アワレみ隊奥のマゾ道

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2004年05月08日(土曜日) 7日目

【再掲】東北道の駅全マップはこちら
//www.thr.mlit.go.jp/road/koutsu/Michi-no-Eki/touhoku.html
事前に地図を確認して、どのルートで行くのが最短になり得るのか、考えてみよう。

ちなみに、随時新しい道の駅ができているため、2004年5月時点よりも増えています。現在の道の駅MAPと見比べながらこの連載を読破していくと、「ヘンなルートを通ってるな」「あれ?道の駅を一カ所飛ばしてるぞ」というところが随所にでてきますが、時代の流れということでご了承を。

鶴の湯の朝食

最終日の朝を迎えた。

最終日・・・という気が、しない。毎日、当たり前のように車に乗って、当たり前のようにスタンプを押す。生活ってそういうもんだ、という気がしてくるから不思議だ。ただ、一つ確実に言えるのは、旅の最初にはお財布にたくさんあったお金が、今では随分と減ってしまっているということだ。いつまでも、こういう生活は続けていられない。あくまでもこの旅は非現実のものだ。

朝6時には起きだし、露天風呂に浸かる。温泉に行くと大抵疲れ果てて帰宅することになるのだが、その一因は「早起きして朝風呂にじっくりと浸かる」ことにあるだろう。ただでさえ、温泉の泉質のせいで湯当たりするというのに、だめ押しをしている。こういうのは、貧乏人がやる温泉の楽しみ方だなあ・・・と判ってはいるけど、ついついやってしまう。

おかげで、昨晩の飲み過ぎ・食べ過ぎでむくんだ顔が解消した。そういえば、この一週間で体重って増えたのだろうか?お金を東北の各地にばらまいているような気がするが、その割にはそれほど豪華な食事はしていないような気もする。

朝7時ちょうどに本陣に向かい、朝食を頂く。食後、すぐに出発できるように荷造りは既に済ませてある。名残惜しいが、朝ここでスタートダッシュできなければ、後のスケジュールに大きく影響してしまうので仕方がない。

宿の朝食は、夕食同様派手な料理はないもののとてもおいしいものだった。そうだよなあ、ヤドメシってこういうので十分なんだよな、と食べながら隣のしぶちょおと語らう。最近は、朝食でさえ固形燃料を使った何か、が出てくる事が多いが、別にそこまでしなくってもいいんだよな。

朝食を10分足らずで食べ終え、すぐにチェックアウトの手続きにかかる。昨晩、夕食会場で知り合った人たちが浴衣で外を散歩していて、「あれっ、もう行くんですか?・・・ああ、スタンプラリー、今日が最終日でしたっけ。頑張ってくださいね」と応援してくれた。

日本秘湯の会スタンプカードというのをフロントにて頂戴した。10カ所、このスタンプをためると好きな秘湯の会加盟旅館に無料で一泊できるらしい。なかなか面白い。

最終日の行程スタート

7時19分、最終日の行程スタート。まだ寝ている人もいるであろう鶴の湯温泉を後にし、一路岩手県へ。ここは秋田県。ゴールまでまだ相当遠いなあ・・・。

本日の行程は、兎に角ゴールまで。それしかない。

(岩手県)「22.雫石あねっこ」>「20.くずまき高原」>「21.石神の丘」>「11.にしね」>(宮城県)「1.七ヶ宿」>(福島県)「1.つちゆ」>「4.安達」>「2.川俣」>「8.そうま」>「7.ならは」>「9.はなわ」

合計11駅。途中、100km以上にも渡る高速大移動があったりして、ロングドライブを強要されるルートだ。しかも、ゴール地点の「はなわ」には午後6時までに到着しないといけない。もし時間通り到着できなければ、はなわ駐車場にて一泊し、夜を明かした翌営業日に従業員さんにスタンプ台帳の提出ということになる。

