高く、そして時には深く。あらゆる可能性を秘めた料理の美学。
この企画は、食べるのが惜しい、すてきな盛りをしている食事たちと出会いたい、という意図から産まれた。それは、ただ単に「情け容赦無い大盛り」である必然性はない。ひょっとしたら、とてもきれいに飾られた会席料理かもしれないし、たったいっぱいの牛丼かも知れない。とにかく、編者であるおかでんにとって心の琴線に触れた、そんないっぱいを紹介していこうと思っている。
必然的に「豪快な大盛り」を紹介する機会が多いと思う。ただ、単に盛りが強烈であれば良いというわけではない。何らかの、気高さ/美しさを兼ねそろえていないといけない。食べ放題の店も対象外。高くて量が多い、というのも問題外だ。大食いであっても、美しくあれ。飽食の時代だからこそ、崇高な美学を。
この手のジャンルにおいては、既に各種専門サイトが存在するので、お店自体の紹介やメニュー紹介といったガイドブック的な内容は一切割愛する。ただ単に、美しき風体の食べ物を目で楽しむ、そういうコーナーにしていきたい。
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美貌の盛り
ケバブバー
『ケバブサンド』(東京都港区六本木) 六本木といえば夜の街のイメージが強い。東京以外の人からすると、外国人がたむろしていて、なんだか怖い街という印象もあるかもしれない。しかし実際は、国立新美術館、サントリー美術館、森美術館、森アーツセンター... -
美貌の盛り
魚金本店
『刺身六点盛り』 (東京都港区新橋) 魚金。新橋を中心に23店舗を構える一大チェーン店だ。 新橋は雑然とした街なので、意識しないと魚金の存在には気がつかない。でも、ほら、魚金という名前を頭に入れてからこの街を俯瞰してごらん・・・あるわあるわ、至... -
美貌の盛り
たわらや
『名物たわらやうどん』(京都府京都市上京区御前通今小路下ル馬食町) 美貌の盛り、を標榜する際、どうしても「量の多さ」などが基準になりがちだ。うずたかく積まれた麺もしくは具。それは見る者を圧倒し、感嘆させる非常に分かりやすい景色だ。 しかし、... -
美貌の盛り
醤遊王国
『たまごかけご飯』(埼玉県日高市波目) 美貌の盛りを「大盛りの料理を紹介するコーナー」とお思いの皆様。大変残念なお知らせがあります。今回は、というか今回も、大盛りではありません。それ以前に、全然「盛り」とは関係のない料理が紹介されます。とに... -
美貌の盛り
サブマリン
『スーパーマックスドッグ』(埼玉県東松山市毛塚) 私は、テレビで報じられたお店や観光スポットにはできるだけ近づかないようにしている。放送直後は視聴者が多数詰めかけて、混雑するのが目に見えているからだ。ネット時代の昨今とはいえ、いまだマスコミ... -
美貌の盛り
永井食堂
『もつ煮定食(もつ大)』(群馬県渋川市上白井) いずれ掲載されるかもしれないし、されないかもしれない「へべれけ紀行」コーナー向け企画「紅葉前線捕獲作戦」の旅。その企画立案時、群馬県界隈でお昼ご飯に適した場所がないか、調べまくっていた。その際、... -
美貌の盛り
大沢食堂
『カレーライス大辛』『カレーライス極辛』 (東京都文京区本駒込) 大沢食堂。知る人ぞ知るお店で、ジャンル限定ながらとても有名なお店だ。あらかじめ言っておくが、大盛りのお店ではない。盛りは、普通だ。外見も普通だし、お店の立地も全て普通。でもな... -
美貌の盛り
はすぬまのひもの屋
『でっかい!ジョッキ生』 (東京都大田区東矢口) JR京浜東北線の蒲田駅。繁華街として雑多な店が数多く並ぶ。そのためか、外食すると比較的安く収まるのでありがたい街だ。ただ、風俗店の勧誘がうるさいのと、暴力団の事務所がたくさんあるといううわさが... -
美貌の盛り
ほか弁 日本亭
『デカ4弁当』 (おかでん自宅) 日本亭、というほか弁チェーン店舗がある。多分、馴染みがない人の方が多いと思う。私も、現住所に引っ越すまではその存在すら知らなかった。広島で弁当といえば「サラヤ」だったし、全国的には「ほっかほっか亭」「ほっとも... -
美貌の盛り
広島における日替わり定食事情
『日替わり定食』 2軒(広島県広島市) 特に広島が凄いというわけでもないだろうが、私の出身地である広島には激安で定食を提供するお店が複数存在する。今回は、「格安の価格帯において、どのような定食料理が提供されるのか?」というのを確認する旅に出る... -
美貌の盛り
ぎょうざやさん
『肉野菜炒め定食LL』 (千葉県流山市平和台) 流山に「ぎょうざやさん」というお店がある。その名の通り餃子専門店であり、と紹介したいところなのだが、実際はよく町中にある中華料理屋の風情だ。ラーメン、チャーハン、炒め物など、餃子以外にもいろいろ... -
美貌の盛り
麻釉
『焼肉重 スペシャル』(神奈川県厚木市中町) このごろ、あまりに仕事が忙しすぎて、精神的に参っていた。肺炎から完治していなくても深夜勤務は無情にも続行され、同情すらされない職場。体調、特に精神の不調を部長に訴えると、「私も若い頃はアナタと同...