うっかり、観光【奥塩原】

夜の露天風呂

1:07
うおおお、いかーんいかーんいかーん(こだまする声)

気がついたらもう深夜1時ではないか。

折角温泉でまったりもっこりするつもりだったのに、いや、もっこりはするつもりはなかったけど、こんなに夜更かししてしまうとは。

まさに、「うっかり、観光」。温泉旅行の悦びを知りやがって。許さんぞこういうことは!Weekend Onsenのくせに。冗談じゃないよ!

ダメ押しで露天風呂に入る。誰もいない。今日は、内湯も露天風呂も、他の方と一緒になる機会は全く無かった。

この宿、泊まっている方は結構いるようだけど、長逗留しているご年配の方が多い印象だった。何しろ、チェックインした14時半時点で、既にくつろぎまくっている様相で館内をウロウロしていたから。

そういう人たちは、ワッセワッセと夕方の夕食までに風呂に入り、寝る前にダメ押しとばかりに風呂に入る・・・というがっついた入浴スタイルはとらない。のんびりとしている。そして夜は寝るのが早い。だから、僕らのような「ワッセワッセ型」の人とはあんまりすれ違わないのだった。

露天風呂の一角

ひょうたん型の露天風呂の、ついたての奥側。

温度が違うとか、何か違いがないものか観察していたけど、やっぱり特に違いがなかった。

「七福の湯」というらしく、湯船の近くに七福神の像が置いてあった。

ちょっと観光気分が過ぎるなーと思いながらも、存分に温泉を楽しめたからよしとしよう。僕にとって一番の悪いクセである、「あれもこれも詰め込もうとして、焦って、気分が参る」ということはなかったし、よしとしよう。

というわけでおやすみなさい。

4月中旬とはいえ、奥塩原の夜は冷える。思わず部屋の暖房を入れたくらいだ。

2015年04月18日(日) 2日目

奥塩原の朝

06:57
二日目の朝ー。

青空が広がっている。そして広がる建物の屋根。

「借景です。どうです?遠くに見える山と屋根が一体化して見えるでしょう?」と言われても絶対に信じないけど、とりあえずそういう見方をしておく。

その屋根の上を、鳥さんがトコトコ歩いている。羽が生えているのに、歩いた方が楽なんだろうか。

「足なんて飾りです」という名言がこの世の中には存在するが、決してそうではないということが鳥を見るとわかる。羽がついていても、足は重要。

中の湯

07:01
朝ご飯の前に、奥塩原新湯にある3つの共同浴場のうち、まだ訪れていない「中の湯」へ行ってみることにした。

中の湯は、宿の裏手にある。煙を噴いている岩肌を背にして立っている。泉質はここも間違いなかろう。源泉が近い近い。

単純酸性硫黄温泉(硫化水素型) 湯温79.2度 pH2.6

だって。

硫黄山を見る

中の湯の背後には、煙を噴いている山肌が見える。なんでこんなのどかな山の一角だけ、突然煙を噴いているのやら。噴火口があります、とか山全体が木が生えておらず荒涼としております、といった荒々しさはなく、「うっかりここだけ荒れちゃいました」という風情。

これでいいお湯が沸いてくれているんだから、いいぞもっとやれ。

中の湯は朝7時過ぎたばかりだというのに、お客さんがいっぱいいた。浴室がパンパン状態。宿泊客も、地元の人も来ているっぽい。

もともとは、この先にある温泉神社のほうに「上の湯」があったので、この地は「中の湯」と呼ばれていたらしい。しかし「上の湯」は今はもうなく、中の湯だけが残る。

硫黄山

07:16
熱い風呂だし、狭いので長っ風呂はできない。のぼせるゥゥゥ、といったん湯船から外に出たら、はいおしまい、っていう感じ。湯船のへりで休もうにも、狭いし他の人もいっぱいいるので。

さっとお湯を楽しむ程度で、中の湯をあとにする。

戻りがてら、泊まっている宿の横から硫黄山を見る。今日もいい湯気、噴いてます。いったいこの地下深くで何が起きているんだ?いずれは爆発したりするのだろうか?

小噴火でも起きりゃ、駐車場がすぐ真下にあるのであっという間に溶岩で埋もれるな。

それにしても、こんなに噴気が出ているそばに宿があるのだから、宿の金属類はすぐに腐食するだろうな。テレビとかの家電製品も長持ちしなさそうだ。宿を運営するのは大変だと思う。

寺の湯の前の車

空いてりゃ、寺の湯もちょっと立ち寄ろうかと思ったけど、ごらんの通り車が路肩に縦列駐車。恐らく寺の湯目当てなのだろう。人気なんだな。

入浴はやめて、宿に戻る。

那須高原牛乳があった

おっと!

宿のフロントに、パストラミじゃなかった、パスチャライズド牛乳が置いてあった。もう飲んでいいのか。こりゃ嬉しいな、なにせお風呂上がりだから。

ワインクーラーのバケツに牛乳瓶が入っているという演出も憎い。バケツの中には氷入り。

さっそく冷えたヤツをいただく。うん、うまい。たんぱく質の幕が口腔内から喉にかけてはりつきそうな感じがする。

このあと、勢い刈って館内の露天風呂に行き、ダメ押しで風呂に入っておく。えーと、これで昨日今日の通算で7回目の入浴か。随分温泉成分を摂取できた気がする。

朝ごはん

07:43
宿の朝ご飯。

メインディッシュが大根サラダ!という見え方がする配膳。たぶん、食材の格からいったら一番偉いのはサバの塩焼きなんだろうけど、右上でおとなしくしていらっしゃる。

恐らく、「塩原大根」というのを地元では売りにしているので、その新鮮大根なのだろう。ありがたくいただいたが、しゃきしゃきしていて甘みがあっておいしかった。

硫黄山

09:24
チェックアウト後、宿の裏にある「温泉神社」に行ってみることにする。

何度も何度も、硫黄山の写真を思わず撮ってしまう。煙を噴く岩場、最高。

温泉神社を目指す

これが温泉神社の参道。

うわ・・・結構な石段。一瞬、ひるむ。

「これ、登るんですか?」

カツがおそるおそる聞いてくる。もちろん、登るけど、視界の先にある鳥居のところに社殿があるかどうか自信がない。さらに山奥まで登れ、と言われたら、僕はともかくカツに申し訳ない。

「とりあえず、あの鳥居のところまでは行ってみよう。景色が良いだろうし」

こうやって人は騙し、騙されるのだなと思う。「とりあえず」だなんて、なんて都合のいい言葉なんだろう。

温泉神社

09:31
しかし、運良く石段を登り鳥居をくぐったところに神社はあった。

ちょっと不思議な社殿だ。ひさしがやたらと張り出している。

近づいて見ると、この建物は二重構造になっていて、本殿を覆うように屋根が取り付けられているのだった。溶岩が吹き出てきたりしても本殿を守ろう、ということなのだろうか?

荒涼とした大地

そして、温泉神社の裏手に広がる草木も生えぬ一帯。

ところどころ柱が立っているが、まるではりつけの刑に処された跡のようだ。

宿の露天風呂、こういう景色を眺めつつ風呂に浸かることができりゃ最高なんだが、さすがにそう都合良く建物を配置することはできなかったか。

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