「でも、ひょっとしたらはなわ、20時までやってるかもしれないんだよなあ」

希望的観測を込めて、つぶやく。スタンプ台帳によると、「農産・特産販売・軽食」が18時まで、「レストラン」が20時まで、「売店」は24時間営業と書いてある。24時間の売店とはコンビニのことだろうから道の駅職員とは無関係だろうけど、レストランだったら何とか職員がいるんじゃないのか、という期待がもてる。・・・望み薄だが。確実なのは、18時までに到着するということだ。まさか、最後のフィニッシュの瞬間だけのために一晩余計に時間を過ごすのはバカバカしい。

とはいっても、あと残すは11時間。これで11駅進め、というのはどだい無理な話だ。やばい、まだ今日は一駅も進んでいないというのに、がぜん苦しくなってきたではないか。

「ほら、区界高原いかなくて正解だったろ?」

しぶちょおが言う。

「うーん、アワレみ隊はやればできる子だと思っていたんだけど、やはり無理はいかんな」

「そうだよ、いくらなんでも無理なものは無理だ」

眼下に田沢湖

眼下に田沢湖が見えた。日本一の深さを誇る湖だ。

遠目で見て、観光終了。あらー。

秋田駒ヶ岳

見下ろせば田沢湖、見上げれば秋田駒ヶ岳。

夏になれば、この辺りは自然と戯れるのにちょうど良い地帯だろう。温泉もあるし。

[05/08 AM07:56 No.096 道の駅 雫石あねっこ(いで湯の里) 累積走行距離3326.9km]

さて、昨日素通りした雫石あねっこに戻ってきましたよ。

道の駅 雫石あねっこ

朝8時半から営業開始ということもあって、既に駐車場はにぎわいを見せ始めていた。

萌え系の絵

「おい、あれを見ろ!」

というしぶちょおの指さす先には、軒下に描かれた女の子の絵が。どうも道の駅には不釣り合いな、アニメな絵・・・まあ、俗に言う萌え系の絵だ。

「ぬお。ここの道の駅を運営している人は物わかりがいいな。こんな絵をマスコットキャラにするとは!」

なるほど、「雫石あねっこ」の「あねっこ」とは、東北弁で年頃の娘さん、という意味なのだな。だからこういうキャラをデザインしたわけだ。

「欲しい!この絵柄がプリントされた何かか、ぬいぐるみが欲しい!」

ちょっと物欲に駆られたが、さすがに8時30分の開店時間まで待つわけにもいかず、しぶしぶあきらめた。

記念撮影

さあ、カウントダウン開始。あと道の駅10カ所。・・・残り10時間で。うへぇ。

盛岡方面に車を走らせていたら、昨日パトカーが隠れてねずみ取りをやっていたところに、今日も寸分違わずパトカーが潜んでいてびっくりした。

「おい!今日もパトカーがいるぞ?」

「まだ朝8時なのに。昨日見かけたのが5時くらいだっただろ?ひょっとして、一晩夜を明かしたか?」

「まさか」

「実はねずみ取りじゃなくって、重要参考人が潜んでいるアパートが近くにあって、そこをずっと監視しているとか」

「道路しかないぞ、ここ」

[05/08 AM09:16 No.097 道の駅 くずまき高原(北緯40度ミルクとワインの里) 累積走行距離3400.8km]

道の駅 くずまき高原

盛岡ICから東北自動車道を北上。最終日のこの期に及んで、まだ北上を続けなければいけないというのが痛い。松尾八幡平ICまで進み、そこから下道を東へ。この後向かう「石神の丘」をスルーしつつ、「くずまき高原」へ。

記念撮影

北緯40度ミルクとワインの里、という別名がついている道の駅。ミルクとワインという組み合わせが何だか新鮮。一緒に混ぜたらどんな味になるのだろう、と思わず連想してしまった。

・・・絶対おいしくないと思う。

オレンジジュースと牛乳を混ぜた飲みものがおいしい、という人いるが、おかでんとしてはその考えに敢えて反対を申し上げたい。関係ないけど。

残り9カ所。8時間44分。

[05/08 AM09:38 No.098 道の駅 石神の丘(北緯40度岩手町) 累積走行距離3414.5km]

