離島で癒やされる筈が疲れた22時間【東海汽船ミステリーきっぷ】

13:43
元町港に到着。

岡田港行きのバスはもう停留所に停まっていたが、出発時間ギリギリまで元町港船客待合所の中を覗いてみることにする。

こういう判断はちょっとしたギャンブルだ。運転手さんが、「もうお客さんが乗りそうにないので、少し早いけど出発しちゃおう」とするかもしれない。なので、あんまり自分の腕時計の時刻を過信しないほうがいい。自分の時計の時刻と、運転手さんの時計の時刻があっているとは限らないし。

このバスに乗り遅れると、帰りの船に間に合わなくなる可能性がある。

タクシー?バス乗り場のすぐ隣がタクシー乗り場だけど、当然待機しているタクシーはない。呼べばすぐ来てくれるのか、それとも呼んでもなかなか来てくれないのかは全然わからない。

元町港船客待合所の中。広い空間。

せっかくこんな大きくて立派なターミナルがあるのに、今日は岡田港からの発着で勿体ない。

この建物の2階に「海のパン屋さん」というお店があるようなので、行ってみた。

あ、なるほど、パン屋さんがあった。「伊豆大島プレミアムあんぱん」などを売っていた。

13:46
「本日の出帆港 岡田港」と大きく書かれた看板。

たぶん、一年間で何人もの観光客が、出港ギリギリの時間に元町港にやってきて、「えっ、ここじゃないの!?」とびっくりするんだろう。船に乗り遅れたら悲惨だ。特に、その日の最終便に乗り遅れたならなおさらだ。

14:07
ようやく眠りから復活した弊息子タケを乗せ、路線バスは岡田港へ。

バスのダイヤは季節によって頻繁に変わる。また、その日の船が岡田港出帆か元町出帆かによってダイヤが変わる。このため、スマホなどで最新情報を入手しておくことは必須だ。これが結構ややこしいので注意。

岡田港船客待合所。

今朝、この港に到着したときにも「あれ・・・?なんだこれは?」と思ったが、改めて昼間に眺めてみると明らかに見た覚えがない建物だ。以前伊豆大島を訪れた際には、低い建物があったけど、それが取り壊されてかわりに防波堤のような、細長くて変なデザインの建物が建っていた。

なんでこんな変な建物なんだ?と思ったら、津波が発生した際の逃げ場所として機能するためだった。そうか、こういう港湾インフラも南海トラフ地震を想定した作りになっているのだな。2019年に完成したものだという。

解説によると、「元禄型関東地震では、3分後に0.6m,8分後に2.0mの津波、南海トラフ巨大地震では、30分後に5.4mの津波が予想されます」と書いてある。

5.4メートルの津波はともかく、2メートルの津波もかなりやばい。人をあっという間に飲み込んでしまう。うわあ!揺れた!地震だ!から起算して8分で高台に逃げるのは困難。なので港周辺にいる人はこの建物の上の階に垂直避難することになる。

建物の地図を見ると、2階の高さでギリギリ南海トラフを想定した5.4メートル。3階以上に逃げれば、とりあえず津波からは逃げられるのではないか、というわけだ。

●1階→チケットカウンターと待合所
●2階→伊豆大島の特産品等を販売する売店&岡田港ふれあい交流スペース
●3階→島の食材を使用した料理を提供するレストラン(←イズシチ丸食堂)
●4階→津波避難施設&防災倉庫

という構成。

本日の出港先。

今日は5便が運航されているらしい。

時間の配置がとてもいびつなダイヤで、とても面白い。午前は10:55に東京行きのジェット船が出発するだけで、そのあと14:30から15:30のわずか1時間で4便が出港する。それでこの日の船は終わり。

しかも、その4便のうち3便が東京行きだ。わずか20分で3便も東京行きが矢継ぎ早に出発するのだから、なんでこうなった?と不思議だ。

港のスタッフを雇う都合上、船の時間は固めておいたほうがよいという理由だろうか?

たとえば17時、18時台の船があると東京都心からやってきた観光客にとってありがたいのだけど、そういう便はない。

これはあくまでもオフシーズンのダイヤなので、ハイシーズンになるともっと便が増えるのだろう。

(つづく)

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 利島(以遠)タッチを目論んでたら大島ターンになっちゃったと。
    飛行機でのステータス修行風に言うとこんなとこですね。
    おととし全日空のプラチナ目指してた時は小松ー羽田ー那覇ターンとかやってたので
    交通機関は違いますが何となく懐かしく読んでます。
    那覇だとわりと何でもあるので、乗り継げる最終便まで4時間空いても何とかなるんですが
    大島8時間はちょっとキツそうですね。タケ君の興味と集中力が8時間続くよう、お祈りしときます(笑

    能登の地震当日は飛行機で八丈島タッチやってました。
    機窓からの景色は最高でしたが、足止めは余計でした…

  • ティータさん>
    元旦から修行ですか?お疲れ様です。正月の離島路線の値段はいかがでしたか?帰省が一段落して安いのか、それとも年末年始は高止まりなのか。

    気がついたら、いつのまにかANAの三宅島路線がなくなっていたんですね。知らなかったです。
    ということは、三宅島に飛行機で行くには、調布飛行場からしかないのか。

  • >おかでんさん
    いや、ステータス修行はさすがに卒業しました…羽田那覇一日2往復とかやれる体力もないですし懐が…(笑
    プラチナメッキも3月末で禿げます。
    コロナ明けで需要喚起しててPP大盤振る舞いしてた頃に旅行してたら「…あれ?あと新千歳那覇乗っちゃえばプラチナ(5万PP)行けるんじゃね?」って感じだったのでノリっで取っちゃっただけなので。
    面白かったですけどね。

    島路線の値段はちょっと覚えてませんが、だいたい羽田小松線と同じくらいか福沢さん一枚二枚くらい安かったかなぁ。

    八丈島線、国鉄の急行みたいな雰囲気で良かったです。
    行きの搭乗口も島流し(67番→48番乗継)食らって、whillも無いルートなので車椅子のお世話になりました。

    三宅島、噴火とか色々ありましたもんね。もし今も残ってればDHC-8-Q400(通称ボンちゃん)が飛んでて
    そろそろATR42に世代交代ってなってるんでしょうか。乗ってみたかったなぁ…

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