灼熱の台湾

体力の限界まで台湾に挑め!

日 時:2007年(平成19年) 07月21日~23日
場 所:中華民国(台湾) 台北周辺地域
参 加:おかでん、ジーニアス (以上2名)

台湾。近くて遠い国だった。前回、ジーニアスと香港遠征をした後、「食べ歩きといえばやはり台湾だろう。台湾の屋台で食いまくろうではないか」という話は既にしていた。

しかし、仕事が夜明けまで続いて、帰宅するのが朝の通勤ラッシュと入れ替わりな生活を送っていて、どうやって台湾に行けと?

いつかはいくぞ、台湾・・・と思いつつ、行けなかった場所であった。週末+1日の有給休暇で行ける場所。下手に北海道なんぞに行くより、はるかに安くて、近くて、できることがいっぱいある(ただし台北中心の観光とした場合に限るが)。

一般的に、「台湾」と聞いたら何をイメージするだろうか。マッサージ、屋台、小籠包。大抵そんなところだ。台湾は日本の物価の約半分なので、何をするにしても安く付く。人件費が全てであるマッサージが安いのもこれ当然。あと、屋台の数が多すぎるが故に、人々は「自炊文化」というものをあまり持っていない。基本的におはようからおやすみまで、外食だ。その方が安いし、早いし、美味い。そんなわけで、屋台が町中たくさんある。あれ?話が循環した。外食文化が当たり前だから屋台が多いのか、屋台が多いから外食文化が当たり前なのか。そのあたりは台湾人じゃないのでわからない。

小籠包・・・これは、「鼎泰豊(ディンタイフォン)」という台北に本店を持つ飲茶のお店が、一度「世界の十大レストラン」に選ばれたから、そういう印象があるんだろうが、実際は広東料理であって台湾料理ではない。ちょっと実態とは異なっている。

じゃ、台湾って何なんだ?

日本統治時代もあったし、オランダ統治時代もあった。さらに直近までは蒋介石率いる国民党が支配し、1980年代半ばまで戒厳令が展開されていたような国だ。国について語ると、あまりに複雑で長いのでここでは記述を避ける。興味があったら調べて欲しい。

とにかく、複雑な国であるのは事実だ。

安直に「台湾に旅行にいってきまーす」と楽しんでくるのも良いが、その国の生い立ちを考えると結構考えさせられるものがある旅になる。

たとえば知っているだろうか?日本と台湾には国交が無いことを。「二つの中国」を認めない方針を中華人民共和国と日本国は合意しているので、台湾(中華民国)と日本とは国交がない。ではなぜ我々民間人が行き来できるのかというと、「財団法人交流協会」というなんだかよくわからん外務省の外郭団体があって、そこが大使館代わりになって両国の橋渡しをしているからだ。大使館を置くわけにはいかないので、そのかわりになる財団法人を置いてお茶を濁す」ということを国家レベルでやっているというわけだ。換骨奪胎とはまさにこのことだ。

近隣諸国でもっとも親日派であるとされる台湾。やっぱりわれわれ日本人としても、そういう国には優しく接したいし、今後も長くおつきあいしていきたいものだ。台湾では、日本文化を愛し、マネする人たちが一大ブームとなっており、「哈日族(ハーリーズー)」と呼ばれている。ジャニーズの来台で熱狂的ファンが「うぉー」と興奮している光景は、誰しもワイドショー番組で見たことがあるだろう。あれは、日本の一部外国マニア・・・韓流ブームなどとは違う、台湾を大きく突き動かすムーブメントと言える。一過性のものではないのだ。アイドルタレントだけでなく、日本文化は、深く、さりげなく台湾のワカモノの間に浸透している。ただし、人気があるのはサブカルチャーばかりであり、メインカルチャーはほとんど相手にされていないといういびつな構造だが。

おっと、話が長くなった。台湾の諸事情については諸般の本が出ているので、そちらに譲ることにする。とにかく「アワレみ突撃隊」としておかでん&ジーニアスの2名は、アメリカ・香港に続いて3度目の海外遠征を決行することに急きょ決めたのだった。こういうのはえいやっと決めてしまえば後は話が早い。

もともとは、若干仕事に余裕が出てきたおかでんが、「気がついたら結構マイルが余ってるんだよね。台湾くらい往復してもまだ余裕だわ。台湾行くか?」とアワレみ隊隊員用メーリングリストに話を振ったところ、「台湾、前から行くっていう話だったよな。じゃ、行くか」とジーニアスが呼応したところから話は始まる。旅行3週間前から予定が組まれ、あっという間に旅行当日を迎えてしまった。その間、対面型で旅行相談は一度もなし。メールだけで予定を組んでしまった。

当然ジーニアス以外のアワレみ隊隊員の参加も大歓迎だったのだが、こういうときフットワークが軽いのは成田から出発できる関東圏のメンバーだけだ。関東圏以外の隊員は、「くそう」と言いながら様子をうかがうしか無かった。ひょっとしたらセントレア空港からしぶちょおがはせ参じるかと思ったのだが、さすがにそこまでの余裕は無かったようだ。

2007年07月21日(土) 1日目

7月21日土曜日、朝7:40。

おかでん一人、成田空港第一ターミナルに降り立つ。

今回、ジーニアスとは「台北集合、台北解散」という特殊なスタイルを採用している。なぜなら、おかでんはスターアライアンス派閥(ANA)で、ジーニアスはワンワールド派閥(JAL)だからだ。おかでんが搭乗するエアーニッポンと、ジーニアスが搭乗する日本アジア航空では発着ターミナルからして違う。

だから、「台北桃園国際空港の税関を出たところ、ツーリストサービスカウンターにて合流」ということにしてあった。

せっかくの国際旅行、往復の飛行機の中でもあれこれ会話を楽しみたいじゃあないか、という気もしたのだが、調べてみると成田→台北までの距離は3時間30分。新幹線で東京を出発したら、岡山まで行くくらいの時間だ。実は「海外旅行」といっても全然大したことがないのだった。それだったら現地集合でも全然「物足りなさ」はない。

しかも、都合が良いことに往路も復路もほとんど同じ時間にJAL/ANAが台北便を飛ばしていた。お互いタイムラグがあまりない状態で集合、解散ができる。

これにて、心おきなく各自不満無く、貯まったマイルを使って台湾旅行を実現することができた。近場の国へ行くメリットだ。

ちなみにANAはキャンペーン中で、往復を特典航空券(すなわちマイル利用)とした場合、台北は16,000マイルだった。通常の国内往復が15,000マイルで実現可能であることを考えると、もうほとんど国内と一緒。なんという気易さなんだと呆れる。ただし、燃料サーチャージと空港使用料で14,000円ほど取られたが。多分、この旅行の中でもっとも高額の出費だったのがこの燃料サーチャージ代だったと思う。

さて、そんなわけで独り身・・・違った、一人身のまま成田空港第一ターミナルだ。あ、違ってないか、まだおかでんは独身だから独り身と表現しても・・・ま、そんなのは話題とは関係ない。

第一ターミナルは新装開店してから、到着ロビーしか行ったことが無かった。出発ロビーは初めてなので、新しい建物に「おお」と驚く。田舎モンだ。

何しろ昨年のシンガポール旅行は関空発、一昨年のタイ旅行は福岡空港初だったからなあ・・・。成田を避けてばっかり。

スターアライアンスのマークがずらりと並ぶチェックインカウンターのゲートは壮観だ。ずらーっと並んでいる。鉄道駅の改札から歩いて一番遠いカウンターだけがスターアライアンスの紋章をつけておらず、明らかに差別されていると言える。顧客の利便性と航空会社の規模を考えれば当然の措置なのだが、なんだか成田空港がスターアライアンスに便宜を図ったように見えて面白い。

あと、航空業界では心地よいくらいに「差別」を行っているのが楽しい。ファーストクラスのカウンタは一番鉄道駅寄り。その次がビジネスクラス。エコノミーに乗る貧乏人どもは延々とてくてく歩け、遠いカウンターで十分じゃおまえら、という作りになっている。ありがたい、エコノミー症候群予防に歩かせてもらいますよ。

こういう差別は、好きだ。もっと、「カネ払った人には優遇措置」というサービスが日本にも増えれば良いのに、と思う。まあ、ポイントカード導入が大手流通などでは当たり前になっているのが、一種の「カネ払った人への便宜」って事なんだろうけど。

重い荷物を持ちながら、ANAのチェックインカウンタを探す。広いので探すのも大変だ。

成田空港第一ターミナルが新装オープンしたとき、ANAはやたらと「チェックインが簡単になりました」と宣伝していたが、それがこの写真の機械。

なんのこっちゃ、結局グラウンドアシスタントがやっていたパスポートチェックやチケット発券業務を自分でやれ、というセルフサービス型機械なだけじゃん。国際線の場合、まず間違いなく手荷物を預けるわけであり、そのやりとりでどうしてもカウンター職員とのやりとりがある。完全無人化で楽ちん、という国内線の自動チェックイン機とは訳が違う。なんだか職員の仕事をお客が肩代わりしているような気分になった。