さあ、くずまき高原を制圧したので、後はずっと南下退却ルートだ。ゴールまで一本レールが敷かれた、という感じであらためて気分が引き締まる。

道の駅 石神の丘

先ほどスルーした石神の丘に戻ってきた。まだこの道の駅では、シシャモ型鯉のぼりがたなびいていた。

この道の駅では、日本有数の規模を誇る屋外美術館を併設しているらしいのだが、先を急ぐわれわれはその存在すら全く気づかなかった。

「またここも北緯40度を名乗ってるのかよ」

くらいの認識。

記念撮影

さあ、先に進め。のこり、8カ所。8時間22分。

[05/08 AM10:07 No.099 道の駅 にしね(岩手山・熔岩流の里) 累積走行距離3432.9km]

道の駅 にしね

あれだけたくさんあった岩手県道の駅、最後となる「にしね」。すなわち、26カ所目となる。

岩手山

駐車場からは、岩手山がその雄大な姿をくっきりと見せてくれていた。非常に美しい山だ。日本百名山に指定されているが、火山活動の影響で山頂に登れないこともある山。

道の駅トイレ

記念撮影をやる手頃なポイントが見つからなかったので、トイレ前にあった石碑の前で撮影をした。「道の駅トイレ」って書いてあるからこれでいいだろ、なんていう適当な理由だ。

最終日にもなると、随分といい加減になってきた。初日の頃は、なんとしてもここがどこの道の駅か判別可能な標識を探していたはずだが。

・・・時間が無いんだよ、時間が!

残り、7カ所。7時間52分。

西根IC

道の駅にしねのすぐそばにあるインターチェンジ、西根ICから東北自動車道の人になる。

ここから、この企画スタートから最長の大移動開始だ。岩手県を完全に通過して、宮城県の南端、白石ICまで。

もちろんスピードは押さえ気味に。ほら、前の方で不自然に車がちんたら走ってるなあ、と思ったら、その前方には「左に寄れ」と電光掲示を出して、捕獲したネズミを誘導している覆面パトが。今日も東北地方のあちこちの県警さん、頑張ってますなあ。

この移動中、覆面パトを2回も見てしまった。おい、彼らやる気満々だぞ。

[05/08 PM12:52 No.100 道の駅 七ヶ宿(七ヶ宿ビューランドありや) 累積走行距離3691.1km]

お巡りさんから「ちょっとこっちに来なさい」と言われない程度のスピードとはいえ、時速100kmから出る高速道路だ。長距離とはいえすぐに次の道の駅につくだろう・・・と思ったら、あれよあれよと時間は経過。気が付いたら、お昼を回ってしまった。まずい、やっぱりというか、当たり前だけど時間が足りなくなってきたぞ。

道の駅 七ヶ宿

また、高速道路の大移動はドライバーに極度の疲労をもたらした。ハンドルを握っていたしぶちょお、疲労困憊。何しろ、ほとんど休みを入れずに移動している状態だ。

白石インターで高速から離れ、下道に出たところでようやくしゃきっとした。

「うわあ、時間がかかりすぎだなあ、もう13時近いじゃないか」

とぼやきながら、七ヶ宿に到着。

これにて、宮城県制覇

残り6カ所、4時間8分。

今までは、「1時間1カ所」ずつ回れば何とか間に合う計算だったが、いよいよ理論値でいっても厳しくなってきた。41分で1カ所ずつ回れ?そんなむちゃな。

これにて、宮城県制覇。残りは、福島県中・東部の道の駅だけだ!

