今日は奥さんは不在ということで、ご主人だけが宿を仕切っていた。今や、夕食の準備の真っ最中。
2部屋しかない民宿で、我々がこの宿を独占したのかと思っていたが、あともう一人お客さんがいらっしゃるのだという。その方は、今はこのご近所にお呼ばれされていて、夕食は食べないとのこと。へえー、お一人様のお客さん、しかも夕食なしの人もいるのか!
料理の準備が整うまでの間、机の上に置いてあるドリンクメニューをぼんやり眺める。
「雪中梅」というお酒は有名だけど、「蛍の舞」も「吟田川」も初めて聞く銘柄。新潟の地酒なので「ぽん酒館」に置いてある筈なんだけど、記憶にない。
いろいろなお酒がまだまだ全国にはあるものだ。
ちなみに「吟田川」は、「ぎんだがわ」と読むのだと思っていたが、正しくは「ちびたがわ」だった。びっくり。
ほーう、ノンアルコールビールが置いてあるぜ。お酒は飲まないけどノンアルコールビールは浴びるように飲む僕にとっては、ありがたい。しかも300円と廉価。
「ノンアルコールビールをわざわざ飲むってことは、本当はお酒が好きなんだけど我慢してるんでしょ?このあと運転がある、とか。かわいそうだから割安にしておきました」
ということなのかな。全然そんなことないんだけど、ありがたく300円でノンアルコールビールを頼ませてもらいます。
食堂の頭上。
さっきも書いたけど、天井がやたら高い。
暖気が全部上に抜けていく。これは暖房効率がすこぶる悪そうだ。
壁には槍のような、のれんのようなものがかけてある。ああ、自在鉤か。昔、囲炉裏があった名残なのだろう。
食堂奥の読書室は、本棚に本がいっぱい。
我々は深夜までわあわあ食堂で宴会をやっていたので、ここの本を読む機会がなかった。でも、何泊かここで過ごして、ダラダラと晴耕雨読の日々を過ごすのも悪くない。
「現代農業」なる雑誌が大量に並ぶ本棚。
ぼちぼち夕食の準備ができたようだ。さて、食べますか飲みますか。
「うしだ屋」の夕食。
おでんが出てくるところが、むしろいい。
気取った料理をこの宿で食べたいとは思わない。むしろこういうのがいいんですよ。
そして炊飯器を開けると、大量の炊き込みご飯が。
酒飲み中心のメンツなので、これはさすがに食べきれない。酒を飲まない僕とはいえ、さすがにこれは食べきれなかった。当たり前だ。味はとてもおいしかった。
おう、おでんで完全に油断していたけど、トンカツが出てきたぞ。
さらには、栃尾の油揚げ。
これもめっぽううまかった。
(つづく)
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