ハタケ仕事と山登り【羊蹄山】

しばらく登山から遠ざかっていた時期があったものの、2016年からじわじわ、2017年はそれなりに山に登るようになってきた。「それなりに」といっても、毎週のように近隣の山に行っている諸先輩方とは大違いで、「1シーズンに数座程度、登山」のレベルだ。

この歳(40オーバー)になってくると、残りの人生でどれだけ山に登れるのだろう?ということを気にするようになってくる。幸い、循環器系をはじめとして外科・内科レベルでの基礎疾患は持っていないとはいえ、金銭も時間もさほど余裕があるわけではない。

登山に詳しくない人からは、「(仕事をリタイヤするであろう)65歳になってからでもいいでしょー?今の人は70過ぎてもピンピンしているんだし」なんて言ってもらえるけど、まったくそれは僕にとって安心材料にならない。確かに70過ぎてもピンピンしている人はいるけれど、じゃあ飯豊山とか雲ノ平とか、ヘビーな山にいきなり行けるか?というと、それはムリだ。「年寄りの冷水」だ。

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僕は、「死ぬまでに日本百名山を踏破する」という人生目標を掲げている。現在、折返し地点を過ぎたところで、残り40とちょっと。気力体力を考えると、1年に4座は登っていくスケジュールでいきたいと思っている。で、諸々の都合で4座のつもりが3座、2座になってしまうということも織り込んだ上で。1年に2座だと、コンプリートまで20年。

2017年は鎌倉の山に登り、そのあと北アルプスの焼岳に山中一泊で登ってきた。

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これでもうすでに9月。標高2,000メートルを超える山々は、そろそろ秋の気配でシーズンの終わりを予見させる時期になってきた。やばい、登るなら早く登らないと。

今の僕が「若くて体力がある」とはぜんぜん思っていないのだけれど、今のうちにやっておかねば・・・!と思っているエリアがある。それは北海道だ。北海道は、行くだけでも大変な山、行ったら行ったで山中が大変な山などたくさんある。ヒグマやエキノコックスに怯えつつ、夏でも天気が悪いと凍死する危険に晒されながらの登山となる。到底、70歳とかになってから登れる山じゃあない。

北海道なんて、いつでも行ける場所ではない。なにかの機会に、えいやっと腹をくくって山行の計画を立てないと。そうでなけりゃ、いつまで経ってもグズグズと行きそびれる。

2017年秋。今年2度めのハタケ遠足に行くことになった僕は、これにあわせて北海道の登山計画を立てた。目指すは、羊蹄山。ようていざん、と呼ばれる山だけど、「後方羊蹄山(しりべしやま)」とも呼ばれる山だ。

標高1,898メートルの美しい山で、まるで富士山のような形をしている。しかしその「美しい山容」というのは登山をする上では非常にやっかいだ。なにしろ、麓からえっちらおっちら、登らないといけないから。

山々が連なっている場合、山と山の峠に道があったりして、山腹から登り始めることができる。おっ、標高半分くらい楽してゲット!みたいな感じだ。しかし、羊蹄山の場合はそうはいかない。バカ正直に、山の麓から登り始めないといけない。

その結果、コースタイムはざっくり10時間。

夜明けとともに登り始めないと、日没までに下山できない。結構ハードな山だ。しかも、「美しい山容」ということは、すなわち富士山同様にひたすら上りだし、ひたすら下りということになる。「わあ!小川が見えてきたよ!」とか「あともう少しでテラス部分があるから、そこで一息つこう」みたいなメリハリがない。

ニセコという一大観光地の真っ只中にある有名な山だけど、登るとなるとやっかいだ。これぞ、今のうちに登っておくのにふさわしい場所といえよう。

もちろん、もっとガチな山は北海道には他にもある。トムラウシとか、ニペソツとか。でもそういうのはガチすぎて、今の僕の体力じゃムリだ。また今度にするので、今回は羊蹄山でオネシャス。

で、「10時間の登山」ということになると、じゃあ前日夜と当日夜はどうするの?ということになる。千歳市にあるハタケ作業の応援、という目的もあることだし。

そこで、こういうことにした。

9月16日 東京⇒北海道移動 ハタケ仕事 札幌泊
9月17日 終日ハタケ仕事 札幌泊
9月18日 ド早朝札幌出発 羊蹄山登山 ニセコ泊
9月19日 新千歳空港に戻る道中、樽前山登山 北海道⇒東京

2泊札幌(カプセルホテル)泊+1泊ニセコ泊。

前回のハタケは千歳のホテルに泊まったのに今回は札幌にしたのは、単に千歳のホテルが高すぎたからだ。シルバーウィークということもあって、空室が少ない&値段が高いホテルしか残っていないという状況で、僕にとっては選択肢に入らなかった。どうせ夜まで作業をやって、寝るだけに帰る場所なんだし。

そこで、札幌のカプセルホテルにした。寝るだけなら、カプセルホテルは最高だ。大浴場があるし、秘密基地感があってワクワクが止まらない。ケチりたいからではなく、単に楽しいレジャースポットとして僕はカプセルホテルが好きだ。若干の怪しい雰囲気も含めて。

で、羊蹄山というのは札幌から西南方に下っていった場所にある。羊蹄山にアプローチするには、ちょうど良い場所だった。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 「内海湾」ではなく「内浦湾」ですね。
    つまらない指摘でごめんなさい。実は10年以上前から愛読してます。

  • 米こうじさん、間違いの指摘ありがとうございます!こういうアドバイス、地味にありがたいことです。これからも愛読をよろしくお願いします!

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