せっかくこういう機械を作るなら、荷物計量やバゲッジクレームシールの貼り付けまでセルフでやってください、という徹底すりゃいいのに。「人とのやりとりがうっとうしい」「言葉が通じない」人にはそっちの方が良いって事もあると思うのだが。 まあ、そんなことしたらトラブル続出がオチだとは思うけど。

09:20の離陸時間までまだしばらくあるので、「駅ナカ」ならぬ「空ナカ」である第一ターミナルご自慢のショッピングモールを見て回ることにする。まだ出国手続きをする前の場所だ。

どうだ!とばかりに「成田買い!」という垂れ幕が天井からつり下げられていた。サブタイトルは「もう旅は始まっています」だって。

でも、これから旅に出る人はここではあまり買物をしないと思うのだが、どうか。せめて英語とか中国語で書いた方が良かったんじゃないか?日本語ではあまり効果ないと思うのだが。

トラベル用品を買いそびれたうっかりさん向けのお店がそろっているのだろうか・・・と思ったが、店のラインナップを見る限り決してそうではないようだ。

さすが、としか言いようがない。

ANAといえば電子マネーEdyと提携していることで有名だが、この空ナカではEdy決済ができるようにちゃんとなっていた。さすがスターアライアンス用ターミナル。わざわざEdyチャージャーが設置されていた。こんな機械があったなんて初めて知った。

ただ、別のスターアライアンスであるユナイテッドとかシンガポール航空のカードがEdyと提携しているわけではないので、これは完全にANAの仕業だ。成田空港も公社から株式会社になって、随分と物わかりが良くなったというか、メリハリ付けた経営をするようになったもんだと感心。

「成田買い!」できるお店はいくつもあるのだが、唯一あった日本土産専門ショップがこれ。

だるま、博多人形、織物、こけし、招き猫。

やっぱりガイジンさんが好む日本土産ってこういうものになるんですかねえ。羊羹を土産にする、とかせんべいを、といった食べ物系の土産ってあんまりないのだろうか?

実際どういう商品が取り扱われているのか見てみようと思い、思いお店に行ってみた。しかし、さすがに朝8時前では開店準備すらしていなかった。残念。

朝8時の段階で既に開店しているユニクロにちょっと感心したり、本屋を物色したりしながら「成田見!」を続行。「国際便に乗るときは2時間前に空港到着が必須」とは言うが、時間が余るんですよねえ。

そうやってひととおり見て回った中で、一番繁盛していたお店がこのマクドナルドだった。国際色豊かに集客していた。日本に来てマクドナルドかい、と思うが、日本の味噌醤油やダシの味に辟易していた外国人観光客にとっては救世主かもしれない。

近くにたこ焼きの「銀だこ」が出店しているのだが、一度店頭までやってきたガイジンさんご一行様がタコヤキを見て首を振り、「マクドナルドに行こう」って家族に言っていた。どうやらTAKOYAKIはお気に召さなかったようだ。銀だこさん、次はDORAYAKIでも作ったらどうですか。ジャパニーズデザートハンバーガー、とか言って。

ロビーにあるBMWの巨大広告。

BMW特有のフロントグリルを再現し、その隙間から映像を見せている。映像が見にくいじゃないか、と思うが、それがまた「チラリズム」があって良いのかもしれない。チラリズムの良さを知っておるのは助平な日本人だけかと思ったが、万国共通のヨロコビのようだ。

映像とともに、F1のエグゾーストノートと思われる甲高い音が鳴っていた。それを聞いてびっくりしてしまい、口をあんぐりと開けて見入っている女の子一人。多分車のCMとは気づかないで、何かの化け物の口に見えていたに違いない。ママ、この怪獣ヘンな声で吠えてる!って。

銀行でレートを見ておく。

7月21日時点で、台湾ドル(NTD)は1$=4.23円。ここで交換するのはやめておくことにした。レートが悪すぎる。

ちなみに、海外旅行をする際に一番良いのは現地空港でクレジットカードを使ってキャッシングすることだ。当然借金になるので利子がかかるが、帰国後すぐに返済すれば利子の金額なんてたかがしれている。こうすれば、有利なレートで現地通貨が入手できる。

ちなみに今回の旅行ではVISAカードでキャッシングしたが、1$=3.85円で換金できた。利子を考慮しても、3.9円程度。銀行を使うのがばかばかしくなる。銀行に並んで換金している人を見ると、なぜそんな無駄金を払っているのかと不思議でしょうがない。

