フェリーの客席。特急列車のような座席が並び、みなにこやかにくつろいでいる。土曜日ということもあって、行楽客ばかりのようだ。荒くれのプロドライバーがいるような感じではない。
それにしても驚かされるは船内の施設よ。短い時間の船旅だし、単なる移動手段としてのフェリーだと勝手に思っていたが、それは違う。まるで外洋を航行するフェリーのような充実した施設だった。
ドーナツ型のカウンターがあるので、喫煙スペースか何かかと思ったら、「ビアバー」という看板が掲げてあった。真ん中にある円柱は、どうやらビアサーバーらしい。つまりここでは生ビールが飲めるってわけだ。船の中で生ビール!たまらんシチュエーションではないか。
売店の充実ぶりも目を見張るものがある。ちょっとしたサービスエリア並の品揃え、というと言い過ぎだが、思わずそう形容したくなるくらいの規模だ。お土産がたくさん売られているし、ホットスナックも豊富だ。どうせ乗客は小一時間、船の上で時間をつぶさないといけない。これは結構売れ行きが良さそうだ。実際問題、相当あれこれ欲しくなった。
ホットスナックを売るからには、飲み物だって豊富な品ぞろいで用意されている。コーラをはじめとして、カルピスやらなんやら品揃え豊富。おっと、ソフトクリームまで売ってるのか!
生ビールが500円で売られているけど、缶ビールだって売られている。350ml缶で300円だから、船の上で売るにしては良心的な値段設定といえる。まあ、本気で飲みたい人は乗船前にコンビニとかで仕入れるだろうし、高くしたら売れないのだろうな。
もちろんここでビールを買って飲めるのは、運転手以外ということになる。「船から下りる頃には酒が抜けてるからへーきへーき」とは言えない。短距離航路の宿命だ。でも、あれだけホットスナックが売られていて、ビールの誘惑に勝てるのだろうか?船を下りたところで飲酒検問をやったら、面白い結果が出るかもしれない。
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