ここでもまた、エナジードリンクが売られている。
レッドブルを売るお店はほとんどなく、大抵が「モンスターエナジー」か「ロックスター」だ。アメリカではレッドブルのマーケットシェアが低いのだろうか？
部隊ごとに営まれている屋台は、「自組織のロゴやイラストを用いたグッズの販売」を核として、エナジードリンクやチップス類の販売を行う、というのが定番だ。楽だもんな、調理しなくていいから。
でも、客としてはそれでは面白くないので、もう少しひねって欲しいけど、それは無いものねだりだ。
そんな我々のアツいリクエストに応え、この屋台は一風風変わりなものを売っていた。「ステーキタコス」だ。2個、500円。タコス自体、この基地内ではあまり売られていない料理なのだが、その肉にビーフステーキを使っているあたり、エッジがきいている。
実物は見ていないが、2個で500円は安いと思う。
さらに「おっ？」と目を見張ったのが、「エローテ」という変な名前の焼きトウモロコシ。メキシコ風、なのだという。
なにがどうメキシカンなのかというと、マヨネーズ、チリパウダー、チーズがとうもろこしにかかっているのだという。うわあ、それはメキシカンだ。たぶん。意味わかんないよ。味が想像できないよ。
今思うと、これを食べるべきだった。ついつい、写真を撮っただけで満足してしまい、素通りしてしまった。バカもの！毎年判を押したようにピザだの七面鳥だの食べていちゃだめだ、常にチャレンジ、常に新しいものを食べないと。
エローテだぞ、エローテ。友達に自慢できるぞ。「俺、米軍基地でエローテ食べたんだよね」って。なんのこっちゃまったく理解できない話だけど。
トロピカルに彩色されたかき氷が売られている。440円。ほかにも、赤い綿菓子などもある。そういえば綿菓子って、白色だって思いこんでいたけど、日本の綿菓子でもこういうカラーバージョンってあったっけ？
かれこれ何十年も綿菓子を食べていないので、全く覚えていない。そもそも、以前と比べて縁日で綿菓子屋さんの存在が目立たなくなっている気がする。最近は、トルネードポテトだのケバブだのじゃがバターだの、新参者がいっぱいあるもんなぁ。地味に、ゆっくりと屋台の種類も変わっていくものだ。
綿菓子やお面というのは版権が絡んでくるので、今じゃやりにくい商売になったのだろうか？
と思っていたら、もろに版権がらみの看板が。
ステーキの看板には妖怪ウォッチのジバニャンが、カキゴオリの看板にはスプラトゥーンのイカが描かれている。
おっと、おーま選手、家から持参したドリンクを飲み尽くしてしまいお店で水分調達だ。ゲータレードの胡散臭い色、紫をゲットだ。
このペットボトルのサイズを見よ。これだけの水分が胃袋にズドンと落ちるのだから、体がびっくりしてしまいそうだ。でも、これくれいでは足りないのが、8月の炎天下。「乾く前に飲め」、これは鉄則。
どこその部隊の屋台では、グッズとしてこけしが売られていた。
よく思いつくなあ、こけしを見て、ジャパニーズオリエンタリズムだと思ったのだろうか。
ちなみに僕は、子供の頃家に飾ってあったこけしが薄気味悪くてたまらなかった。アメリカ人さんはこけしの表情を見て怖いと思わないのだろうか。
屋台の隅っこに何か張り紙が吊してある。何だろう？と思って近づいて読んでみると、どうやら営業許可証のようなものだった。発行元は、「US NAVAL HOSPITAL YOKOSUKA」。要するに、保健所的なところが衛生チェックをして、オッケーを出しましたよ、ということだ。
へー、さすがにちゃんと徹底しているんだな。食中毒を出すわけにはいかないからな。
食品の出店者は、事前に検便をやっているのかもしれない。
これまでお買い物に関しては沈黙を保っていたあっきさん、いよいよ始動。
なにやら買い物をしている。
売り子の人の右腕に、マリリン・モンローみたいな女性の顔のタトゥーが入っているのでびっくりさせられる。彼女の写真だろうか？と思ったが、あれ？この人、女性だ。
あこがれのスターなのかもしれない。愛するママンの顔にしてはタトゥーの顔は若すぎるし、かといって愛娘の顔にしては、女の人が若すぎる。
なにを買ったのかと思ったら、チョコ入りのパウンドケーキのようなものだった。一つ一つラップでくるんである。なぜこの地味な商品をあっきさんがセレクトしたのか、理由を聞いたはずだけど忘れた。
コメント