14:51
塔のへつりにやってきた。
道路の突き当たりはロータリーになっている。
適当に車を駐車する場所を探したけど、無料駐車場が用意されているわけではなかった。土産物屋さんが一生懸命こっちを手招きしている。無料だよ、と。いや、その無料っていうのはお買い物をすれば、でしょう?
とはいえ、他に適当な場所もなかったので、土産物屋さんに導かれるままに車を停めた。
ほほー。
これが「塔のへつり」だそうだ。
要するに、川の急流のせいで急峻な崖が出来た場所、ということだ。それが塔のようにそびえ立っているからこのネーミングなのだそうで。
塔のへつりは対岸から見るだけでなく、実際に吊り橋で崖に取り付くことができる。
垂直にそそり立つ岩壁だけど、人が歩けるように歩道が掘削されているので、少しは水平移動もできるようになっている。
てっきり、その水平移動できる歩道部分こそが自然の神秘で、川の流れによってできたものだと思っていたが、それは違うようだ。単に人間が歩きやすいように岩を削っただけだ。
吊り橋を渡ってみよう。
無料なのはありがたい。
塔のへつり直下。
このように歩けるようになっている。
面白いんだが、塔のへつりそのものに今いるので、景色自体はたいしたことない。対岸から見下ろした方が迫力はある。
塔のへつりからの景色。
岩をくりぬいた穴。
15:38
そろそろ退却しなければ。
国道289号線甲子道路を通り、山を越えていく。
途中、道の駅下郷に立ち寄り。
昔はこの道路が開通しておらず、南会津方面に向かうのは随分面倒臭かったけど、立派なトンネルが開通して便利になった。
16:38
このまままっすぐ帰宅の途に就けばいいのに、欲が出てしまい那須湯本に立ち寄ってしまった。西の河原。
西の河原。
殺生石も見る。
前回ここを訪れたのは、「温泉療養シリーズ」第一弾のとき。5ヶ月ぶりだ。そのときは雪に埋もれて立ち入ることができなかったけど、今はこうやって出入り自由だ。
温泉神社にもお詣りしておく。
前回は、かなり切羽詰まって療養に訪れていたものだけど、今はすっかり落ち着いて、観光まで堂々とできるようになっている。温泉療養を繰り返したお陰だ。
今回、かなり観光要素を加えてしまったけど、それでも「あれも見なくちゃ!こっちにも行かなくちゃ!折角なんだし!」と心がザワザワすることなく過ごせた、というのは随分気持ちが落ち着いた証拠だろう。
数ヶ月ぶりにお詣りして、以前との違いを実感する。
明治38年頃の那須湯本の絵があった。
この当時は宿がびっしりと並んでいたのだな。今よりも賑わっているように見える。
那須湯本の民宿街あたりを描いたものだと思うが、今ではここまで宿として営業はしていないはずだ。
この当時、共同浴場はほぼ均等な距離で5カ所あったらしい。内湯が宿に備わっていない時代なので、宿泊客はこれらの共同浴場を利用しに行っていたのだろう。
最後、アジアンバザールとかチーズ工房に立ち寄り、東京へと帰った。
那須はあらためてゆっくりと訪れたいものだが、今回はもう時間切れ。これ以上詰め込まない方がいい。
「温泉療養」のはずが観光要素をたくさん取り入れてしまい、ちょっと作戦失敗な行程となった。でも、あんまり大げさに右へ左へと移動しまくっているわけでもないし、一筆書きで移動しているのでこの程度ならよしとしよう。
あれもこれもしなくちゃ!という焦りは特に今回感じなかったので、次回もソロリソロリと様子を見つつ、観光エキスを入れた温泉旅をしようと思う。今後も温泉は定期的に通いたいものだ。
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