おもてなし三昧な世界【台湾南部滞在】

清泉

車から降りたら、正面に大きく立派な建物があった。「清泉」と書いてある。おや、その脇には「せいせん」というひらがなが。日本人観光客なんて少ないであろう溫泉地なのに、なぜわざわざひらがなが書かれているのだろう。

陳さんは、「ここが日本の皇族が泊まったところだ」と言う。ああ、ここがそうですか。当時は「山口旅館」という名前だったらしいが、今では装いも新たに、「せいせん」。やっぱり日本の面影を残したネーミングだ。といっても、中国読みすると違った名前なんだろうけど。

「こんな立派なところに入るのかー」

と感心しながら建物を眺めていたら、Fishが「違う、そっちじゃない。無料で入ることができる公衆浴場は別にある」と言う。そりゃそうだよな、さすがにこんな立派な温泉旅館でひとっ風呂、というのはないだろう。

ちなみにここで外来入浴をしたら、お一人様200元だそうだ。

公共溫泉浴室案内看板
公共溫泉浴室

清泉の前の道を少し歩いたところに、「公共溫泉浴室」という建物があった。いわゆる「共同湯」という奴だ。タイル張りの外見故に、なんだか公衆トイレのような外見がイカす。しかし、これからここでひとっ風呂浴びようとしているのに、「トイレみたい」と言ってはいかん。厳に慎みたまえ。

入場料無料、というのが素晴らしい。地元の人がメンテナンスしているのか、それとも行政が管理しているのかは不明。入口に鍵はかからないようなので、一応24時間入湯ができそうだ。いつ掃除しているんだろう。

そうそう、忘れちゃいけない、ここは男女別の浴槽。だから全裸で入浴する。

いや、何を当たり前な事言ってるのよアンタ、と思うかも知れないが、溫泉天国台灣は「混浴・水着着用」が多いという事を前提にしておかないといけないんすわ。溫泉入浴文化は日本統治時代に持ち込まれたものだ。だから台灣は溫泉が栄えている。しかし、「人前で裸になるのは野蛮」という中華思想がもともとあるため、現在では「水着着用で入浴」というところが多い。ややこしいのぅ。

だから、「台灣で溫泉に入る!」と思って旅の支度をしている人がいたら、水着は忘れずに。忘れやすいのがスイムキャップだ、台湾の温泉はプールと同じ考え方なので、帽子も必須だぞ。

とはいえ、裸での入浴がいかに気持ちエエものかは、台灣人だって知っている。だから、「水着着用ゾーン」と「裸ゾーン」が分かれていたり、家族風呂・情人(カップル)風呂がずらりと並んでいたり、裸でも楽しめる作りになっている事が多い。

このあたりは温泉地に行ってから判断するしかない。

今回、四重渓溫泉に行くにあたって、「水着必要ですか?」と一同に確認を取ったところ、いらないと言われた。だからタオルと石けん等のみの持参となった。

うっかり、水着着用のところでタオルのみ持参・・・なんて事になったら、泣くに泣けない。なにしろ超遠方の台灣の溫泉だ、次は無いと思って間違いない。もしそういう事態になったら、「今日からこのパンツは水着と見なす。いいな現地人、これが日本の最先端トレンドの水着だ」と開き直っていただろう。

浴室の注意書き

男性浴場の中に入る。

ええと・・・。

中に入って正面に脱衣籠が並ぶ棚がある。そして、その右手に浴槽。日本でも、古い共同浴場は浴室内に脱衣場があることは珍しいことではない。

しかし、おかでんが戸惑ったのは、「脱衣スペース」と「お風呂スペース」の境界となる「何か」が何も無いことだった。普通、段差があるものだろう。普通、というか段差は必ずある。スノコで段差を作ることもある。そうすることで、明確にお互いの縄張りが確定し、「こっちは濡らしては駄目ゾーン」「こっちは濡れても良しゾーン」と規定される。

・・・それが、ここには、無い。

うわ、すごく違和感感じる。多分、この文章を読んでもその違和感というのにピンと来ないだろうが、実物を見ると相当気分が悪い。目の錯覚を誘う絵を1時間ずっと見せられた後、みたいな感じだ。

