屯田兵になろう【北海道ハタケ仕事1】

サッポロビール園での食事会は、なんと我々も30分で終わってしまった。さっきまで、別の仲間が「30分でビール園を後にした」ということを「信じられないねぇ」と笑っていたのに。

そうか、酒を飲みつつ、でないとジンギスカンっていう食べ物はあっけないものなんだな。初めて知った。普通の焼肉なら、追加注文であれこれ肉の種類を頼み、滞在時間が延びる。しかしジンギスカンってひたすら羊!キャベツ!もやし!だもんな。そりゃあ、酒を飲まないならあっという間で終わりだ。

食事を一緒にした仲間たちとは、札幌駅で解散した。僕一人だけ、すすきのにあるホテルに車で戻る。

それにしても札幌の道はわかりにくい。碁盤目状に町が整備されているので、地図上では大変に単純明快なのに、だ。とにかく一方通行の道が多いからだ。

4車線あるような道路でさえ、一方通行だったりする。そのため、右折するためには右端の歩道すぐ脇のレーンまで車を寄せる必要がある。これ、体験したことがあるようで一度も無いので、恐怖を感じてしまった。正面から車がやってきて、バーンとぶつかるのではないか?という恐怖。

普通、右折するときって、対向車を気にしながら交差点の中央で・・・ってやるでしょ?でも札幌の道路の場合、道路幅いっぱいに右に寄って、一番右のレーンから曲がるんだもの。何度やっても慣れない。左ハンドルの国で車を運転しているような気分だ。

あと、慣れないナビには始終苦しめられた。設定がおかしいらしく、「300メートル先、右折です」といった音声案内が一切出なかったからだ。ナビの画面を凝視していれば、「あ、ここを曲がるんだな」ということはわかる。しかし、こっちはハンドル握ってるんだ。それはできない。加えて慣れない土地なので、何度も曲がるべき交差点を素通りすることになった。

しかもこのナビ、いったんルートから逸れると、それを回復させるためのリルートがものすごくマニアックだった。そのせいで、ますます道に迷った。カーナビを使って車を運転するようになって早10年以上経つが、ナビのせいで道に迷うというのは初体験だ。

札幌のシンボルの一つ、時計台の脇を通り抜ける。もちろん観光しようだとかそんな気にはならない。もうね、サッポロビール園に行けただけで満足。というかとっととホテルに戻って、明日に備えて寝たい。

・・・あ、ダメだ、その前に明日の予定を全員に周知しないといけないんだった。

ホテルの斜め正面にある建物が、ホテル提携のパーキングだという。あれっ、商業ビルかと思ったら、これビル丸ごと一棟が立体駐車場なのか。

すすきの界隈にはこの手の駐車場があっちこっちにある。札幌の中心部とはいえ、やっぱり車文化の土地柄だからだろう。東京的発想だと、「こんな一等地なら、駐車場にしないでお店にしちゃえばいいのに」と思うような場所もが駐車場として利用されていた。

パーキングチケットをホテルのフロントに持っていけば、駐車場代は無料にしてくれる。ありがたいことだ。

時刻は22時半頃。ホテルの自室に戻ってもいいけど、折角すすきのに来たわけだし少し散策してみることにした。

すぐ近くには、一風堂があった。

・・・いや待て、今「食べようかどうしようか」と一瞬考えただろ。一瞬どころか二瞬、三瞬考えただろ。以前、仙台旅行の時に一風堂を食し、「わざわざ仙台で食べるこたぁないだろ」と思ったことを思い出した。

正直、ジンギスカンを食べたとはいえ、まだ満腹というわけではない。折角の北海道、折角のすすきのだ。何かエエモンがあったら「お夜食」として食べてもいいかな、とは思う。さて。

ああ!そうだ、札幌といえば「ラーメン横丁」が有名だな。ラーメン屋ばかりが軒を連ねるその業態は、当時は革命的であっただろうし札幌ラーメンの名を轟かせるのに一役買った。でも今となっては一世代前の観光名所ではある。だからこそ、僕は一度も訪れたことがない。どうせ今晩は僕一人なんだし、こういう時だからこそ行ってみるいいタイミングだと思う。よし。

すすきののアーケード街、「狸小路」を歩いてみる。

さすがに22時を回ると営業しているお店はほとんどなく、歩いている人もまばらだ。営業していたとしても居酒屋のようなお酒を飲ませるお店ばかりで、僕には無縁だ。

あれっ?と思ったのは、狸小路のアーケードから地下に潜っていくエスカレーターの存在だ。すすきのには地下鉄が走っているので、駅に向かうためのエスカレーターは全然珍しくない。しかしなんだろうこの違和感は。

しばらく眺めていて気がついた。ああ、そういえば東京とかじゃ、アーケードの中に地下鉄駅入り口って存在しないよな、と。普通、道路に面した歩道に、「すまんすまんちょっと場所借りるわー」って感じで窮屈そうに存在している。

あと、ここはバリアフリー状態でエスカレーターに乗ることができる。東京では、地下に潜るエスカレーターや階段の手前には必ず「一段上がる」段差がある。雨が地下になだれ込まないための工夫なのだが、それがここにはない。アーケードの中だからそんな雨はそもそも無いよ、ということなのか。あと北海道だから、台風みたいな豪雨も無いよ、ということか。

いずれにせよ、狭い日本なのにこうやっていろいろ町の作りが違っていて面白いものだ。

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