屯田兵になろう【北海道ハタケ仕事1】

2014年05月24日(土) 1日目

ハタケ仕事の荷物

ハタケ仕事用の荷物一式。リュック1つと、スーパーの買い物袋1つ。買い物袋の方には、作業着が入っている。

折角の北海道旅行だが、1泊2日しかしないわけだし、昼間は農作業だ。旅行グッズをあれやこれや持参する必要がなかった。アメニティは宿に完備だし。ただ、マメヒコからの事前連絡で「全部自己解決せにゃならん」ということはわかっていたので、ウェットティッシュやらなんやらで荷物が膨らんだ。お陰でリュックがパンパンで、オタクっぽくてとてもかっこ悪い。

「新千歳空港の近くにハタケがある」とは聞いているが、具体的な場所までは教えてもらっていない。多分このあたりだろう・・・と推測し、GoogleMapで予習してみたら、そこはまさに「試される大地」。コンビニなんて近くにあるわけがない。多分、何か買い物をしたかったら空港まで戻るか、千歳市街まで遠征するしかない。

限られた時間しかない中での農作業、「すいませんちょっと買い物してきます」が発生してしまうと、1時間単位で時間がロスしてしまう。それはみんなに迷惑なので、飲み物からお菓子から、あったら便利だろうと想像したものは全部持ち込むことにした。

不便なところに行く、というのは登山と相通ずる物があるが、なにせ農作業のイロハなんて全くわからない。何が必要なのかがさっぱりわからず困った。何でもかんでも持っていけばいいってもんでもない。飛行機に搭乗する都合上、あまり荷物を増やすわけにもいかないし。

羽田空港の出発便

羽田空港第二ターミナルの飛行機時刻表。感心するくらい次々と飛行機が飛び立っていく。しかも、これとは別に第一ターミナル、国際ターミナルがあるのだから滑走路は大混雑だ。

そんな中でも目を惹くのが札幌便で、10:05のあと、なんと10分後にもう1便が飛ぶダイヤになっていた。10:15の便はエア・ドゥによるコードシェア便とはいえ、北海道ってそんなにみんな行く場所なのか、と呆れた。ちなみにこの後11:00にもさらに札幌便が出ており、さらにその便はガルーダ・インドネシア航空とのコードシェア便だと知り二重にも三重にも衝撃を受けた。

このほかに、当然JALが多数札幌便を飛ばしているし、スカイマークだってある。北海道には金鉱が発見され、実は今ゴールドラッシュが起きているんじゃないかと疑わしいくらいだ。

チェックイン機

ANAは新しい技術にすぐ飛びつくミーハーさがあり、とても面白い会社だ。webサイトのデザインなんか頻繁に変更されるし、おさいふケータイだ、スマホアプリだ、と取り組みがやたらと早い。ANAに限らず、航空会社っていうのはどこもそうなのかもしれないが、僕は他社は詳しくないのでよくわからない。でも少なくともANAはかなりシステム投資にカネをつぎ込んでいる。

そんなわけで、ここ10年20年の間に、搭乗手続きってのは劇的に変化し、しかもそれが段階的に、断続的に行われているのでとてもややこしい。最近、エクスプレス予約の奴隷と化してしまい、ANAマイラーとしての面目喪失状態の僕にとって、久々のチェックインはちょっとだけ背筋がシャンとする瞬間だった。

特に今回は、帰省と違ってツアーのパッケージを利用している。往復の飛行機と、宿がセットになっているフリープランなのだが、こんなのを使ったのは随分久しぶりなので、普通のチェックインと少しやり方が違い困惑した。

ちなみにそのツアーのお値段は28,300円。誰がどこでどう利益を出してるんだ?と首をひねりたくなる料金だ。5月ということで北海道はまだ観光シーズンではないとはいえ、安いもんだ。

・・・安い、とはいっても、それだけのお金を払ってやることといったら無償の農作業。我ながら物好きだな、と思う。でも、農作業をやってみたい人って都会にはわんさかいると思う。「農家になりたい」という人は少ないにしても、「農作業を手伝ってみたい」なら多いはずだ。責任は取らないけど体験はしたい、というレベル。

僕自身、産直フェアなんかで農家さんとか加工場の人と友達になりたくて直接話をしてみたことが何度かあるが、さすがにガッツリ友達になんてなれなかったし、ましてやお手伝いに行くなんて話はできなかった。でも、そんなニーズは都会にはあるってことを地方の農家さんは覚えておくといい。うまくセッティングできれば、生産者と消費者の幸せな交流ってのはもっと活発にできるはずだ。野菜売り場に、「わたしが作りました」って顔写真を載せてりゃ消費者が親近感を持ってくれるだなんて、受動的すぎる発想だ。

ただし、忘れちゃいけないのが、そういう交流を「無償労働でこき使う」とか「花嫁候補探し」とかと勘違いしない、ということだ。ふるさと納税のような、もっとふんわりした「仲間意識」に基づいた、都会と田舎の接点という発想でないと誰も近づかない。

羽田空港出発ロビー

前述のとおり、最近の僕はすっかりエクスプレス予約の奴隷になってしまっている。帰省とか冠婚葬祭のために実家に帰省するときは、常に新幹線だ。

本当なら、非日常感があってテンションがあがる飛行機をもっと利用したい。しかし、こと岡山便とか広島便においては、新幹線と飛行機との激しいつばぜり合いの結果飛行機側が負けを認めてしまい、値上げ。「ほぼ同じ所要時間、同じ価格」だった均衡が崩れてしまった。

そうなると、「安いやら、便数が多いやら」でお気楽お手軽な新幹線を優先してしまうのは仕方がないことだ。ましてや、エクスプレス予約は年会費がかかるし、元を取らないと。つくづく残念だ。

航空業界から言わせれば、「いや!早朝深夜便とかは新幹線より安いです!あと、かなり事前に予約してくれれば、相当お得です!」ということなんだろうが、そんな不便を我慢してまで飛行機に乗る義理はない。飛行機、好きなんだけどなぁ。

搭乗口

で、そんな中久しぶりの飛行機なわけで、おかでんさんワクワクなわけですよ。嬉しくなっちゃって、空港内で立ち食い蕎麦を食べちゃうくらい。空港物価は高いなあ、とか愚痴りながらも食べた。

ここで飯食っておかないと、今日は昼飯抜きだぞ・・・というのも意識はしていた。なにせ、新千歳空港に到着したらすぐにレンタカーを借りて、それから現地集合でハタケ行きだ。のんきに海鮮丼とかジンギスカンなんて食ってる暇はない。

北海道まで行くというのに、飯すら食えずに農作業、って何だそりゃ?と苦笑してしまう。まあでも、たとえばマメヒコのハタケが埼玉県にあります、とか言われたら行こうとは思わなかったかもしれない。やっぱり「『北海道』にハタケがある」ということが参加者の高揚感を呼び、モチベーションに繋がるのだった。遠くて不便だからこそ、行こうという気にさせられる。

だって、「試される大地」だもん、北海道って。

試してみたいじゃん。

さて、肝心の僕が乗る飛行機だが、機材遅れのために10:05発の予定が10分遅れの10:15発予定に変更となっていた。これで、「あわよくば遅刻せずに12:30空港の全員集合に間に合うんじゃないか」という希望は捨てた。

誰が参加するのか相変わらずよくわかんねーし、味噌会メンバーの顔と名前がまだ全然一致してないし、知らない人も多いし。本当は現地集合はしたくなかったんだが、こりゃもうどうにもならんね。

全日空

というわけでANA59便羽田発新千歳空港便。北の大地に行って参ります。

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