携帯トイレにしよう!ということか。それもひとつの解決策だと思う。
携帯トイレがあれば、いつでもどこでも排便できるよ!というわけではない。やっぱり、周囲からの視界を妨げる場所でないと無理だ。「携帯トイレさえあれば便利」というわけではない。
受付の奥は廊下のようになっているが、何のためのスペースなのかは不明。廊下にしては結構広い。
ハンガーがたくさんぶら下がっているので、左側のスペースは乾燥室がわりに使うのだろう。右のガラス窓の先は、カーテンがかかっていて不明。
山荘に入ってすぐのところにある受付。このあたりだけ急にぐちゃーっとしている。これはどの山小屋でも一緒だが、ここの場合はほかがきれいで広々している分、特にここだけ密集して見える。
カウンターは人一人がやっとという幅しかない。そこで宿泊の受付もやるし、食事の利用や物販もすべてやる。
バッジやキーホルダー、バンダナなどを売っているほか、カップめんやビールなどが売られている。おっと、ここでも「あめ湯」が売られているのだな。石鎚名物だもんな。
食堂のメニュー。
食堂は10時ころから16時まで営業しているそうだ。名物は「石鎚チキンカレー」830円。ほかにも、クリームシチューが720円であったり、おでんが7種盛830円だったり。
うん、魅力的だ。
しばらく、このメニューの前で悩む。
ここで食事を食べられるかどうか確定できなかったので、下界で食料を調達済みだ。その食料を無駄にするのももったいない。
しばらく悩んだ末、食堂の利用はあきらめた。
13:53
僕にカレーを断念させたのが、これ。
「大山牧場 うしおじのクリームパン」
サービスエリアで適当に買ったものだ。「希少糖含有シロップ使用」と書いてある。
しかし言っちゃなんだが、クリームパン程度で僕が山小屋メシを断念する気にはなれない。そんな僕をクリームパンに傾倒させたのは、これ。
ノンアルコールビール。
いやあ、ご時世だな。久しぶりに山小屋に立ち寄ってみたら、きょうびの山小屋ってノンアルコールビールを売ってるんだな。僕のようにお酒を飲まない人も多いし、お酒を飲むにしても下山後車を運転しなくちゃいけない人も多い。険しい山だから、酔っ払うと事故の元でもある。山だからこそノンアルコールビールを売る、というのは非常に理にかなっている。
ぬるいノンアルコールビールなんて牛のオシッコ以下だぜ、とうそぶいていたが、いざ売店で買ってみるとこいつァいいや、ギンギンに冷えているじゃないか。うひょう。
俗だ!俗にまみれてる!せっかく修験道の山なのに!と思いつつ、躊躇無く、すばやく、即座に1本お買い求めだ。ちなみに1本460円。
これを屋外でぐいっと傾けながら、クリームパンをかじるというのが今の僕にとってはちょうど良かった。
13:54
プシッという音ののち、「さてと」とつぶやいて一呼吸。その後おもむろにごきゅーっとな。
うひゃあああああー。
久しぶりだなあ、この感触。喉が焼けるようだぜ。
いまさら本物のビールを飲みたいとは思わないけど、ノンアルコールビールっていいものだな。炭酸ジュースにはない、泡の細かさがある。この泡は他に代えがたい。
やっぱり山で飲むのはいいわ。下界から持って上がって、ぬるいノンアルコールビールを強がってうまいうまいと飲むのはイヤだ。でもこうやって冷えたのがあるなら、ぜひ飲みたいものだ。
クリームたっぷりのパンはとってもおいしゅうございました。1個240円だったかな?値段は高いけど、それ相応のうまさよ。
ただし、ものすごくふんわりした、ケーキのようなクリームパンだ。ザックの中で雑に扱うと、食べる段階でぺしゃんこにつぶれてしまっている。
14:09
さあ、食事を食べたことだし、そろそろ下山しよう。
19時までには実家に帰り着きたい。
相変わらずガスが途切れない山を下り始める。
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