出国手続きを済ませ、とりあえず「日本国から離脱」完了。

毎回イミグレーションと税関では「何かイチャモンつけられないかな」とひそかにネタになる事件を期待している。しかし、おかでんの人相が良いからか、日頃の行いが良いからか、「これはどういうことデスか説明せよ」とか「荷物を開けろ」と言われたことがない。ちょっと残念。

まあ、相手はプロで百戦錬磨だから、「チェックしても何もやましいこと無いよーん」という自信満々な人を見抜く眼力はあるんだろう。いかんな、男たるもの、もっとワイルドに、危険な香りを帯びさせないと。

そんなわけで出国審査場を通過したら、いかにも和の装い、といった感じ待合いスペースが用意されていた。ニッポンの美をお楽しみください、ということだろう。

しかし、いかにも「ガイジンが想像するニッポンの姿」を具現化しました、という感じがしてちょっと卑屈な印象を受けて大変に香ばしい。ガイジンさんとあいさつするとき、普通に日本語であいさつすりゃいいのに「ドモ、コニチハ」なんてアメリカンな感じの発音をしてしまった、みたいな迎合主義っぽい。

搭乗ゲートに向かう道沿いには、ブランドショップが並んでいた。以前の成田空港は出国手続き後にお店が少なくてダセーなーと思っていたが、さすがに新しくなってからは国際標準的になってきたようだ。

そんな中、なんだか博物館的な一画があった。何かと思ったらこれが「税関からのお知らせ」コーナー。こんなもん持ち込んだり持ち出したらいかんぞ、というサンプルだ。ヴィトンのバックなどのバッタもん、象牙などが飾ってある。これはわかるが、ニシキヘビの皮を使った三線が持ち出し禁止だとはしらんかった。「沖縄の伝統楽器だ」と海外に持ち出すときは気をつけないと。

いや、そんなのはどうでもいい。掲示物の中央にででーんとなにやら怪しい物体が飾られているぞ。

「ワシントン条約該当物品」という掲示の後ろには、なんとウミガメのギターが。ウミガメの甲羅をギターの胴体として作られている、なんともものすごいギターがあった。誰だ、こんなしょーもないもの作ったヤツは。

実際ここに陳列されているということは、成田空港で押収された代物なのだろう。ウミガメのギター、一体どんな音がするんだろう。大海原を感じさせる雄大な音が・・・そんな馬鹿な。

相当大枚はたいて作成したんだろうに、こうやって押収されて通行人に冷笑される代物になってしまっているというのは、元持ち主にとっては悔しくてたまらんだろう。でもまあ、規則は規則だ。ウミガメは大切にせにゃならん。

・・・あれ?でも、おかでんは小笠原でウミガメを食べたぞ。あれは本当に問題無かったのだろうか。不思議、不思議。試しに、レトルトのウミガメカレーを海外土産にして持ち出してみたいが、果たしてどうなるんだろう。さすがにヤバそうなのでそういう実験はしない方が身のためだが。

飲食店のサンプルを覗いてみる。

右側の「一空」というお店は和食店らしく、テンプラやうどん、そばが売られている。左側の「風香」は中華料理?らしく、肉まんや海老シュウマイ、炒飯やラーメンが売られている。

なにやら推薦状が飾られているので読んでみたら、宛先が「全日空商事殿」だった。国内線ではANAFESTAでおなじみの全日空商事、こんなところまで出張っていたのか。ほんと、第一ターミナルは全日空の意向を大きく汲んでいるだなと思う。

それにしてもガイジンさんたち、ここで食事するかな?
そばのトッピング用にとろろ昆布とか揚げがあるけど、とろろ昆布なんてガイジンさんは気持ち悪がるだろうな。

かといって、日本人旅行客相手だけに商売をしようとしているわけではないようだ。中華料理部門の「風香」のラーメンサンプルには、「This is ramen」という吹き出し型のPOPが飾ってあった。

日本人のわれわれからすると「はあ、そうスか」と思うだけだと思うが、国によってはラーメンが珍しく、「オウ、これが噂のramen!ぜひたべたい!」と思う人がいるのだろうか?

