食い倒れるのか遭難か【陣場山⇒高尾山縦走】

売店

15:37
高尾山山頂の茶店。

山頂には、何店舗もお店が建ち並ぶ。・・・さすがに、ここで全店舗!という気にはならない。物理的にも財政的にも無理だし、あまりに観光客が多く、俗っぽすぎてお店を巡る意欲がわかない。

やっぱり、山奥にひっそりとある茶屋だからこそ、訪れる気になる。

これまでは「なめこ汁」を売りにするお店が多かったけど、高尾山にやってくると「とろろそば」を売りにするお店が増える。高尾山は、いたるところで蕎麦を売っていることで有名で、京王電鉄は冬の閑散期に「そば巡りのスタンプラリー」企画をやっているくらいだ。

それだけじゃない、さすが高尾山。ここまでやってくると、瓶ビールなんかで驚いていちゃダメだぜ、生ビールが売られているぜ。一足早い祝杯をあげたい人は、ここでどうぞ。大ジョッキ800円、中ジョッキ700円。これだったら、もう大ジョッキを選ぶしかあるまい!

「ビールって気分でもないんだよな(だって、さっきの茶店まででさんざん瓶ビールを飲んだし)」という人には、一週間前に解禁となったばかりのボージョレ・ヌーボーも売られてますよ。飲み過ぎて下山できなくなっても困るけど、ほどほどにならどうぞ。

売店

15:38
ほら、隣の茶店でもとろろそばが売られている。

ここも観光客がいっぱいだ。

カタルシスがない旅だな、つくづく。静かなところから、人混みを目指して歩き続けて、今ここがゴール。「うわあ・・・人だらけだ」と感じているんだから。そりゃそうだ、そういう旅なんだから。

これまでと周囲の人の出で立ちが違う。スニーカー、デニムまたはチノパン、そして小ぶりのリュック。

「登山靴」とか「ザック」と称するものを持ち歩いている人なんて、ここでは少数派だ。

北アルプス登山を終え、上高地に下山してきた人が感じるアウェイ感の比じゃない。ここじゃ、「縦走してきました」なんて人は、変人扱いされてもおかしくない。

山頂標識

人でごった返す山頂の中でも、行列ができてるところがあった。それは、「高尾山頂」と記された柱での記念撮影だ。誰かが列整理をするわけでもないのだけど、自然と行列を作ってお行儀良く順番待ちをしている。さすが日本人。

一応記念撮影

僕はそんな行列に並ぶ気がないので、遠くから自撮りで。

むしろ、近くで撮影するとなると、自撮りだとうまく撮れない。そして、行列を作っている観光登山客の皆様から、「あの人、一人で自撮りしてるわよ」とひそひそ話をされてしまう。それはちょっとイヤだ。

景信山の茶店からここまで、つかず離れずでほぼ一緒だった女性単独行の女性の人と撮影しようかとおもったが、この人混みで見失った。残念。

山頂の人

15:40
いくら交通の便が良い場所だからといっても、ケーブルカー駅から徒歩で1時間以上かかる場所にある山頂だぞ。それでこの人の数って何よ。特にイベントがあるわけでもなんでもないのに。暴動でも起きているのか?と疑いたくなるレベル。

これが高尾山。恐るべし。

恐るべしなのは、「既にこんな時間」であるということを、この山頂にいる人たちがどれほど認識しているのか?ということだ。山の常識でいえば、15時40分にして山頂でチンタラしているというのはちょっと考えられない。ケーブルカー駅まで徒歩50分。いくら一大観光地の山とはいえ、道中街灯が整備されていない場所だってある。とっとと下山すべきなんだけど、みんなのんきなものだ。

いや、「のんきではない」僕の方がここでは異端だ。もっと気楽に構えて、良いのかもしれない。

下界

関東平野を改めて見下ろす。もうこの景色も、ここでおしまい。あとは一気に、下界に下りていく。

山を下る

15:44
山頂の茶店はさすがに人が多すぎて、冷やかすにしても何かするのがおっくうだった。なので、山頂の高台から一段下ったところにある、若干マイナーな茶店の様子を見に行くことにした。

売店

やまびこ茶屋。

いよいよ、ガラスケースによる食品サンプルまで展示されるようになったぞ。さすが高尾山だ。これまでの山々の茶店とは全然違う。しかも、お店の中で食事をすることができる。

これまでの茶店の定番、きのこ汁もここでは当然売られている。しかし、「山菜きのこ汁」にグレードアップだ。どうだどうだ。

もう下界とほぼイコールだな、ここまでくると。カレーライスをはじめ、ご飯もののメニューが豊富にある。ご飯を炊くということに抵抗感はないらしい。

やまびこ茶屋

15:48
やまびこ茶屋は、左側が「イートイン」で、右側が「テイクアウト」店舗になっていた。

店頭では、なにやら香ばしい匂いがする。

天狗フランク

近づいてみると、ホットプレートでフランクフルトを焼いていた。その名も、「天狗フランク」というらしい。お値段、250円。

フランクを焼いているおねえさんに、「やっぱり天狗の肉を使っているんですか?」と聞いたら、すごく笑われた。えっ、天狗の肉使っていないの?

天狗です

高尾山は天狗伝説なんだか天狗信仰なんだかがある土地なので、それにちなんだフランクフルトだ。もちろん、肉は豚肉で、天狗とは何にも関係がない。

しかしそれではあんまりなので、天狗様の鼻のようにポーズを決めてみた。どうだ、これなら天狗フランクでもおかしくないだろう?

ノンアルコールビールも飲む

久々の肉。そして味噌・醤油系の味からの脱却。

嬉しくなって、ついノンアルコールビールも買ってみた。今日2本目。

アルコールが入っていないので、飲んだところでこれといった「ぷはーッ!」感はないんだけど、まあ、雰囲気でなんとなく。

まだここから下山まではしばらく時間を要するので、完全に打ち上げ気分とはいかない。

(つづく)

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