林間学校の思ひ出【日光・足尾】

日光は僕にとって、ありふれた場所だ。

もちろん、路地裏まで精通しているわけではないし、肝心の日光東照宮に至っては、「拝観料がもったいない」という理由で未だにお目にかかったことがない。

とはいえ、過去に何度も訪問していて目新しさがない場所だし、今更「日光目的」で観光するつもりは全然なかった。「日光そばまつり」で訪れるならまだしも。

鬼怒川を訪れた際に、日光界隈をウロウロ歩いたのもまだ記憶に新しい。

あわせて読みたい
栄枯盛衰を温泉地で見た【鬼怒川温泉】 2014年12月から始めた、温泉地での短期間療養。ザラザラしたメンタルの保養を主な目的とし、できるだけ観光はせずにひたすらお風呂アンド食事アンド睡眠、という時間を...

しかし、今回敢えて日光を目指す。しかも、宿泊地も日光として。

こういう決断をしたのは、日光に激安で泊まることができることを知ったからだ。そのお値段、1泊2食付きで3,650円税込み。

はっはっは、なにをご冗談を。カプセルホテルでもこんな値段はありえないだろう、二食付きで。しかも、「日光」という国際観光地だ。冗談にもほどがある。

しかしこれがれっきとした事実なのだった。

僕は当時東京都足立区に住んでいたのだけど、この足立区の保養施設が日光にある。なので、足立区民は「福利厚生、健康増進」という目的でこの施設をあり得ないくらいの格安で泊まることができるのだった。ちゃんと区報にも載っているのだから、詐欺ではない。

笑っちゃうよな、僕が勤めている会社なんて、年々福利厚生が縮小されていって、昔はたくさんあった保養所がほぼ全滅してしまった。その保養所だって、二食付きで泊まったらかなりの値段になる。3,650円?いや、もうどう逆立ちしても信じられないんですけども。

そのからくりは、施設の名前を見ればわかる。施設名は「日光林間学園」という。

これでわかる通り、もともとは足立区内の小中学生向けの林間学校なのだった。夏にもなると、キャンプファイヤーをやったり飯ごう炊さんをするのだろう。しかし、それ以外の季節ともなると、施設を完全に持て余してしまう。それは無駄なので、学校利用がない日は区民向け保養所として解放しているのだった。ナイスアイディアだ。

だからといって、いくらなんでも「3,650円」はやりすぎだ。一体どんな食事が出るのか、ソワソワしてしまう。夕食は・・・多分、カレーライスに牛乳、ミカンかな。朝ご飯はパンに、ヨーグルトに、フルーツ缶詰くらいだろうか。そうでもないと、値段が釣り合わない。

足立区は、東京23区内でも「平均寿命が2歳低い」というワイルドな自治体だ。なので、ひょっとしたらこういう保養所で、「日頃のお疲れをいやしてください。そして長生きしてください。最大限サービスしますので」ということを取り組んでいるかも・・・いや、そんなわけはないな。

怖い物見たさで、敢えてこの施設を使ってみることにした。一週間泊まり続けなさい、と言われたら本当に怖いけど、1泊2日なら平気だろう。

申込は、専用のはがきを区民事務所に取りに行き、抽選に申し込んで当たったら泊まれる、というものだ。なので、数ヶ月前から計画的に行動しないといけない。もちろん、キャンセルが出れば直前の予約も出来るけど。

2016年06月04日(土) 1日目

日光は都心からは比較的近場なので、直接日光に行くと時間が余る。なので、その手前にある観光地にいろいろ立ち寄りつつ、日光を目指すことにした。

栃木市街地図
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください