終バスまでに下れ【両神山】

清滝小屋

12:04
ひゃー。清滝小屋到着。

事前情報通りの、清潔感ある丸太小屋だ。まだ新しい雰囲気。

旅館のパンフレットやリーフレットでよくありがちなのが、「一体これは何十年前の写真だ?」というのを未だに使っていること。だから、現地を訪れてみて「えっ、パンフレットと違うじゃないか!」と手元の資料と実物を見比べるという。

その点この小屋は、これまで見てきた写真通りだ。立派だ。

いやー、これが単なる避難小屋?もったいない。

営業する気満々の作りだが、なんでここまで立派なものを作っておきながら営業しなかったのだろう?

もともとこの小屋が建て直されたのは、前の小屋が火事で焼失したからだと聞いた。そこで再建に奮発しちゃいすぎたか。

清滝小屋

ログハウスのメイン棟と並んで、シャッターが閉まっている棟、そしてその奥にもうひと棟ある。合計3棟からなる、大きな山小屋だ。

シャッターはまだ新しい感じがする。

登山シーズンのピーク時には、このシャッターが開いて、ジュースや軽食などを売っていそうな気配。しかし、実際はそんなことは行われてない。シャッター脇に張り紙があるから、メニュー表なのかと思ったが、単なる登山に関する注意書きだった。

管理人のなり手がいるなら、営業再開するのだろうか?人不足?

清滝小屋

奥にある3番目の建物は、少しだけくたびれている。1番目と2番目が宿泊客用の建物で、3番目が管理人小屋とか・・・いや、よくわからない。それらを検証できるネタはどこにも見つけられなかった。

清滝小屋

ここには立派なトイレもある。男女別。

清滝小屋

バーベキューでもやってくださいと言わんばかりの、あずまやとベンチ。机もあるし、蛇口がたくさんついている流しもある。野外学習にも使えそうだ。

「清滝」というからには、すぐ近くに滝があるのだろう。だから水には困らないのだと思う。だとしても、蛇口がいくつも並ぶ、長ーいステンレスの流し台はちょっと不思議。一体どういう目的で、どうして作ったのかがさっぱりわからない。

地図

地図を確認しておく。

ここから山頂までは85分の道のり。

清滝小屋から南側あたりの地図がやたらと汚くなっていて、「みんなが指さしまくって、塗装がはげたのかな?」と思ったが、その逆だった。白井差口からの登山道がもともと描かれていたのを、白いペンキで塗りつぶしていたのだった。しかしそれも一部がはげて、何がなんだかわからない汚い地図になっていた。

この白井差口は閉鎖されたということだが、噂によると地権者にお金を払えば使わせてくれる、「有料登山道」になっているそうだ。確かに、アウトドアブランド「モンベル」が主催している両神山登山のツアーを調べて見ると、白井差口を入山・下山口にしている。実力がバラバラな不特定多数が参加するツアーの場合、最短ルートを採用するのは当然のことで、カネ払ってでも白井差口を使うのだろう。

傾斜

12:16
清滝小屋で大休止するという気にもなれず、そのまま歩いて行く。先ほど弘法之清水で水を飲んだし、まだお昼ご飯には早い。山頂に到着してからお昼ご飯にしようと思っている。

でないと、小屋でご飯を食べてしまうと、がぜん面倒臭くなると思うんだ。「もうここまできたからいいんじゃないか?下山しようぜ」とかなんとか。「森林浴と、ウォーキングを満喫したから、あとは薬師の湯で温泉に浸かればサイコー」とかなんとか。

そういう弱い意志が想像に難くないので、今のうちに前へ、前へ。

15時過ぎのバス?いやもう、どうやっても間に合わないっす。それよりも、本命である17時10分のバスを心配しろ。これに乗り遅れたら、今晩どこで過ごす事になるのやら。

清滝小屋を回り込んで、小屋の裏手の斜面を登っていく。これがかなりキツい。

写真のような斜度がある。これ、別にカメラを傾けて撮影したわけじゃないぞ。看板の柱が立っている角度を見てもわかるとおりだ。

鈴が坂

12:22
鈴が坂、とわざわざ坂に名前がついている。

涼しげな名前ではあるけど、これがかなりキツい。キツいからこそ名前がついているのだろう。山なんてもともと全てが坂なんだから。

尾根

12:30
フウフウいいながら登り付いたところには、両神山頂の標識が。やったぁ。

・・・あ、1.4KMですか。

しかしようやく尾根の上に立てたらしい。向こう側の見晴らしが少しはよい。標識を見ると、「産体尾根」と描いてある。産休尾根、かと思ったが違う違う、「産体」だ。

ちなみにこの山、一昔前までは女人禁制だったらしいぞ。産休尾根だなんてとんでもない。

山容

産体尾根から見た「向こう側」。

しかし、別の尾根が立ちふさがっていて、大して眺めは良くなかった。つまり、まだまだ標高を稼がないと山頂にはたどり着けないということだよ!これら尾根が全部ぎゅっと固まった頂点、それが両神山の山頂なんだから。

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