じゃあ皆さん靴はどうしているんですか、というと、適当なところで適当に脱いでいるのだった。特にここだ、という「下足する場所」の決まりはない。いや、ちょっと待て、サンダル履いたまま体を洗っている人がいるぞ。というか、そいういう人ばっかりだ。

なるほど、ここにやってくる人は原則、ビーサンでやってくるので、濡れても構わないのだった。サンダルが脱いで置いてあるな、と思ったら、それは浴槽に浸かっている人のもの。

とはいえ、おかでんは革靴。脱衣籠の前で脱ぎ捨てて、裸足で闊歩するしかない。面白いもので、このときはすごく足の裏が不潔に感じた。「風呂場に土足で入る」という事が日本人の感覚としてはあり得ないので、常識を壊されたことで過剰反応してしまったのだろう。

壁にはお風呂の入り方について注意書きがあった。これは大変分かりやすい。さすがに日本と同じだ。意訳すると、「先に体を洗ってからお風呂に入ってね。タオルをお湯に浸けたら駄目です。そして、入浴中に体をこすったりしちゃダメダメ」。

お湯と水がためてある

陳さんが、ここの風呂の入り方を教えちゃる、と言っている。えええ、そんなに複雑なマナーとかルールとか忍法とかあるんですか、と思ったが、聞くと「お湯と水のバランスが難しいのだ」と仰る。師匠、何ですかそれは。

Fish経由で話を聞くと、最初に体を洗う時に使うお湯だが、水の供給が不安定なのでよく水が止まるという。

「え?溫泉が、じゃなくて水が?」
「大きな施設が水を使うので、足りなくなるらしい」
「ホントかよ」
「急に水が止まったりするので、水とお湯はあらかじめ溜めてあるよ」

よく、湧き出てくる温泉は少量であり、施設が増えるたたびに供給量が不足し、源泉掛け流しとはほど遠い「ほとんど水道水、僅かに温泉。でも温泉と名乗っちゃってます」という施設が日本にはある(と聞く。本当かどうかは知らん)。この四重渓溫泉も、お湯が足りなくて・・・というならわかるが、水が足りないってどういうことだ。
どうやらカランのお湯の調整にはテクニックが必要らしいということだけは、事前に分かった。

さて、いざ裸になって陳さんの後に着いていく。すると、目の前の大きな浴槽には目もくれず、脱衣場の裏手にある狭いスペースに連れて行かれた。そこには、二つの水槽がある。ん?何だ、これは。

陳さんが、置いてあった洗面器を取り出し、「これでお湯と水を調合するんだ」と英語で教えてくれた。この水槽、片方は水、片方はお湯になっていた。お湯だけだと、熱い。

洗面器・・・といっても、5リットル以上入る、溶剤だか殺虫剤だかが入っていた取っ手付きペット容器だ。上半分が切り取られていて、そこにお湯を溜めて体にかける。

そうかー、カランは無いのだな。先ほど聞いた、「水の供給」問題があるのかもしれないが、単に配水管の設置を簡略化したかっただけかもしれない。それだったら、日本の共同浴場みたいに、湯船からお湯を汲んで体を洗えばいいのに、と思うがそれはどうやら彼らにとって「不潔」らしい。他人のダシが出ているお湯で体を洗っても奇麗にはならん、ということだろう。確かにそれは納得だ。

お風呂一つとっても、清潔という概念が日本と台灣では違うのが面白い。

共同浴場湯船

かけ湯をした程度で、陳さんに誘われて浴槽の方に向かう。あれ、体を洗うのは後ですか。

お湯は、アルカリ性というだけあってぬるぬるした肌触り。若干白濁した湯の色をしている。掛け流し。ただこの白濁が、溫泉の泉質なのか、それともお湯が汚れて白濁したのかが分からず、あまり気持ちよく入る事ができなかった。今考えると考えすぎなのだが、やなり360度慣れない環境下に置かれると、全てが怪しいものに見えてしまう。人間が備え持つ防衛本能なのかもしれん。