[05/08 PM13:49 No.101 道の駅 つちゆ(つちゆロードパーク) 累積走行距離3745.5km]

時間がないので高速道路を有効活用。下道で福島県に入り、県境にある国見ICから南下を再開。福島西ICで降り、つちゆを目指す。

道の駅 つちゆ

このあたりは、磐梯吾妻スカイラインがあったり、土湯温泉をはじめとする温泉地なので観光するにはもってこいなのだが・・・それどころじゃない。駐車場には、ツーリングにやってきたバイクがたくさん並べてあった。そうか、この辺りを気持ちよくドライブするとさぞや楽しいだろうな。

お昼ゴハン

お昼ゴハンを食べていない事に気が付いた。

さすがに時間がないとはいえ、お昼ゴハン抜きにするのは体力がもたないので、ここでいったん一息つくことにした。今日は特に時間に追われていたので、まともに休憩を入れていない。

道の駅定食

道の駅ガイドを読むと、この道の駅のおすすめメニューは「そば、うどん、ソフトクリーム」と書かれていて、何ともやる気がない。要するに、どこでもある軽食ってことだ。だからあまり期待はしていなかったのだが、道の駅定食なるものがあるらしい。「そばとごはんと温泉玉子付のお得なセット¥580」だ、そうで。ほぅ、ちょっと惹かれるな。

筍ごはんセット

というわけで、筍ごはんセットを注文してみた。これで580円。安いかと思ったが、まあ値段相応というところだろう。味はまあまあ。

あ!この蕎麦を食べたこと、蕎麦喰い人種のコーナーの方に登録されていない・・・まあいいか。

記念撮影

ちゃっちゃとお昼ご飯を平らげ、すぐにリスタート。

残り5カ所、4時間11分。

[05/08 PM14:27 No.102 道の駅 安達(智恵子の里) 累積走行距離3763.2km]

道の駅 安達

つちゆから山を下り、平野部に出てきた。道の駅安達は、智恵子抄でおなじみの智恵子の生家がある場所だという。

それはともかくとして、道の駅に入るまでで大苦労。ちょうど国道4号線がバイパスになっている場所で、なおかつ入口が反対側車線にあったため、何やら脇道に入り、裏道を通りながらようやく到着。

記念撮影

この安達、「ほんとうの空がある智恵子のふるさと」であり、「ほんとうの道の駅」を目指すんだそうな。

残り4カ所、3時間33分。

[05/08 PM14:47 No.103 道の駅 川俣(オアシスinシルクロード) 累積走行距離3774.7km]

道の駅 川俣

平野部から、丘陵地帯に入る。福島市から太平洋に通じる国道114号線沿いにある、道の駅川俣。

もう、「オアシスinシルクロード」という名前の由来になっているシルク製品だのなんだの、全く無視。すまん。

ソフトクリーム

入口に設置されていたスタンプを押し、記念撮影だ。「道の駅川俣」という字はあるのだけど、手前のソフトクリームにインパクトを全部持っていかれてしまった。

残り3駅、3時間13分。

またここで、「1時間1駅のペースで間に合う」という理論値に戻ったが、それはあくまでも机上の空論に過ぎない。いや、机上というより、助手席上とでも言い直そうか。

まず、ここから太平洋にでなければならない。そして、沿岸地帯をぐいぐいと南下し、最後に「はなわ」がある山間部までえいやっと戻ることになる。コの字型の移動になるわけで、移動距離がさりげなく長い。

カーナビには、既にゴール地点の「はなわ」が最終到達地点として登録されているのだが、到着予定時刻は19時をはるかに回る時間を指し示していた。こうなると、「はなわ」が夜になっても職員が居る、という一縷の望みに賭けるしかなくなってきた。

[05/08 PM15:40 No.104 道の駅 そうま(未来本陣SOMA) 累積走行距離3821.3km]

阿武隈山地を越え、福島県の東北端までやってきた。もうすぐ太平洋、という場所にある道の駅そうま。川俣から国道が直通していなかったので、カーナビとロードマップの両方を使いながら最短ルートを決めていく。のどかな山間部の道を、わき目もふらず疾走。

