「並び地蔵」がある憾満ヶ淵にやってきた。
以前にもここを訪れたことがある。
そのとき並び地蔵の数を数えることにチャレンジしたけど、往路と復路では数が合わず、混乱してしまった。伝説は本当だった!と驚いたものだ。
今回は連れがいる。二人がかりなら、間違えることはあるまい。今度こそ。
12:46
お地蔵さん対決をする前に、頭に糖分を補充しておかないと。
ぼんやりしていたら、また数を数え間違えてしまうにきまっている。
憾満ヶ淵の手前に、含満の茶屋という飲食店があるので、そこでお昼ご飯を食べることにした。
蕎麦だけじゃなく、やっぱり日光に来た以上ゆばは食べたい。そばとゆば。
このときの蕎麦のコメントは↑のページに書いている。やっぱりゆばはいいよな。旨みを吸い込んでて。
13:22
お昼ご飯を食べたのち、憾満ヶ淵に入っていく。
並び地蔵、再見。
どうもー、ご無沙汰していました。
すいません、ぶしつけですが、もう一度数を数えさせてください。
前回、どうも数がわからなくなっちゃったんで・・・。
お地蔵さんが並んでいるところは、美しい淵がある。
なので、わかっちゃいるんだけど、ついついお地蔵さんから目を離してしまい、そっちを眺めてしまう。
で、視線を戻した時に、どこまでカウントしたのかわからなくなってしまうわけだ。
特に、「これはお地蔵さんとしてカウントして良いのだろうか?」という、長年の風雨にさらされて崩れてしまったものとか、首がないものとかが沢山ある。その結果、ますますわけがわからなくなる。
美しい水流。
並ぶお地蔵さんは、赤い帽子とよだれかけ(正式名称不明)をかけてもらってご満悦の表情。
いや、「ご満悦」だなんて失礼か。無礼者、相手は菩薩様だぞ。
これだけはっきりとしていると、カウントし間違いをするわけがないのだけど・・・。
このあたりのお地蔵さんは、比較的崩壊しておらず人の形をしている。
この写真だけ見ると、「これで数え間違えるわけがないだろう?」と思うだろう。でも、間違えるんだなこれが。
結局この日も、往路と復路で数が1つあわず、頭を抱えてしまった。伝説はまだ続く。
13:49
日光田母沢御用邸記念公園にやってきた。
ここも以前訪れたことがあるけれど、素晴らしい建物なのでもう一度訪れたかった。また、連れにもこの建物を見せたかった。
13:51
立派な建物がお出迎え。
リーフレットを貰う。
解説は省略。
にもこの建物についての感想が書いてある。
美しいなあ。
解説VTRもしっかり見る。
建物内部。
ビリヤード場。
ここに陛下が長期滞在することになった場合、三種の神器のうち「剣」と「勾玉」を安置するための場所。「剣璽の間」という。
さすがにモノがモノだけに、そこら辺に転がしておいたり倉庫に片付けておく、というわけにはいかないものだ。
それにしても、草薙剣は愛知県の熱田神宮にあるとされているもので、それすら複製品ではないか、という話がある(壇ノ浦の合戦で海に沈んだ説あり)。天皇家が所持している剣は、さらにその複製品だと言われている。このあたりは諸説あって正確にはよくわからない。
でも、だからといって価値がないのではなく、天皇陛下でさえ実物を見ることができない、つまり誰一人として見ることができない秘密の神器で、尊いものだ。
これは日本における神道の独特な考え方があると思う。神道の場合、「分祀」という考え方がある。著名な神社の神様を勧請して、新しい神社を建立するというのはよくあった話だ。「○○氷川神社」とか「○○浅間神社」というのがあちこちにあるのはそういうわけだ。
要するに神様の居場所が増えるわけだけど、じゃあ神様はその神社をハシゴしているのかというとそういうわけではないし、複製したから御利益が薄れるというわけでもない。あくまでも神社というのは、「神様が住む場所」ではなく「遙拝所」としての場所だからだろう。教会の数だけイエス・キリストがいるわけではないのと一緒だ。
そんなわけで、三種の神器だって、そこに魂がこもっているとされるならば、複製品であっても問題はないのだろう。
別に僕は歴史や神道に詳しいわけではないので、間違っているかもしれないけどそう理解している。
2014年、天皇皇后両陛下が伊勢神宮を参拝されるにあたり、皇居に安置されている「剣」と「勾玉」が伊勢神宮まで運ばれた。その際ニュースで見た写真は、侍従がうやうやしく「神器」が入っている箱を捧げつつ新幹線に乗り込んでいるものだった。
あの中には一体何が入っているのか?たぶん、日本最大級のミステリーだと思う。いや、ミステリーというと語弊がある、ロマンとでも言おうか。実は空っぽでした、という可能性だってありえるわけで、そういうことを想像しただけでドキドキする。
(つづく)
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