湯温は恐らく41度程度だと思う。適温。そのせいもあって、この溫泉に来ている人はみんな結構のんびりとお湯から出たり入ったりしていた。日本の共同浴場の場合、地元の人はさっとやってきて、ぱぱぱっと体を洗って風呂に浸かり、「今日はぬるいな。ぬるくて物足りないよ」なんて言いつつあっという間に去っていく。カラスの行水が格好いい、という文化があるかのようだ。その点こっちは違うようだ。暑い国だし、風呂に浸かる事がまずあまりないだろうから、共同浴場でのんびり過ごすというのはちょっと驚きだ。でも、単に風呂好きだからとかそういうのではなく、単にこの人たちの時間感覚が、日本人と比べてのんびりとしているからだと思う。

風呂に浸かりながら、陳さんに話を聞く。陳さんは台灣出身だが現在アメリカに住んでいて、既に悠々自適の隠居生活の身。冬になると、避寒のために恆春に滞在するのだという。なんと、先ほどお邪魔した陳さんの部屋は冬の間しか使われないのか。なんというぜいたく。現役時代に相当もうけちゃいましたね?何の気なしにこれまでの半生を聞いたら、延々と素晴らしき遍歴を教えてくれた。すげぇな、聞くんじゃなかった。

陳さんは「この溫泉はいい溫泉だ。台灣四大溫泉を知っているか?」と聞いてくる。こっちも負けてはいられない、「もちろん知っている。ええと・・・」知ってはいるが、発音を知らないので答えられなかった。くそ、外国語は難しいのぅ。ペンと紙があれば、その場で書いてみせて「どうだ!」と自慢するのだけど。

ちなみに四大溫泉とは、「新北投(シンペイトウ)」「陽明山(ヤンミンシャン)」「關子嶺(グアンズィリィン)」「四重渓(スィージョンシー)」とおかでんは認識している。うわ、難しい発音ばかりだ。

口ごもっている間に、陳さんは自信満々に「ここ(四重渓)と、陽明山と、關子嶺と、台東だ」と答えた。あれ、こちらが認識しているところと違うな。

後で調べてみたら、台東の近くには「知本(チーベン)」という溫泉の名所があり、そこを指しているようだ。

結局、「三大○○」のようなやつってのは選定した人の主観が入るので、諸説できてしまう・・・というのはどの国においても同じってこった。

さて、温まったところで今度は体を洗わなくては。また先ほどの湯溜めに行き、お湯を汲んでは頭から被る、の繰り返しをした。しかしこれだと、湯溜めの前を占拠してしまい廻りの人の迷惑になりそうな気がする。本当にこれで良いのだろうか。

心配になっていたら、陳さんが「ほら、これを使うんだよ」と10リットルは入るであろう、白いポリバケツを持ってきてくれた。それに適温のお湯を溜めて、どこか適当なところに座り込んで体を洗うべし、ということらしい。なるほど。このポリバケツ、多分何か化学薬品が入っていたものを転用したのだろう。この辺りが相当いい加減というか、使えるものは何でも使う、というか。日本にある「美学」というのはあまりこの国にはないように感じる。でも、それはそれでアリだと思う。

女性陣との待ち合わせ時間になったので、風呂から上がる。・・・いや、風呂から「上がる」という表現はあまり正しくないな。何しろ段差がない風呂場だから。そのせいで、着替えをするとき、ズボンやソックスが濡れて困った。他の人たちはどうしているんだろう、と思って見渡すと・・・ああ、そうか、はだしでビーサンだから、何も考えなくて良いんだったな。納得だ。

温泉街

風呂上がり、女性陣と一緒になっていったん車に戻る。そのまま帰るのかと思ったら、Fishが「この辺り散策してきていいって」と言う。

「は?それは誰が?」
「お母さんが」
「その間、お母さんと陳さんは?」
「車で待ってるよ」

待てぃ。何だか変な雰囲気だぞ。これって、まさにお見合いの席上で、途中から「では若い者同士で後は会話など・・・」といって両親と仲人が席を立つのと一緒ではないか。何だ俺、このままお見合い会場の庭園を散策するかのごとく、この温泉街を散策しないといけないのか。うわああああ、すごく居心地悪ぃぃぃ。というか、何を企んでいるんだ、Fish母。いや、何も企んでいないんだろうけど。