ラーメン800円は高いが、まあ立地条件上仕方ない。だけど、煮玉子付きで150円UPはちとやり過ぎな気がする。玉子一個の原価、一体いくらだよ。

開放的な屋根に、颯爽とつり下げられている「787 Starts to Fly ANA」の垂れ幕。

ボーイング787のローンチカスタマーが全日空であることは有名。一気に50機も導入しちゃるけんという強気のANAがボーイング社に787の製造を決断させたという。ただし、飛行時間1~2時間という長短距離飛行が多い日本の場合、離発着機能の増強が必須条件。そのため、「日本仕様」のカスタマイズ787が導入されることになっている。それを購入するのはANAとJALしかいまのところ予定が無い、というのだから面白い。

似たような光景を見たなあ、と思ったら、昨年シンガポールに行ったとき、シンガポール航空がやたらと「A380が初就航します!」と宣伝していたことに行き当たった。やっぱり、「新しいモノを見せびらかしたい」という子供なら誰でも思うココロというのは大人の世界でも同じらしい。

1日分の有給を取るために必死こいて前日仕事していたのと、荷造りをやっていたのとであまり睡眠を取っていなかった。せっかくの窓際の席だったが、着席と同時に居眠りしてしまった。離陸した時には既に熟睡しており、あの急加速によるGですら目を覚まさなかったのは我ながら立派だ。

・・・そろそろ、「大音量で鳴る目覚まし時計」の購入でも考えなくちゃ駄目かも。そうしないと寝坊するぞ、このままじゃ。

3時間半のフライトとはいえ、機内食はちゃんと出る。2時間半の沖縄便では出ないで、3時間半の台湾では出るというのはちょっと不思議だし面白い。仮に、いまだに台湾が日本領で、「国内線」として運行されていた場合、台北便は機内食が出ていたんだろうか?

国際線航路ではおなじみの「現在地表示」。飛行機のアイコンがデカすぎて、なんだかもう台北に着いちゃいそうなんですけど、これから機内食提供で大丈夫なのか不安になってくる。たべている間に降下したら面白いな。「着陸時の衝撃で誤飲・舌を噛む等のおそれがありますので、着陸直前の飲食はお慎みください」なんてアナウンスが流れるかも。

さてお楽しみの機内食ですよー。

とはいっても、おかでんは、最近服用しはじめたある医薬品の副作用と思われる体重増で、この半年で10キロも太ってしまった。食べたら、太る。食べなくても、太る。ブートキャンプやっても、痩せない。どういうこっちゃ。

そんなわけで、香港の時みたいに「食い倒れ」な旅はあまり期待していなかった。これ以上太ると着る服がなくなる。10年前にやった「ダイエット!?日記」コーナーをまた復活させないといけなくなるのは正直面倒だ。

ただ、だからといって「機内食は我慢して、台湾での食事によるカロリー摂取に備える」なんていう計画性は持ち合わせていないのがおかでんの生きざまだ。

ANAのメニューは、写真入りでシンプルに料理を表示していて大変に判りやすかった。

A:豚べっこう煮とごはん
B:海の幸のクリームソース バジル風味

の二種類が用意されていた。

食前に飲み物のサービスがあったので、当然ビールを注文。何があるのか、と聞いてみたら日本の4大メーカー各種そろっていた。さすがに台湾ビールは置いていないんだな。

面白いことに、サントリーだけはモルツというおおかたの予想(誰の予想だ?)を裏切り、プレミアムモルツだった。これだけ、高級ビールだ。なぜだろう。

なぜだろう、と思いつつも、ついつい「プレミアムモルツを」と注文してしまう自分が貧乏人っぽくてとても素敵。本当はサッポロ黒ラベルが飲みたかったんだけど、「せっかくだから」理論に基づいて、値段の高いビールをついつい。

プレミアムモルツ、おいしいんだけど最初の乾杯用いっぱい目には不向きだと思うんだよなあ。・・・と一人愚痴りながら、これからの旅路に乾杯、と一人で祝杯をあげる。

機内食はBの「海の幸のクリームソース バジル風味」を選択。多分、多くの人がBを選んだのではないか。Aはネーミングが地味すぎる。「豚べっこう煮とごはん」。まずべっこう煮っていう調理法がよくわからんし、「ごはん」というのがシンプルすぎて食指が動かない。

まあ、ネーミングで言ったらBのほうもよくわからない。「海の幸」って何だよ。具体的に名乗れ。その時々の仕入れ状況によって魚介が切り替わるのだろうか。「今日は海が時化っちゃって入荷が無かったんで、魚じゃなくてアサリに変更」とか。

味は機内食として満足行くものでござんした。

蕎麦は必要ないと思ったけど・・・。クリームソース食べた後に蕎麦って、なんだか不思議。

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