道の駅 そうま

・・・疾走、といってもお巡りさんに呼び止められないスピードだが。

こんなところで捕まってしまっては、全てが水の泡だ。

カーナビの到着予定時刻は相変わらず絶望的な時間を示していたが、少しずつではあるがゴール到着予定時刻は前倒しになってきている。まだ、希望は捨てていない。

記念撮影

残り2駅。2時間20分。

理論値だけだと、1駅に1時間10分かけていいことになるが、ここから次の「ならは」までは下道で50km以上、ゴールの「はなわ」までは150km近い距離がある。

ああ、日が傾いてきたぞ。

[05/08 PM17:04 No.105 道の駅 ならは(Jビレッジ湯遊ならは) 累積走行距離3883.3km]

ならはは、サッカー日本代表選手が練習をしたりする「Jヴィレッジ」がある町としてちょっとだけ有名な町だ。そこにある道の駅は、当然Jヴィレッジの名前を冠につけていて、「Jビレッジ湯遊ならは」と名乗っている。

道の駅 ならは

湯遊、とついているのは、この道の駅に日帰り温泉施設があるからだ。そうか、ここからしばらく行ったところに、いわき湯元があるもんな・・・この辺りも温泉が湧出するのか。

国道に面した側には駐車場がなく、建物を回り込んだ裏手に駐車場が用意されていた。写真だと施設は小さく見えるが、実際はもっと巨大だ。駐車場があるのは丘の上で、建物はこの下に広がっている。

記念撮影

恐らく、施設の中にはJヴィレッジの解説があったりするだろうし、当然地元の名産を売っていることだろう。そういえば、お土産って岩手県の「山田」で山田せんべい買ったっきりだな・・・最終日なんだから、買っておきたいな・・・とふと思ったが、時間が無いんだよアンタ!

夕暮れ時、旅先から帰るついでに立ち寄ったお客さんでごった返す道の駅だったが、その人混みをかき分けてスタンプをゲットしたら、即座に退却。惜しい。

さあ、次がいよいよ106カ所目、ついにこの旅の最終ポイントである「はなわ」だ。6泊7日の旅を締めくくる、ラストワンだ。そこにはどんなカタルシスが待っているというのか。

残り1駅。56分。

車はゴールを目指す

日が傾いている中、車はゴールを目指す。もう、カーナビに表示されている到着予定時刻は、途中立ち寄り地点のものではない。この旅が終わる時間そのものを示していた。

到着予定時刻、18時40分。

若干短縮できたとしても、18時の到着はもう無理だった。あとは、現地で奇跡を待つことになる。18時に閉館といっても、片づけをやっていたり清掃をやっていて施設はまだ開いているのではないか・・・そんな期待をもちつつ、車は進む。

時間短縮のために、常磐自動車道に乗る。思えば、この旅ではぜいたくなまでに高速道路を使いまくった。時にはフェリーという裏技も使った。それも、これがラストだ。「道の駅制覇に高速を使うのは邪道」と考える人もいるだろうが、われわれは今、こうして7日間をフル活用・・・まさに、フル活用という言葉がぴったりくる・・・で、ゴールに向かっている。邪道か王道かは知らないが、兎に角、ゴールがあともう少しであるというこの得体の知れない高揚感と、虚脱感だけは達成した人間にしかわからないものだろう。しかも、断片的にスタンプを集めている人だと味わえない感覚だ。われわれのように、一気に完全制覇しようとした人にしか体験できない、気持ちというものがある。

広野ICから高速道路に入り、いわき那来ICで降りる。そこからは、茨城県との県境が近い道を走り、はなわを目指す。下道に降りてからも、まだ相当距離がある。

カーナビ

暗くなってきた。ヘッドライトを使わないといけない状態になったころ、カーナビ上でもゴール地点が見えた。

「見えた!」

ナビ画面の端に、ゴールを示すチェッカーフラッグのアイコンが見えた瞬間、思わず叫んでしまった。ゴール地点までの距離を示す表示が、ゆっくりと、しかし確実に減っていく。残り5キロ、残り4キロ・・・。