変な気を遣いすぎだよ・・・と、少々トホホな気分になりながらFishとちょっとその辺りを散策する。トホホな気分、と言うとFishに申し訳ないんのだが、さすがにこの「配慮」は日本では定番すぎる配慮で、もはやマンガの世界に達しつつある。その一人称に自分が立たされるとは。

そもそも、Fish母に僕の事がどう伝わっているのかもよく分からないのだが、さらにFish母経由で陳さんにどう「劣化コピー(?)」しておかでんの存在が伝わっているのかがますます謎だ。大層微笑ましく見られているのだろうか、ボクタチ。うわあ。

とはいえ、せっかく「台灣初」の温泉街だ。探索したい気は満々にある。もちろん、お二方をお待たせしている以上はあんまり遠出はできない。ちゃっちゃと見て、台灣における温泉街のありようについて検討してみたい。ありがたい機会を頂戴し、感謝だ。これまでは「拉致されっぱなし」だったが、今回ようやく自分の足で動ける機会を得た。

とはいえ、いざ歩いてみると通りには人気がない。お店も当然閉まっている。平日ということもあってあまり人気はないようだ。

もっとも、四重渓溫泉はホテルがぽつぽつとけっこう広範囲に広がっているため、数十メートル歩いた程度では全容は見えない。夜でも栄えているナイトスポットがあるやもしれぬ。しかし、歩いた限りだと寂しいものだった。「下駄を履いて、浴衣で温泉街散策」という日本文化はここではあまりないらしい。

台湾のマーク

「清泉」旅館の前にある、別の小さな旅館。

既に入口の奥は暗くなっており、営業しているんだかどうかもよくわからない。とっととフロントの受付業務を終了してしまったらしい。外の温泉街が大人しいので、夜になってほっつき歩く宿泊客はいないのだろう。台灣の温泉旅館に宿泊した人って、夜の過ごし方はどうなっているんだろう。

そもそも、台灣の溫泉旅館は多くの場合夕食は料金に含まれていない。その代わり朝食は込みだ。だから、夕食は外に食べに行くことになる。夕方チェックインして、風呂入って、夕食は外に食べに行って、部屋に戻って、また風呂に入って、寝る。ああ、まあそんなにおかしくはないか。ただ、台灣の人ってあんまりお酒を飲まないようなので、酒飲みであるおかでんからしたら「どういう夜を過ごしているのか?」というのが謎でしゃーない。

それは兎も角、看板が特徴的だった。梅のマーク(これは台灣の国の花をイメージしたもの)に「合法旅館」の看板。こういうお墨付きがあるということは、「違法旅館」もあったということなのだろう。置屋みたいなものか?日本でも、最近じゃ滅多にお目にかからないが「純喫茶」を名乗る喫茶店が結構あったな。一時は「パンチラ喫茶」だとか「ゲーム喫茶」といったいろいろな喫茶店があったからなあ。小学生の頃、「パンチラ喫茶」の存在を知った時は子供心に相当興奮したものだ。早く大人になりたい、と思ったが、いざ大人になってみるとそのようなものは既に存在しなかった。あったとしても、大して興味を示さなかっただろう。

合法旅館の表示の下には、「Taiwan」のロゴ。これは台灣の観光キャンペーン用ロゴマークだ。今回おかでんが台灣に行こうと思った直接の動機、台灣観光局がスポンサーの番組「台湾新発見!」ではこのロゴを使ったCMばかりが流れていた。日本でいったら、「Youkoso!Japan」に相当する。しかしこのロゴは日本と違って結構徹底されているようだ。こういう、失礼ながら辺鄙な温泉地にもロゴがあるし、その他あちこちで見かけることができた。台灣は観光に結構力を入れているようだ。

黒い野良犬

「あれ。こんなところに小黒(シャオヘイ)がいるぞ。おーい小黒~」
「小黒じゃないよ。黒い犬だったらなんでも小黒にしちゃダメ」

Fishに釘を刺された。

確かに、Fish家の小黒と同じ真っ黒な犬だが、顔つきも違うし首輪を付けていない。

こんなところにも野良犬がいるのか。どこにでも居るな、野良犬。

この野良犬、屋台の前でちょこんと座っていた。特に何かをおねだりするわけでもなく、そこにじっとしていた。さっさと巣に戻って寝ていなさい。もう夜遅いですよ。

台灣小吃

野良犬に釣られるように、ふと目の前の屋台を見た。「台灣小吃」と書かれている。見ると、なにやら揚げ物がたくさん並んでいる。もう夜も更けて、通行人などほとんどいないのにこれだけ残っていてどうする気だ。当然明日にも売るつもりなのだろうが、こんなので商売大丈夫なのか心配だ。

