ただいま、わが愛しの山小屋泊【焼岳】

売店

11:19
たぶん、この「上高地観光センター」は僕が知らない建物だと思う・・・記憶が確かではないけれど。少なくとも、リニューアルはされているはずだ。

宿泊案内所の隣に、そばおやきのお店と、河童焼のお店が並ぶ。

河童焼なんて、昔はなかったはずだ。いつから登場したものだろう?

以前、友達夫婦が上高地に行く、というので、「河童焼が名物だから食べたほうがいいですよ」なんて偉そうにアドバイスをしたのだけど、実は見たことも食べたこともない。今だからバラすけど。

下山したら、食べなくちゃ!ここまできて、食べていないというわけにはいかんだろう?

せんべいか何かだと思っているのだけど・・・あれ?なんだか違うっぽいぞ。

売店

河童焼のお店の隣は、「おみやげ処ピッケル」がある。

河童橋周辺のホテル1階がどこもお土産物屋さんをやっているが、バス乗り場から近いここで買うのが一番手っ取り早いと思う。どうせ、「上高地名物」なんてものは存在しないのだから。上高地の地場産業は観光のみ。

上高地食堂メニュー

11:19
なぜこのあたりをウロウロと徘徊しているのかというとですね、お昼ご飯に向けた気持ちの整理というか、高ぶりをビシビシと体感している最中だからだ。

えっ、山に登らないの?

そりゃそうだ、まずはメシだ。ちょっと時間は早いけれど。

なにせ、今日の目的地は焼岳小屋で、バスターミナルからだと歩いて3時間半もあればお釣りがくる。稜線歩きは今日の行程にはなく、を樹林帯の中で過ごす。「午後になると雷に注意」という理由で、急いで目的地を目指すほどのことはない。

まあ、12時前にここを出発できればいいかなあ、程度の認識でいる。

山小屋の寝床争奪戦がどうなるのか、というのはちょっとはきになるけれど。でも、「定員25名」を謳う山小屋だ、争奪戦もへったくれもない。人が多ければその分、小屋全体で怨嗟の声を上げつつ寝苦しい夜を過ごそうじゃないか。たまにはそういう熱い夜もいい。

さて、お昼ご飯は「上高地食堂」で決まりだ。というか、バスターミナル近辺で腰を落ち着けてご飯を食べる場所は、ここしかない。

松本市営の食堂、というのがカッコいい。昔は安曇村営だったけど、市町村合併で上高地が松本市になったため、今では松本市営になっている。そうか!前回ここを訪れた2003年の時は、まだ安曇村があった時代なのか。

公営とはいえ、サービス精神は旺盛だ。なにしろ、朝6時から営業をしているのだから。山登りをする人にとって、こんなにありがたい食堂はない。ライフラインと言って差し支えない。

上高地食堂入り口

上高地食堂入り口に、「大きな登山ザックは外に置いてくれ」という注意書きがでていた。

あと、「食券ではありません。ご注文はテーブルにて」とも。

あれっ、「安曇村営」だったときは、食券制だったのに。わざわざ「おかわりのビール」を求めて、食券売り場に食券を買いに行った思い出がある。

時代の流れを感じる。

上高地食堂

11:22
うおおおお。なんだこれ。こんな広々と、快適かつ清潔、さらにはエレガントな空間が広がっているとは。

昔の上高地食堂は今となっては忘却の彼方だけど、こんなんじゃなかったと思う。さすが松本市営。

・・・っと、今気がついた。2003年当時は「上高地食堂」ではなく、ずばり「安曇村営食堂」という店名だったのか。いつのまに、名前が変わっていたんだな。

売店

食堂だけでなく、お土産物を売る売店もある。その奥にはエレベーターも完備。山ヤの聖地・上高地でもバリアフリーを意識する時代。

なお、ここのお会計は交通系ICカードでのお支払いもできてびっくりですよモウ。決裁をするための通信回線が届いているのか!と驚かされる。

でもそんなの、今となっちゃ当たり前の話で、いちいちこの程度で驚いているというのが時代遅れだ。やーい時代遅れ時代遅れ。

登山靴も売られている

登山靴だって売っています。

思いつきで登山がしたくなったら、ぜひどうぞ。

やめろやめろ、思いつきでこのあたりの山を登るのは無理だからやめろ。遭難するぞ。

「超目玉商品」と書いてある。あんでも、5,900円引きで14,000円!なんだそうな。へー。

「安い!さすが上高地!」ってことで衝動買いする人って、いるかなぁ?