もう、ナビ上では画面内にくっきりとそのゴール地点を確認できるようになってきた。

道の駅はなわ

ゴール地点となる道の駅はなわ。

その姿を肉眼でも確認できた。24時間営業の売店、というのはやはりコンビニだった。ファミリーマートの灯りが見える。

ゴールの看板

106番目となる道の駅、ゴールはすぐそこだ。

18時の営業時間内に到着はできなかったが、さて、どうだろうか。

[05/08 PM18:27 No.106 道の駅 はなわ(天領の郷) 累積走行距離3978.5km]

そして、われわれは静かに車をはなわの駐車場に進めた。

道の駅 はなわ

長い旅だったが、これにて完結だ。道の駅、はなわ到着。ここをゴールにしたのはわれわれの都合であって、単なる東北に106カ所ある道の駅の一つに過ぎない。しかし、非常に感慨深いものがある。

スタンプ台帳にスタンプを押す

最後、一カ所だけ空白になっていたスタンプ台帳にスタンプを押す。

これで、スタンプ台帳の全てのページが埋まった。106駅スタンプラリー、完結。

常に持ち歩き、時には雨に濡れたスタンプ台帳は既にへろへろになっていた。歴戦の証拠だ。

「さて」

ここで感慨に浸るわけにはいかない。自己満足の世界としてはこのスタンプを押した時点で企画は終了なのだが、道の駅職員にスタンプ台帳を提出し、チェックを受けて認定されないといけない。

職員さん、まだいるだろうか?

シャッターが閉まってる!

あ!!

がっちりとシャッターが閉まってる!

まだ閉店してから30分ちょっとだから、シャッター半締まりで中に職員さんがいると思ったのだが・・・朝から営業していなかったかのごとく、シャッターがぴったりとしまっていて、「本日の営業時間は終了しました」という札が下げられていた。

うわ、本日はなわ駐車場にて一泊かよ。

がっくりする二人。どうせ間に合わないんだったら、こんなに急ぐことはなかった・・・。鶴の湯温泉でゆっくり時間を過ごしてもよかったし、飯坂温泉あたりでさらに一泊でもよかった。言っちゃなんだが、この何もないはなわの地で一泊ってのは、ちょっと。

「あー」

とりあえず、立ちつくしていても仕方がないので隣のレストランに首を突っ込んでみる。うわ、外見からして明らかに道の駅とは無関係です、うち単なるテナントなんですけどもねっていう風情。

・・・案の定、スタンプラリーについては全然ノータッチだった。そりゃそうだ。「隣のコンビニに聞け」なんてアドバイスされたけど、コンビニなんてますます駄目じゃん。職員さんと無縁の世界だ。

とりあえずコンビニでドリンク類の整理をしていたバイトさんに聞いてみる。「すいません、このスタンプラリーなんですけど」

最初は状況を理解してもらえなかったが、われわれはスタンプを全部集めたということ、そして道の駅職員にそれをチェックしてもらわなければいけないことを説明したら、「ああそういうことですか」と納得してくれた。「もうシャッター締まってましたか?でも多分裏にはまだ残っていると思うんですけどね。呼んでみましょうか」

非常に心優しいバイトさんだった。バイトさん、仕事場を明け渡してわれわれをバックヤード入口まで誘導してくれた。

「すいませーん」

誰も居ない、バックヤードの廊下に声が響く。誰も出てこない。

・・・やっぱり誰もいないか。

しかし、何度か声をかけてみたら、職員さんが出てきた!わ、やっぱりまだ残っていたよ!

その女性職員さんにスタンプ台帳を見せつつ状況を説明したら、さすがに状況をすぐに把握し、「あ、それはおめでとうございます。凄いですね。では全部スタンプがそろっているかどうかチェックさせて頂きますから」とてきぱきと手続きをその場で行ってくれた。ありがたい!

