灼熱の台湾

日式大阪焼

雑踏の中で、「日式大阪焼」というお店を発見した。ルビには「にほんおおさかヤき」と書かれている。どうやらお好み焼きのお店らしい。

お好み焼き、といっても日本のものとはちょっと違っていて、四角く切られていてパッキングにもあら便利、お持ち帰りしやすいデスねーという形状になっていた。「綜合」「鮑魚」「海鮮」「海苔」「鮪魚」などのメニュー札がぶら下がっていたので、海鮮系のお好み焼きらしい。それにしても、まさかアワビやマグロが入っているわけじゃないよな?

よくはわからないが、看板に「免加盟金」と書かれてあったので、どうやらチェーン店大募集らしい。大阪焼きチェーン店か。台湾でははやるのかな?

串に丸い物が数個刺されたもの

団子・・・なのか何なのかはわからないが、串に丸い物が数個刺されたものが売られていた。真っ赤で毒々しい。人体に害を与えそうな色をしている。危険信号の色だ。

この串団子のようなもの、炭火であぶるわけでもなく、目の前で団子を丸めるでもなく、なんのパフォーマンスもしないでただ屋台の土台に串を突き刺しているだけだった。やる気あるのか、おい。

でも若いお姉ちゃんが買っていたので、まんざら駄目な食べ物というわけではなさそうだ。うーむ、わからん。

金魚すくい

屋台ビルのようなものがあったので入ってみた。

するとそこは、昔懐かしい縁日がビル全体で繰り広げられている不思議な空間だった。

こちらでは、金魚すくいが展開されている。

子供だけじゃなくて、大人まで真剣な顔をして金魚を物色している。

面白いのは、魚の種類によって水槽を変えているということだ。われわれが知っている金魚すくいというのは、赤いのもいたし白いのもいたし、デメキンもいたし、雑多だった。ここはちゃんと分けられているようだ。子供の頃、デメキンをなんとかキャッチしようと必死だったなあ。でも、デメキンってでかくて重いから、どうやっても捕まえられなかったっけ。

台湾独自の屋台ゲーム

これは面白い。台湾独自の屋台ゲームだ。

日本でいう輪投げに相当するものだが、輪を投げるかわりにエアガンで狙った番号のところの風船をねらい打ちにするというものだった。

当然風船は丸くふくらまされておらず、狭いところにきゅうきゅうに押し込まれてできるだけあたらないように狭く設定されている。写真で見ると、壁のカラフルな部分、あれ全てが風船だ。

コルク銃ではなくてエアガン、そして風船を割るというあたりが今風だ。銃を持つ子供は安全のためゴーグル着用が義務づけられているようだった。

しかしだな、何丁がある銃のうち子供が手にしているのはよりによって一番ごついデザートイーグル。コントロールできないだろ、そんなでかい銃を手にしちゃ。

スマートボール

「レトロだねえ。そのレトロがこれだけまだ若い人に受けているというのが面白いね」

ジーニアスが感心する。目の前にはむかーしの温泉歓楽街にあったスマートボールが並んでいた。若いカップル、単独の若い人が興じている。

こういうのを見ていると、日本でも場所とシチュエーションさえあれば高級なゲーム機なんていらないんじゃないかという気がする。ローテクな遊びでも、カップルのデートなら十分ではなかろうか。

台湾にだって最先端のゲーセンはあるし、ゲーム機もある。電車の中で任天堂DSをプレイいしている人を何人もみかけた。でも、それでもスマートボールが受けている現実。考えさせられるね。

WOW FROG EGGS

娯楽屋台ビルから脱出したところにあった屋台は、大きくカエルの絵が描かれていた。リアルなので正直あまり気持ちの良いものではない。そのカエルちゃんだが、なにやら小さなフンのようなものを出している。

・・・いや、フンではない。カエルの絵の横に、「WOW FROG EGGS」と書かれてあった。カエルの卵らしい。なんかものすごく無責任な産卵という気がするが、まあそれはいい。

臭豆腐という強烈な料理を持つこの国の事だ、カエルの卵くらいは食うんじゃないかとも思えてしまうわけだが、それは違う。これ、タピオカのようなゼリーのこと。写真左上に「愛玉」というラブリーなメニューが見えるが、これは寒天のようなゼリーを固めたデザート。甘さはないので、寒天同様甘く味付けして食べる。