登山中に靴底が剥がれたりして、下山後に靴を買う・・・というシチュエーションはあるかもしれない。でもそれなら、登山靴ではなく普通のスニーカーで十分だ。逆に、これから登山するぞ!という人がここで靴を買うのだろうか?あり得ないシチュエーションだ。上高地に到着するまでの道で、靴が壊れるだろうか?もしそうなら、あまりに事前準備不足だから山はやめたほうがいい。

上高地食堂メニュー

上高地食堂は、メニューが洗練されていた。

「ええ?いいのォ?山に来たのに、こんなの食べちゃっていいのォ?」

と、困ったふりをしつつ舌なめずりが止まらない。

「信州産ざるそばと小うな丼セット」とか、「爽やかぶっかけきしめん」とか、一ひねりしたメニューが並ぶ。

「お前らうどん・そばか、ラーメンか、カレーか、カツ丼でも喰ってろ」という投げやりさが全くない。

この食材すべてを下界から毎日運び上げていると思うと、すげえなあ、と思う。何しろ、「信州産そばのサラダ」なんて生ものが当たり前のようにメニューに入っている。「冷凍品か、レトルトか、乾物」で成り立っている料理ばかりではない。

上高地食堂メニュー

写真入りのメニューで、料理選びがしやすいのはありがたい。

おそらく、外国人観光客が増えているだろうから、彼らへの配慮、という側面もあるのだろう。

「上高地定食」は2002年に大キレット越えをやったときの下山後に食べたメニューだ。まだあったんかお前。

イワナの塩焼きをメインに、蕎麦、ご飯がついてくるという基本構成は変わらない。

「人気No.1」というメニューは、名前からしてすごい。

「メンチカツと松本名物 山賊焼きのマリアージュ定食」

だって!

マジですか。マリアージュなんて言葉が出てくるとは予想だにしなかったぞ。
むさくるしい山男には似つかわしくない表現だ。

そういえば、ここ最近松本界隈では「山賊焼き」が地元グルメとして強くプッシュされるようになっている。存在はよく見聞きするのだけど、食べたことはない。ならば食べてみなければなるまい?

今日、ここで山賊焼きを食べ、明日河童焼を食べれば、もう無敵だ。「松本なら俺に任せろ」とうそぶいてもバチはあたらないだろう。・・・たぶん。

お値段はランチにしては高いのだけど、場所柄これは仕方がない。シンプルなビーフカレーでも850円なのだから、これは甘んじて受け止めないと。

上高地食堂メニュー

ちなみに、山賊焼き単品というのもメニューにあった。980円。山賊焼きを肴に飲みたいひとは是非どうぞ。

しかし、周囲を見渡す限り、豪快に酒盛りをやっている人は見当たらなかった。土曜日午前、という時間上当然といえば当然か。これが日曜日午後にでもなれば、バスの時間までここで宴会をするおっちゃんたちが多数いるのかもしれない。

上高地食堂メニュー

おおう、デザートもあるぞ。

ミルクレープとか、なかなかやるじゃねぇか。ケーキセットで850円。お酒を飲まない僕にとっては、ここでコーヒー片手にケーキでくつろぐ、というのも悪くない選択肢だ。昔の僕じゃ考えられないけど。

ノンアルコールビールを頼む

で、そんな「ことある度にビールビールとソワソワしていた昔の自分」に対するオマージュ、ってことでノンアルコールビールを頼んでみた。520円。

乾杯

お久しぶり!上高地!

ということで、昼酒・・・じゃないな、昼ノンアルコール。

なんだよ、「昼ノンアルコール」って当たり前じゃないか。何を言っているのか意味不明だ。

マリアージュ定食

「メンチカツと松本名物山賊焼きのマリアージュ定食」がやってきましたよ。

「マリアージュ」というのは、よく「料理と、ワイン」の組み合わせで使われる言葉だ。なので、せっかくだからマリアージュ定食にノンアルコールビールをマリアージュしてみよう、と思いついた。

が、料理が届く前にノンアルコールビールを飲み干してしまった。作戦失敗。小瓶だから、すぐになくなってしまうんだよな。

さすがに二本目を頼む気にはなれず、「マリアージュ定食と、お冷やのマリアージュ」を楽しんだ。

ノンアルコールビールって、一杯目はすごく美味いんだよな。喉ごしが、炭酸水やジュースとは比べものにならない。しかし、二杯目、三杯目と飲んでいくにつれ、「何をやってるんだ自分は?」と我に返ることが多い。1本でやめておくのが一番だ。

広場

11:46
眼下のベンチを食堂の窓から見下ろす。

昔、ここはどうなっていたっけなあ?こんなベンチがあったかどうか、全く覚えていない。

風の噂では、穂高界隈を登る登山家は、ヘルメット装着がかなり増えたという。頭上から落石を食らって大けがをするのを防ぐためだ。実際、登山装備の人たちの様子を見ると、結構な割合でヘルメットをザックにくくりつけていた。時代は変わっていくんだな、とここでも感じる。

レシート

お会計。おおう、ノンアルコールビールを飲んだので2,020円になってしまった。鳥貴族とかの激安居酒屋なら、十分に酔える値段だ。

まあね、山に登る時は荷物の軽量化をしなくちゃね。お財布を軽くするのも、大事。

あれ?Suica払い?荷物は1グラムたりとも減らなかった。

(つづく)



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