もっとも、本業は屋台の背後にある店舗で飲食店をやっているようなので、そっちが儲かればとりあえずいいや、というつもりなのだろう。

屋台のおっちゃんと

何を売っているのだろう、と眺めていたら、店の奥からオッチャンが出てきた。話しかけられても何にもわからんので、適当にFishに対応してもらっていたら、何だか雲行きが怪しい。リーベンがどうの、という会話が聞こえる。どうやら、日本人が来たぞ!という話になっているらしい。こらこら、もっとそっとしておいてくれ。そんな大げさなものではない。

しかし、おっちゃんは「リーベンがわざわざここまでやってきた!」と嬉しかったらしく、串に揚げ物一個刺し、「とりあえず食え」と差し出してくれた。言葉が通じていないので、これをそのまま受け取って「はい10元なり~」と言われたらスゲー悔しい。しかし、横に居てくれているFishが「プレゼントだって」というので、恐縮しながら頂戴することにした。

食べてみると、サツマイモだった。薩摩芋に小麦粉か何かを軽く振って、揚げたものだ。これがまずかろうはずがない。口の中が乾くが、美味い。

「ハオツー」

と、なけなしの単語で好意を表明すると、おっちゃん、そうだろうそうだろうと深く頷く。

そして、「あ、せっかくだから粉を振りかけるともっと美味くなるよ」と言い出した(Fish訳)。何かパウダーを上から振りかけるらしい。そうですか、ではもうやけくそだ、この半分食べたやつにふりかけちゃってください。ご厚意に甘えます。

すると、おっちゃん、「全部食べて。新しい奴で味わって貰うから」などと言い出す。いやいや、そこまでのご厚意を頂戴するわけにはいかないです。「いいからいいから」と言い返すおっちゃん。

結局、空になった串をひったくるようにおっちゃんは没収し、新しい芋を串に刺して店に一度引っ込んだ。この際に逃げだそうかと思ったくらいだ。しばらくして、粉をまぶした物を持って戻ってきたのだが、これがまたスパイシーになっておいしい。日本人はまだまだ薩摩芋を使いこなせていないな、と思った。

おっちゃんはますます絶好調で、相手が日本人だと分かったので「あの清泉という宿を知っているか。昔、皇室が泊まった事もあるんだぞ」などと言う。いやもう、今日さんざんその話はあちこちで聞きました。

あと、写真撮影をFishに頼んだら、オッチャンも一緒に写るという。それはありがたいので、一緒に記念撮影に相成った。ただし相手のペースに飲まれッ放しで、おかでんは若干へばり気味。写真左を見て貰えば分かるとおり、自信満々のオッチャン、そして困惑気味の顔をしたおかでんの顔が対照的だ。

お店の看板前で。ごちそうさまでした。

加えて、「そうだ、せっかくだからお店の看板の前で写真を撮り賜え」などとオッチャンが言いだし、おかでんを屋台の看板前に連れ出す。もうやりたい放題だ。屋台の名前は、「巷仔内的店」というものだった。その脇で写真を撮ろうとすると、オッチャンが「串の芋が半分無くなっているな。新しいのにしなくては」などと言い出す始末。いやいや、もうこれ以上は食べられませんよ、と言っても「見栄えが悪いから」などと言う。そこで、二本目の芋を一口で食べたら、オッチャンは三本目を装着。おかでんに渡そうとしたら・・・「あ、粉を振りかけた方がおいしいんだった」と店へ。おーい。そういうのはいいから。

結局、3本もご馳走になってしまった。お世話になったけど、何も買わなくてごめんなさい。でも、お店の宣伝は日本でしておくよー。巷仔内的店。四重渓溫泉に行ったらぜひお立ち寄りください、ということです。

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