それにしてもカエルの卵とはあんまりな表現だな。日本ではあり得ないストレートな表現に乾杯。

林森北路

士林観光夜市散策はここまで。今日一日の行程最後は、MRT淡水線で台北車站に戻る途中で下車して立ち寄った「林森北路」だ。

観光名所というわけではないが、日本人駐在員向けのお店が多く並び、居酒屋やバー、スナックが軒を連ねているという。

あまり治安が良くないという話も聞くので、奥深くには入らないで表通りだけを歩くことにした。

しかし表通りにはあまり目立ったお店はなく、裏に一本入ったところになにやら面白そうな店があるんだよなあ。ただ、今日は週末土曜日ということもあってか、全体的に街は暗かった。社用族向けの店は週末を定休日としているのだろう。

そんな中、撮影した一枚がこちら。「有田」と人の名前じゃん、という店名が潔い。そのよこに、ご丁寧に「アリタ」とルビを振っているのだが、このルビは誰あてのものだろう。日本人で「有田」を読めない人はいない。日本語を習い立ての台湾人向けだろうか?それとも、ルビを振りたくて仕方がなかった物好きなオーナーのしわざだろうか?

「有田」では、「免費提供伴唱」と書かれていた。要するに、店のおねーちゃんとデュエットするのにお金はいりません、ということらしい。へぇー。おかでんはこういう店にいかないので事情に詳しくないのだが、デュエット代ってのが普通はかかるのか。

そのほか、「レーザーカラオケ」なんて字が別の看板には見える。「今時レーザーかよ。通信カラオケに・・・」と思ったが、ふと気づくとここは台湾だった。日本のように簡単に通信でデータ送受信できるというわけではないのだな。あと、こういうところにやってくるお客さんというのはおっちゃんが多いはずであり、古い曲で十分という事情があるのかもしれない。

風俗グッズ店もある
和風料理48元、寿司10元

お酒を飲んだら最後のシメはラーメン、ということでラーメン屋もあった。

ただ。「和風料理48元、寿司10元」と書かれいるあたりオーナーの苦悩とココロの揺らぎがうかがい知れる。

実際お客さんは皆無だった。

モスバーガー

モスバーガーも台湾に進出しているとは意外だった。

台湾でモスとなったら相当物価と比べて高くつきそうな印象だが、どうなんだろう。価格までは確認しなかった。

店外の吊り広告には、「XO海老珍球堡」というバーガーが紹介されていた。台湾オリジナルだ。一体なんだろう。珍しい球がとても気になる。台湾でモスを食べる気にはならないけど。

どいうか、先ほどの屋台でそんなに食事していないはずなのになんだか妙におなかいっぱいだ。油を多用した料理だったからだろうか?

フリーペーパーで見つけたマッサージ屋の広告

そのまま林森北路を南下して歩いてホテルまで戻るつもりだったが、疲れ果てたジーニアスが「タクシー使おうぜ」と言い出した。近場だったがタクシーでホテルにご帰還。

「HOTEL FLOWERS」と指示しても通じない。ホテルの英語名ではどうやらタクシーの運ちゃんには理解できないらしい。仕方がないので「地球の歩き方」を鞄から取り出して、「これだ、これ」と指示してようやく理解してもらえた。ただし、理解に至るまで、「字がよめねぇ」とかなんとか言い出して老眼鏡を探して、「どれだ?どれを読めばいいんだ?」となって、とえらく時間がかかったが。

筆談用のメモ帳とホテル名を記した紙は今晩中に用意しておこうとココロに決める。

さて、予想外に早くホテルに戻ってきたわれわれだが、「んー、どうすっかねえ」と二人で談義。明日の午後にでも行ければいいね、と話していたマッサージ屋に今日これから行っちゃうか?という流れになった。ジーニアス曰く、台湾はマッサージ天国で24時間営業しているようなお店もあるんだという。実際、ジーニアスがホテルの一階から取り寄せてきたフリーペーパーによると夜中の2時までやってるようなお店が平気で存在した。

