
12:24、定刻通り波浮見晴台にバスがやってきた。このバスに乗って、僕らは元町港に戻る。
バスは一旦坂を下って波浮港に向かい、そこからUターンしてまた坂を登って元町を目指していった。

12:59
バス車中でも、僕はあれこれ作戦を考え続ける。このあと、どうやって時間を過ごせばよいだろうか?と。できるだけ一筆書き、できるだけデフラグをかけるように無駄のない並びでやれることをやりたい。
本当なら、島に来たんだしのんびり過ごせば良いのだけど・・・雨が降っているし寒いので、屋外でダラッとする場所がこの島には見当たらなかった。そうなると屋内施設やお店の予定をあれこれ詰め込んでしまう。
本当は「火山博物館」に行きたかったのだけど、ここに立ち寄ると帰りの船に乗り遅れてしまう可能性が高いので断念した。不慣れな土地なので、いくら地図を見ても、肌感覚として距離感や所要時間がピンとこなかったからだ。また、僕一人なら時間切れのときに走ってもいいが、家族といるのでそういうわけにはいかない。
そこで立ち寄ったのが、「島の煎餅」というお店。元町集落に入って、あともう少しで港に到着だよ、という場所にある。
伊豆大島名産の椿油で揚げたせんべいを売るお店。
椿油でせんべいを揚げると、やたらとサクサクした、軽い食感になるのが特長。椿油なんて超高級品なので、そんな油を使ったせんべいが売られているのは伊豆大島ならではだ。

店内。いろいろなせんべいが売られている。「椿あげ」という商品名。
小ぶりの袋だけど、ややお値段高めなのは椿油を使っているからこそだろう。

製造直販ならではの割安なB級品が売られていないだろうか、と思って探してみたが見つからず。そのかわり、いろいろな味のせんべいが詰め合わせになった「バラエティパック」が1,190円で売られていたので、それを買って帰ることにした。
この中に入っている、小袋1つでよいんだけどなぁ、と思ったが、ちょっとだけ売るということはやっていなかった。

次に立ち寄ったのが、「ショッピングセンターべにや」。
ここでは、べっこう寿司をはじめとし、海鮮のお惣菜が売られているという。下手なお店でご飯を食べるよりもここでテイクアウトしたほうが安くてお手軽、という噂を聞いた。

魚コーナーでは、くさやが売られていた。
さすがに伊豆大島でもくさやの匂いに対しては厳重な警戒体制だ。

旅の記念に、焼きくさやを1パック買って帰った。
本当は、べっこう寿司が売られていれば帰りの船の中ででも食べようと思っていた。でも僕らが欲しいお惣菜は特に売られておらず、空振りだった。

13:20
元町港に向かいながらも次に立ち寄ったのが、「トリトン」というお店。ジェラート屋さんだ。
見えてきた建物は、ジェラート屋さんとは思えないような外観だった。営業しているのかな?とちょっと心配したが、大丈夫、やってた。島だし、冬だし、ジェラート専門店ともなると営業しているかどうか不安だ。
なお、こういうお店はぜんぶ観光ガイドではなく、Googleマップで適当に探し当てている。なので、現地に到着して「へえ、こんなお店だったのか!」と感心することが多い。このお店がそう。

結論から言う。このお店、大正解。
2つのショーケースにびっしりとジェラートが並び、目移りする。数えてみたら、30種類も品揃えがあった。どんだけ作ってるんだ。

まず、ジェラートを入れる容器をカップまたはコーンのどちらかからえらぶ。
そして、ジェラートを何個トッピングするかによって「シングル(1個)」「ダブル(2個)」「トリプル(3個)」のいずれかを選択する。
シングル:レギュラーサイズのジェラート1個 300円
ダブル:レギュラーサイズ1個+スモールサイズ1個 400円
トリプル:レギュラーサイズ1個+スモールサイズ2個 500円
という変則的な構成になっていて、このせいでまたいろいろ悩んでしまう。
トリプルにするのは既定路線として、じゃあレギュラーサイズは何にしようか?スモールは何?とあれこれシミュレーションする。手堅いやつをレギュラーにするか、いやそれとも奇抜なものこそレギュラーサイズのほうがいいのか。

