林間学校の思ひ出【日光・足尾】

湯飲みセット

がらんと広い部屋の真ん中に設置してある長机。唐突感がある存在だけど、その上には見慣れたものがあった。

ふたを開けて見たら、やはり旅館でおなじみ、給茶セットだった。

こういうのも、一切気を遣わなくていいのに・・・と思ってしまう。もう、「子供達の林間学校に大人がお邪魔する」というスタンスを徹底して、利便性なんて思いっきり省略して構わないと思う。

「部屋にお茶がないぞ!ふざけんな!」と怒る大人は、多分いないだろうし。

シーツのたたみ方

「はえー」

と変な声を上げながら、壁に貼ってある注意書きをしげしげと眺めてしまった。

そこには、布団類のたたみ方が事細かに書いてあったからだ。

掛け布団のたたみ方、毛布のたたみ方が図解入りで解説されている。おっと、これは子供たちだけでなく、大人である僕らもよく読んでおかないと。明日の朝、この通りに片付けなくては。

他にも、枕や座布団も押し入れの中でどう片付けるのか、書いてある。

多分僕が小学校の時に泊まった林間学校も、こういうルールがあったんだろうな。全然覚えていないけれど。

掛け布団と毛布では、たたみ方が違うということを初めて知った。これが正式ルールなのだろうか、それともこの施設のローカルルールなのだろうか?

部屋でしてはいけないこと

「部屋でしてはいけないこと」もちゃんと書いてあるぞ。襟を正して読まなくては。

子供に教える内容になっているけれど、漢字に一切ルビが振られていない。ということで、この漢字が問題無く読める学年の児童を対象にしている、ということだ。

小学校高学年がこの施設を利用するのだと思っていたけど、実は中学生も使うのかもしれない。

(1)から(4)まで、あまりに当たり前なことが書いてある。でも、それが「当たり前」じゃない、というのが子供の世界なのだろう。子供相手の教育というのは大変だな、想定外のことがいっぱいだ。

「カーテンに巻き付いてはいけない」と書いてある。そんな馬鹿なことをするヤツなんているのか?と一瞬思ったが・・・ああ!そういえば自分も、子供のころにカーテンにぐるぐる巻きになるのが好きだった!数十年ぶりに思い出す、幼きころの思い出。

特にこういう施設のカーテンって、窓が大きいから「ぐるぐる巻き付け甲斐」があるんだよな。

諸々の宿泊説明

ご利用案内を発見。これはあくまでも大人宿泊者向けのものだ。

あ、空調はやっぱり部屋単位で温度調整は無理なのか。そりゃそうだ。

夕食は18:00~19:30、朝食は07:30~08:30、予約をしていれば昼食を食べることもでき、その場合は12:00~13:00。

いたって標準的な、旅館のメシ時間になっている。とはいえ、夕食に1時間半ってどれだけ豪勢な食事が出るというのか。

カレーライスにサラダだけでなく、こいつァきっと食後のデザートとしてバナナくらいは出てくるぞ。

入浴時間は16:00~22:00。さすが林間学園、朝風呂の提供はない。

僕は普段、温泉宿または大浴場があるようなホテルに泊まっているので、この入浴時間の短さは久々だ。間が持たないんじゃないか、とソワソワしてしまう。特に朝風呂がないとなると、朝どうしよう。いや、どうもしないんだけど。

洗面所

館内の探検に出かける。

まずは洗面所。

おー。これもさりげなく珍しい光景。ステンレスの、質素な流し。蛇口がずらっと並んでいる。

ここで児童・生徒が肩を並べ、歯を磨いたりするのだろう。

お手洗い

お手洗い。

さすがにこういうところでも、車椅子用のトイレがちゃんとある。

男子トイレ

トイレの中まで撮影してみたけど、特にこれは珍しいものではなかった。

もっと便器同士が密着していても良いものだけど、やたらと幅にゆとりがある設計。

4階のソファ

4階の一角に、ソファとテーブル、そしてテラスがあった。

林間学校で訪れた児童たちが、部屋をまたいで交流をしたり廊下で談話をすることが許されているのかどうか不明だ。僕が子供の頃は、別の部屋に遊びに行くのは禁止だったような気がする。気のせいかもしれないけど。

殺風景な廊下

地下一階に風呂場があるので、早速お風呂に向かう。

地下と言っても、山の斜面にある建物なので、一部は地表に出ているフロアのはずだ。「男子生徒が女子風呂を覗く、といった犯罪が起きないように、完全に窓がない風呂場にしてある」というわけではあるまい。

それはそうと、風呂場とはいえ殺風景だ。さすが林間学園。

ああそうか、風呂場にのれんが下がっていない、というのはこういうことか!とちょっとした発見。これまで、旅館にしろホテルにしろ日帰り入浴施設にしろ、風呂場というのは決まって「のれん」が入り口につり下がっていたからだ。

地下一階地図

館内図を確認してみると、どうやらこの地下一階には風呂場が合計6カ所もあるらしい。

同じサイズの風呂が4つ、それと比べて半分以下のサイズの風呂が2つ。

おそらく、小さなサイズのほうは男女別教職員用で、大きな方が児童・生徒用なのだろう。

浴室

今日は5番と6番の風呂が使えるようになっていた。

おそらく、やってきた子供たちの数が多いときは4つの風呂を全部使うのだろう。今日は少数の大人たちしか利用客がいないので、お風呂の数を絞っている。

いやー、それにしても本当に色気のない浴室入り口だ。会議室入り口みたいだ。

脱衣カゴ

脱衣所。

特に撮影する意味は無かったな。

風呂場

林間学園の浴場。思ったよりは広くない。

今の学校、1学年に何人の児童・生徒がいるのかは知らないけど、これは一度に1クラス分を入れるのはちょっと難しいかもしれない。入浴時間の管理もしなくちゃいけない先生は大変だ。

少年に帰ったつもりで

童心に戻ったつもりで・・・というのはさすがに無理があるけど、中年おかでん、入浴を大満喫しております。

子供の頃、入浴するとなると一悶着あったなあ。

「あいつ、もうボーボーらしいぞ」

とか、随分前からいろいろな噂が流れたりして。小学校高学年の頃は、二次成長をしているというのはからかわれる対象でしかなかった。なんだろうな、あの陰湿さは。日本特有なのか、外国でもそうなのか。

女子でもそういうのはあったのだろうか?でも女子の場合は、「生育が良い」というのはむしろうらやましがられる対象なんじゃないかと思うけど、どうだろう?そんな質問をクラスの女子にしたことなんてないので、全然事情がわからない。

(つづく)

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