それにしても日本語のフリーペーパーが当たり前のようにホテルロビーに置いてあるってすごいよな。日本人観光客及びそのバイイングパワー恐るべしだ。

マッサージ屋は何カ所か掲載があったのだが、近場で、なおかつこちらの希望するコースと合致するところを選んだ結果西門町の「足満足」を選ぶことにした。

「明日も早いし、さっさといくべし」ということで、すぐ外出。移動手段はもちろんタクシー。タクシー、安いからいいわ。近場だったら400円くらいで移動できる。二人でシェアすれば格安。

しかしここでも運ちゃんが老眼鏡で住所を見るやら、道間違えるやら。おいこら。

夜の街

どうやらタクシーにとって台北の街というのは住所はわかりやすいらしい。京都と同じように、縦と横の通りの名前で住所が決まる。しかし、一方通行があまりに多いので、目的地に行こうとすると土地に精通していないと難しい、というわけだ。今回の運ちゃんも苦労していた。で、「大体この辺だ」というニュアンスの事を言って、適当なところで僕らを降ろしやがった。こんにゃろ。

足満足

ここが目指す「足満足」。日本語フリーペーパーに広告を出すくらいだから、日本語がある程度通じた。ありがたいことだ。

ジーニアスは全身マッサージ60分、おかでんは全身マッサージ60分+足裏マッサージ15分を選択。

何でも店によっては、電極のついた手袋をはめた施術師がほほをなでて、小顔マッサージなんてのもあるらしい。さらに、「両足の長さが微妙にずれている」人には、当て木を添えて尻の骨盤をカーンと叩いてズレを直す、なんてのもあるらしい。尻をカーンをやられるのは非常に興味があったのだが(おかでんの場合、左足の方が5mmほど長い)、このお店ではそういう特殊な施術はやっていなかった。至ってノーマル。

足裏マッサージで絶叫する光景をバラエティ番組でよく見かける。ぜひおかでんとしても絶叫するくらい「絶妙なポイント」を押されてみたいと願っているのだが、一度もそういう経験はない。今回、本場の足裏ということでさぞや悶絶させてくれるのだろうとわくわくしていたのだが、残念ながら「ぎゃー」の「ぎ」の字もでなかった。これだったら健康歩道の方が痛いくらいだ。残念。鈍感なのか、健康なのか、客に遠慮して力を抜いているのか。

寝たばこ禁止の注意書き

帰りのタクシーでまた毎度のやりとり。どーせ通じないだろうと踏んだジーニアスが、やけくそになって車に乗るやいなや「ホテル・ハナハナ」なんて言ってた。「はあ?」通じるわけがない。日本語じゃん、それ。

で、英語で言い直して通じないから、結局地球の歩き方。で、老眼鏡を探す運転手、しばらく思案して、オーケーオーケーとなる。そしてオチは、道を間違える。こら。

このときは、ホテル本館に横付けされずに、新館の方に横付けされた。まあそんなに遠くなかったから良かったけど。

シャワーを浴びて寝ることにした。

ジーニアスはしきりに「やられたよ。足がいてぇ。痛い、っつってんのにさらにぐいぐい押されるんだもんなあ。筋傷めたかもしれん」とぼやいていた。ジーニアスは香港でもマッサージ屋にいびられまくり、どうもマッサージ屋と相性が良くないようだ。

ジーニアスがシャワーを浴びている間、部屋の周囲を見ていたら枕元の壁にこんな表示があった。

「ベツドのお煙草は御遠慮下さい」

惜しい。あまりに惜しい。85点くらいはあげたい日本語だ。敬語もしっかりしているし、合格点をあげたい。でも、「ベツド」でマイナス5点、「ベッド『で』の」が抜けていたのでマイナス10点。

筆談用にメモ帳に現地語を書いておく

翌日からの行動用に、メモ帳に國語とその日本語訳をメモっておいた。そのページ数は5ページにも及ぶ。必要に応じて、必要な言葉を指さして使うつもりだ。

しかし、「我是從日本來的(私は日本から来ました)」だとか「這是第一次來台灣(台湾に来るのは初めてです)」なんてメモっても使う機会がない予感が。今思えば無駄な事をやっていたのかもしれん。まあ、実際には何度か使う機会はあったけど。

TVを適当に見て、あとは明日に向けてお休みなさい。もう深夜ですよ。時差が日本より1時間後ろにズレているので、「現地時間深夜1時」といっても、日本だと深夜2時だ。寝なくちゃ。

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