灼熱の台湾

2007年07月23日(月) 3日目

城中市場

最終日の朝を迎えた。

この日、本当は「迪化街(てっかがい、ディーフアジエ)」という商店街を見て、その後行天宮というお宮にお参りして地下にある「占い横町」で占いをしてもらう予定だった。

しかし、ジーニアスが「足満足」で受けた「足不満足」が悪化したらしく、とてもじゃないが旅行荷物一式を入れたバッグを引きずって観光しましょうとは言えなかった。また、おかでん自身も結構疲労していて、商店街をあてもなく彷徨う気力が無かった。

そんなわけで思いついたのが、「そうだ、台湾式シャンプーの店に行こう」というものだった。台湾式シャンプーとは、日本の美容室や理髪店の洗髪と違い、座ったまま行うものだ。頭皮マッサージも兼ねて行うのでとても気持ちが良いらしい。髪の毛が長い人は、まるでソフトクリームのように泡立つのだとか。これだったら商店街を見られなくても、占いできなくてもいいや。何しろ台湾名物だ。

さて、その前に朝食場所だが、今回は宿の西側、城中市場という場所あたりを探してみることにした。すぐにお店は見つかると思ったのだが、案外見つからず、市場のディープなところまで入り込んでしまった。そこに、朝からご苦労様ですで営業しているお店があったので、お世話になることにした。

メニュー見てもわからん

もうね、メニュー見てもわからんのですよ。写真があってもだめ。考えるだけ無駄、ってことを昨日一昨日とでよくわかった。インスピレーションで「これ」と指さして決める。指の運動神経が全てを決める。それでいいじゃないか。

入った店は麵の店らしく、スープ類で30元程度、麵類で40~60元程度という相場のようだった。昨日入ったお店も麵の店だったが、台灣人は朝から麵を食べるのが好きなのだろうか。いや、違うな、このお店は朝だけ営業しているわけではないので、結局のところ台灣人は麵食いという事になる。

厨房で作業

何を注文したか忘れたが、おばちゃんがてきぱきと厨房で作業を行っている。

卓上調味料

卓上の調味料。

昨日の朝食の時とは大違いで、いろいろあるぞ。目立ったところでは、手前に高菜漬けと豆板醤があるということ。高菜といえば白米にぜひどうぞ、といった印象があるが、これは麵にかけろということだろうか。たっぷり容器に入っているし、レンゲもでかいところをみると「思いっきり行け!」と挑発されている気がする。むむ。

ジーニアス麺
おかでん麺

さて注文した料理ができあがった。

具が多い・少ないというのは昨日もそうだったが、こればっかりは出てくるまでわからない。今日は上側、ジーニアスの方が具が豪華だった。団子つきだ。対しておかでんのはシンプル。菜っ葉をのっけました、という程度のもの。

味は覚えていない。

峰圃茶莊

食後、お茶を買いに行く事にした。丁度食事をしたところと、ホテルの間くらいのところに予定していたお店があったのでこれ幸い。朝9時から営業しているというのもありがたいことだ。さらにありがたいことにクレジットカードが使えるのも良い。旅行も最終日になってくると、「現地通貨をどう使いきるか」という問題と、「現地通貨が足りなくなった時のためにクレジットカードで支払いしなくちゃ」という問題を天秤にかけないといけない。

訪問した店は、「峰圃茶莊」というお店。

メニューボード

「今はまだお客さん来ていなくて暇だから、私自らがお茶を入れましょう」といいながら、社長さんが試飲用のお茶を入れてくれた。

その間、日本語で書かれているメニューボードを見る。お茶はその気になれば鼻血が出るほど高い趣味の世界。身代を潰すことだってできるくらいだ。だから、高い物から安い物までいろいろある。ただ、このお店の場合そこまで凄い奴は置いて無く(単にお奨めしなかっただけかもしれないが)、最高で100g800元だった。まあ、そんなものか・・・って、納得していたが、今考えたら、3,200円で日本と台灣の物価差を考慮すると6,400円。100gで、だぜ?すげぇ価格のお茶だということに今気がついた。

