美術館、博物館、アートギャラリーなどに関する話題。
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織物以前 タパとフェルト Early Cloth Tapa and Felt@LIXILギャラリー GALLERY 1
南太平洋の島々に伝わる、樹皮を叩いて繊維状したもの。それが「タパ」。 一方、西欧では羊毛を叩いて固めた「フェルト」がある。 いずれも「糸を織って生地を作る」以前の原始的な製法。 展示作品そのものにはさほど感慨はなかったのだけど、ミクロネシア... -
民俗写真の巨匠 芳賀日出男 伝えるべきもの、守るべきもの@写真歴史博物館
地方の様々な冠婚葬祭行事を撮影したもの。 興味深い文化だと思うが、本当に「伝える『べき』もの」であり、「守る『べき』もの」なのかは僕は疑問に感じている。 なくしてしまえ、とは全く思わない。交通網の発達やテレビ、ネットをはじめとする情報流通... -
フィリップ・マリニグ写真展 - KOKODE KAMIGAMI、ここで神々-@富士フィルムスクエア
相撲はスポーツなのか、神事なのか。 立ち会いで変化したら「横綱の品格に欠ける」と注意されたりする。では「品格」の定義とは何か、というと、それは曖昧。 この写真展を見ると、改めて相撲が神事である、ということがよくわかる。 でも、いつまで力士は... -
六本木開館10周年記念展 フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年@サントリー美術館
日本の陶磁器って、信楽焼のたぬきを除いて、あんまり背丈があるものは見かけない気がする。 フランスの磁器製人形を感心しながら眺めていて、ふとそう思った。 でも、そりゃそうか。 こんなのが日本にあったら、地震ですぐに壊れる。地震でなくても、昔の... -
生誕100年 ユージン・スミス写真展@東京都写真美術館
写真展を過去いくつも見てきて、写真家の傾向があると思っている。 1枚の絵がバシーッとインパクト大で、その1枚で満腹にさせる作家。 1枚だけだと「単なる風景」「単なる町の様子」なんだけど、たくさん写真が並んでいると、なんとなく言いたいことはわか... -
TOP Collection アジェのインスピレーション ひきつがれる精神@東京都写真美術館
19世紀後半から20世紀前半まで活躍したフランス人写真家、ウジェーヌ・アジェを回顧しつつ、その作品に影響を受けた後世の写真家の作品を展示するイベント。 アジェの作品自体は、何の変哲もない建物だったり、町並みだったり、人々だったり、素材が素朴。... -
無垢と経験の写真 日本の新進作家 vol. 14@東京都写真美術館
両足義足のセルフポートレート作品の片山真理のインパクトが、圧倒的。 展覧会ポスターにも使われている。 片山真理は2016年の森美術館「六本木クロッシング」展でも存在感を示し、他の作品の印象を希薄化させてしまうほどだったけど、今回もまさにそう。 ... -
Bunkamura Galleryアートバザール!2018@Bunkamura Gallery
Bunkamuraのギャラリーで行われていた、近現代アートの展示販売会。 たまたま発見したので立ち寄ってみたら、お宝の宝庫で興奮した。 「マジか!?」と思わず声を上げてしまう巨匠の作品、しかも本物が売られている。美術館に収蔵されていてもおかしくない... -
神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展@Bunkamura ザ・ミュージアム
「神聖ローマ帝国」といっても、イタリアに本拠地があるわけでもなく、プラハに宮廷があった国。 高校時代、世界史は1年間しか学ばなかったので、1000年代以降のヨーロッパ事情に疎くて驚かされる。 しかも「神聖ローマ帝国」のあと、国名は「ドイツ国民の... -
パリ♥グラフィック—ロートレックとアートになった版画・ポスター展@三菱一号館美術館
ポスター絵、というのは独特の世界観があって面白い。 昔の絵が総じて「神の目線」というか、「冷めた第三者の目」で対象物を眺めている感じなのに対し、ポスター絵というのは 「これを見ているあなた。そう、そこのあなただ。見てるのはわかってるんです... -
ポーラ ミュージアム アネックス :オルビス30周年記念 ケの美展
「ハレとケ」という概念は、柳田国男が提唱して以来すっかり日本のメンタリティを表す中心的な表現になっている。 芸術の世界では、「ハレ」の世界を表現したものが多い一方、日常生活の一角にだって「あれ?ふと見ると、これっていいかも?」というものが... -
渋谷パルコ跡地の工事壁
以前は金田がバイクに乗っている絵だけだったのに、久しぶりに横を通ったらAKIRAだらけになっていて、素晴らしい状態に。 いいぞもっとやれ。 「大東京帝国」なんてバーンと描かれているのだけど、知らない人が見たら「右翼の宣伝?」と思うかもしれ...