二人で頼んだジェラート。仲良くトリプル。寒い雨の中、傘をささずに歩いてきたのに。
二人だと、6種類のジェラートを頼むことができる。食べ比べができるので、とてもいい。なお、弊息子タケはこの時間になっても起きてこなかったので、先程のラーメンに引き続いてジェラートのおやつもパス。
で、このジェラートが目を見開く旨さだった。「えっ、なにこれ美味い!」と声が出るレベル。
大島牛乳を使ってますよ、と書いてあるので、ミルキーなジェラート、悪く言えば「どのフレーバーもだいたい同じ味」になるのかと思った。しかし、このお店のジェラートは、どれも商品名のとおりバキッとフレーバーの味が立っている。「ミルク味◯◯風味」じゃなく、きっちり「◯◯味」になっているのが素晴らしい。
だからといって、旨さが犠牲になっているわけではなく、どれも濃い味で美味い。つまり最高ってことだ。二人とも、激しく満足した。他のフレーバーも是非試してみたいものだ。
もし伊豆大島に連泊する旅行を今後するなら、毎日通いたいお店だと思った。
(つづく)
コメント
コメント一覧 (10件)
利島(以遠)タッチを目論んでたら大島ターンになっちゃったと。
飛行機でのステータス修行風に言うとこんなとこですね。
おととし全日空のプラチナ目指してた時は小松ー羽田ー那覇ターンとかやってたので
交通機関は違いますが何となく懐かしく読んでます。
那覇だとわりと何でもあるので、乗り継げる最終便まで4時間空いても何とかなるんですが
大島8時間はちょっとキツそうですね。タケ君の興味と集中力が8時間続くよう、お祈りしときます(笑
能登の地震当日は飛行機で八丈島タッチやってました。
機窓からの景色は最高でしたが、足止めは余計でした…
ティータさん>
元旦から修行ですか?お疲れ様です。正月の離島路線の値段はいかがでしたか?帰省が一段落して安いのか、それとも年末年始は高止まりなのか。
気がついたら、いつのまにかANAの三宅島路線がなくなっていたんですね。知らなかったです。
ということは、三宅島に飛行機で行くには、調布飛行場からしかないのか。
>おかでんさん
いや、ステータス修行はさすがに卒業しました…羽田那覇一日2往復とかやれる体力もないですし懐が…(笑
プラチナメッキも3月末で禿げます。
コロナ明けで需要喚起しててPP大盤振る舞いしてた頃に旅行してたら「…あれ?あと新千歳那覇乗っちゃえばプラチナ(5万PP)行けるんじゃね?」って感じだったのでノリっで取っちゃっただけなので。
面白かったですけどね。
島路線の値段はちょっと覚えてませんが、だいたい羽田小松線と同じくらいか福沢さん一枚二枚くらい安かったかなぁ。
八丈島線、国鉄の急行みたいな雰囲気で良かったです。
行きの搭乗口も島流し(67番→48番乗継)食らって、whillも無いルートなので車椅子のお世話になりました。
三宅島、噴火とか色々ありましたもんね。もし今も残ってればDHC-8-Q400(通称ボンちゃん)が飛んでて
そろそろATR42に世代交代ってなってるんでしょうか。乗ってみたかったなぁ…
ティータさん>
67番から48番というのはきつい!端から端ですね。
本日ミステリーツアーに参加 神津島でした 30分の港に降りると 海カメが湾内に居て出港すると イルカが舟の後を追って来て 行きは 罰ゲームだと思いましたが 結果オーライでした
Kさん>
いいですねー、神津島!本当に神津島を引き当てる人がいるのか!
というか、今もミステリーツアーをやってたんですね。知らなかったです。
一生の思い出になったのでは?素晴らしい体験でしたね!
行き先は決まってるんですが、船で往復するだけのツアーは
オレンジフェリーでもやってましたね。
でも確か、神戸発がド深夜なのでなかなかハードルが高そうでしたが…。
確か折返しの間も下船はなしだったような(ひょっとしたら事前申告でOKとかだったかも)
昼間の瀬戸内海が楽しめる、というのが売り文句だった気がします。
ティータさん>
もはや全国各地のホテルが軒並みインバウンド&人手不足&物価高&ダイナミックプライシングのせいで値段が高すぎる。
もうこうなったら、フェリーでのんびり旅をする、というのが一番安くて楽ちんかもしれない。ミステリーツアー的なことにしなくても、まだまだ集客できそうな気がする。
先日なんて、宮崎県にある日本百名山に東京から日帰りですよ。ホテルなんかが高すぎて、泊まるのが躊躇しちゃったから。特に熊本空港近辺だと、TSMC誘致の関係でかホテル高いっすねー。
>おかでんさん
宮崎の山へ日帰り?!…お、お疲れさまでした(^^;;;;
ティータさん>
ジェットスター朝7時15分成田発、というのは相当キツかったです。LCCなので保安検査場通過時間が厳しいし。
そのくせ、成田空港に着いてみると「機材手配遅れで出発は30分遅れ」と言われ、「やべえ、現地での登山時間が30分減ってしまった。山に登れるだろうか?」と別の意味でキツかったです。