お茶

流暢な日本語を操る社長さんの解説に「ほー」と感心しつつ、お茶を頂く。確かに美味い。台湾流聞茶のやり方も教わったが、試してみたらお茶をこぼしてしまった。あちち。なかなか難しい。

面白いのは、烏龍茶。阿里山という場所で栽培されたものらしいのだが、標高が高くなるにつれて値段が上がる。たとえば標高1,000m産だと400元だが、1,400mだと600元、1,800mだと800元といった具合だ。高地だから手間がかかってね、値段も上がるんよと言うシンプルな理由だったらがっくりだが、お茶って標高が高い方が価値が高いのですね。知らなかったです。

ちなみに試飲させてもらったのは海抜1,000mの「雀尖凍頂高山烏龍茶」というもの。「あなた方にはこれくらいがちょうどいいかもしれませんね」と社長に勝手にお奨めされた。他の奴も、と言ったら、臭いだけ嗅がせてくれた。後でジーニアスが

「結局お奨めを売りたいだけじゃないのか、あの社長。いろいろ臭いを嗅がせてもらったけど、飲ませてもらったの2種類だけだぜ」

と愚痴っていた。

結局、その飲ませてもらった2種類とも購入してしまったおかでん。まんまと店の思惑にはまったのか、それとも店とフィーリングがあったのか。

購入したのはさきほどの烏龍茶と、「銀峰プーアル茶」。プーアル茶といえば、香港に行った時に真っ黒でかび臭くてまずいやつをさんざん飲まされた。その印象が強かったのだが、ここで飲んだプーアル茶は全然かび臭くなく、気持ちよくさわやかに飲むことができた。感動して購入。まあ、買った本人が満足したから良しとしよう。

YELLOW TED

台灣シャンプーの店については事前調査していなかったのでさてどうしよう、と焦ったが、地球の歩き方に台北車站から一駅先のところにお店があるという情報が載っていたので、そこに行くことにした。台北車站からMRT淡水線で一駅、中山站の階段をでてすぐのところにある「YELLOW TED」というお店だ。

洗+剪 499元

「洗+剪 499元」と看板に書かれているが、肝心の「剪」がよく意味がわからない。まあいいや。地球の歩き方によると、シャンプーのみだと250元、マッサージ付きだと500元でできるという。

店員はカタコトの日本語ができるので、特にコース選びに不自由することなくいざシャンプーへ。

※後注:考えてみれば、マッサージ付きとはいえ500元というのは相当高い。日本円で2,000円、現地物価に置き換えると4,000円くらいの出費だ。台湾人Aさん曰く、「それは高すぎる、観光客向けの店だったんだよ」との事だった。

台湾シャンプー中

ごく普通の椅子に座らされ、タオル一枚を肩にかけられてシャンプー開始。膝元には「どうぞお読みください」と雑誌を置いてくれる。髪の毛を洗う、というのはもっと大がかりにてるてる坊主状態になって、仰向けもしくはうつぶせで流し台に頭を突き出すイメージがあったので、この状況はなかなか新鮮だ。

おかでんもシャンプー中

おかでんもやってもらう。「写真撮ってやるよ、デジカメ貸してみ」なんてジーニアスに言われて、ほい、と手渡すことができるというのもなんだか不思議な状況だ。頭上ではまさにシャンプー中だというのに。

ジーニアスは雑誌を読んでいたが、おかでんはマッサージを満喫するために目をつぶって洗髪師の指の動きを堪能。整体やあかすりは何度も経験しているが、頭を中心としたマッサージはあまり経験がないのでとても心地よい。

乾燥とヘアメイク

15分~20分程度、マッサージ兼シャンプーを行った後、髪の毛を洗い流し、またもとの席で乾燥とヘアメイク。ちなみに言葉が通じないせいもあるのだろうが、髪型については何も聞かれず、一方的に決められてしまう仕組みだった。ジーニアスが店を後にした後、「この髪型イヤだなあ」といいながら髪の毛をいじり直していた。まあ、「髪型どうしますか?」と國語で話しかけられても困るが。