職員さんは、ちゃんと1ページ1ページ、スタンプが押されているかどうかを目視確認し、全部埋まっていることを確認したのちににっこりと微笑み『オッケーです。お疲れさまでした』とねぎらいの言葉をかけてくれた。その一言で随分と癒された。

スタンプ台帳の最終ページ・・・何日の何時何分にどの道の駅に到着したか、そこで何を利用したかを書く帳簿・・・を切り取って提出し、この旅は本当に終わりとなった。

しぶちょおが

「どうですか?他の方がもうすでにゴールしたって話はありますか?」

と聞く。4月24日から2004年度版スタンプラリーが開始になっているので、まだ時期としてはそれほど経っていない。ひょっとすると一番乗りかもしれない、という期待からだ。

「他の道の駅さんではどうかわからないですけど、ここでは今年一番乗りですね」

まあ、そうだろう。朝から晩まで、マゾっ気満点で東北中を走り回ってようやく6泊7日だ。普通の人だったら、もっともっと時間がかかる。

完全制覇

時間外にもかかわらず、にこやかに応対してくれた職員さんには丁重にお礼を申し上げ、バックヤードから退却した。

そうそう、最後106回目の記念撮影をしなくては。道の駅はなわにて、最後の一発。

完全制覇おめでとう。

がっちりと握手する二人

ガッツポーズを決め、がっちりと握手する二人。

本当に、二人の力を結集して実現した企画だった。きつい旅だったが、最後までどちらともギブアップしなかったのは本当に良かった。体調を崩すこともなかったし、全く問題が起きなかったのは恵まれていた。天気も1日半雨にたたられたが、雨がちなゴールデンウィークにしては非常に好転に恵まれたといっていいだろう。

今、われわれは非常に大きな達成感と、満足感に浸っている。

虚脱感などは、ない。最後の最後まで緊張感を持続して企画を続けてきたので、やれやれようやく終わった、という感覚がない。「よくやったぞ、俺ら!」という自画自賛の気持ちだけだ。

スタンプ台帳

旅をしたのは二人だが、実際はスタンプ台帳を常に持ち歩いていたわけで、実際の旅は「二人+二冊」だった。

打ち上げ1

ちょっとくたびれたけど、最後まで破れたり行方不明になることなく、ゴールまでつきあってくれた。

打ち上げ2

旅のおわり。

「はなわ」内にあるレストランで、ささやかながら打ち上げを開催した。打ち上げ、といっても単に夕食を食べるだけだが。

東京に退却する途中、手頃なお店で夕食でも・・・って事にすると、またびっくりドンキーを見つけてしまい入店することになってしまうだろう。ここはじっくりと今回の旅の余韻に浸るためにも、106カ所目の道の駅で食事を楽しみたい。

食事

打ち上げとはいえ、お酒は飲めない。この後、まだ4時間近くかけて東京都まで戻らなければならないからだ。しぶちょおに至っては、おかでん邸駐車場に停めてある車で、さらに愛知まで戻らなければならない。すなわち、しぶちょおにとってはまだ半日作業で撤収を続けなければならないわけだ。

東北は、広い。そしてなにげに遠い。

・・・そういう印象を新たにした、今回の旅だった。地図上では東日本に属しているため、なんだかとっても東京界隈から近い印象があったが、実際車で走ってみるととんでもない。結構遠い。新幹線を使えば早いのだろうが、車で現地入りするのは相当大変だった。そりゃそうだ、東京から名古屋や大阪にマイカーで行く人はあまり居ないわけだけど、東北に行くってことはそれとほぼ同じ距離を走らないといけないわけだから。

ただ、そういう「近くて遠い東北」だからこそ、まだまだ魅力がいっぱい溢れている。温泉もそうだし、山や海といった自然もそうだ。食べ物だって、その土地ごとの名物がある。「都会の人たちに蹂躙されつくしていない」素朴な魅力が、東北にはまだ残されている。それを再認識できただけでも今回の旅はとても有意義だった。

東北道の駅106カ所。この完全制覇のために、東北地方のほぼ全てをくまなく走り回ったことになる。しかし、「走っただけ」であり、観光名所を完全にすっ飛ばしてしまったのも事実だ。今回は東北導入編。次に東北の地に足を踏み入れるときは、今回の導入編で学んだことを生かしつつ、さらに満喫したいものだ。

これにて東北道の駅106カ所完全制覇 完

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