おかでんの髪型

おかでんの髪型はこんな感じ。ワックスで固められた。

国光客運のバスターミナル

たった一駅だけどMRTを使って台北車站に戻る。中山站から台北車站までの間は地下商店街がずっと繋がっているということで興味があったのだが、それを提案するとジーニアスに怒られそうなのでやめた。

台北車站の駅近くに国光客運のバスターミナルがあった。宿泊していたホテルのすぐ近くだったが、気づかなかった。ここから、例の「クニミツGO!」で空港に向かうことになる。

クニミツGO!のチケット

クニミツGO!のチケット。また、チケットもぎりはミシン目もなく、そのままべりーっと破られた。まあ記念に持って帰るつもりがあるわけでもないし、どうでもいいけど。

12時過ぎのバスに乗ることができたので、ちょうどタイミングが良かった。二人とも、15時台の便だからだ。2時間前には空港に到着できそうだ。

空港に到着

特に問題なく空港に到着。

それにしても良くできたもんだ、ジーニアスが乗る日本アジア航空が15時ちょうどの発で、おかでんが乗るエアーニッポンが15時10分。現地集合も都合が良かったが、現地解散するにも都合がとてもよろしい時間なのだった。

ちなみにエアーニッポンはエバー航空とコードシェアしている。エバー航空、スターアライアンスに加盟すればいいのに。

亜熱帯書店

国際空港に行くときは「2時間前に到着」が必須とよく言うが、その割には暇なのよね、暇をもてあますのよね。免税店でお土産を買う時間も含んで2時間なのだろうか。何かあっても飛行機は飛んでいきますよ、というのは国内航空でも一緒であり、なぜ国際便が2時間なのか、その根拠が知りたい。

そんなことを思いながら、空港内を散策する。われわれのいる第二ターミナルはH型をしており、われわれはちょうど今横棒の位置にいることになる。このあたりに土産物屋が集まっている。

亜熱帯書店という名前の本屋。いや、単に名前がイカしていたから撮影しただけです。

屋台街

台灣の屋台を模した屋台街もあった。日本語で「豚そぼろ肉醤油煮 魯肉飯」とか「ショーロンポー(スープ入り蒸し饅頭) 小籠包」なんて書いてある。そして、「TRADITIONAL TAIWANS SNACK & DRINK」と書いてあるのが面白い。

ジーニアスは、この屋台ではなくSUBWAYで「昼食取るわ」といっておかでんと分かれた。おかでんは機内食をこの後食べるので、昼食はやめておいた。

上級顧客向けラウンジ案内看板

「エスカレーターを登った先に上級顧客向けラウンジがありますよ」という案内をしている看板。左からシンガポール航空、エバー航空、遠東航空。これを見ると、シンガポール航空のおねーさんはすごいボインに見えるが、これは単にそういう採寸をした服だからだろう。スカートも体系にフィットしているし、なかなか面倒な服っぽい。着脱が面倒そうだし、体型が変わったらすぐに服が着られなくなるだろうし。

それはともかく、どこの航空会社もとびきりの奇麗どころを用意している。そりゃそうだ、航空会社の顔とも言えるわけだから、不細工な人を看板にするわけがない。で、肝心の我らが日本はどうなった?

ANAのフィギュアを模したパネル

あった。

おい、これはANAのフライトアテンダント制服が9代目になった時に作られた「ANAフィギアコレクション」の9代目フィギアではないか。実写ではなく、アニメ絵でもなく、フィギアを撮影したものを「ANAの顔」として採用しているのか。すげーな。

でも、その潔さは素晴らしい。ビバおたくの国日本。

ちなみにこのフィギア、持ってるんだよなあ・・・(八丈島項参照)

いっそのこと、実物大のフィギアを作って設置すればいいのに。

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