
17:54
先ほどまで暗かった廊下に明かりが灯っている。そして、「バイキング会場」の看板が掲げられた。もうじき、夕ご飯の時間。

ホワイトボードを使って、ざっくばらんな文字で食事時間が書いてある。「6:00~7:10まで!」だそうだ。
ビックリマークをわざわざ書いているのは、この時間を厳守せよ、というお達しなのか、それとも愛嬌なのか。
そもそも、60分制ではなくなぜ70分制なのか、よくわからない。なにかこの10分の違いに意味がある筈だけど、読み取ることはできなかった。
繁忙期にここを訪れると、きっと夕食は2回転、3回転と客が入れ替わるはずだ。しかし今回は平日ということもあって1回転のみ(だと思う)。

バイキング会場に入る。18時からということだったけど、5分以上フライングしてオープンしていた。
ライブキッチンがあったり、料理カウンターが何列も並んでいたり、ということはない。会場真ん中に、縦一列にお皿、カトラリー、料理その他が並ぶ。なので、客は手前から奥に向けて歩いて行けば、料理が一通り揃うことになる。

いやあ、テーブルの潔いことといったらないな。
2名がけのテーブルがずらりと並ぶ様は壮観。
料理カウンターを挟んで反対側には、長机も用意されているけれど、こっち側は全部2名席。必要に応じて連結すればいい、という割り切りだ。
席は全部決められていて、自由席にはなっていない。できるだけ効率的にお客様に座って貰うためだろう。

これは初めて見た。「おしぼり機」だっって。
「作りたて!除菌で清潔!」と書いてある。
おしぼり機のボタンをポチっと押すと、中からおしぼりが1つ出てきた。へー。
ただそれだけのために、やたらと大げさな設備。袋に入った普通の紙製おしぼりでも良いと思うのだけど、こういうメカを導入したのはすごい。

さて、料理を見ていこう。
「店長おすすめ」と書かれた料理コーナーには、たこ焼きが置いてあった。これはすごいな。いろんな意味で。

サラダ、というかコールスロー、というか。ミックスサラダに既になっているし、ドレッシングも既にかかっている。いろんな野菜がボウルに盛られていて、ご自由に各種よそってください、という作りにはなっていない。これをトングでつかんで持っていけこの野郎、という潔さがすばらしい。

ハムがこれだけ盛大に盛られているのを見るのはあまり経験がない。
なにげに侮れないぞ、これ。少しでも見栄えをよくしようと、パプリカやかいわれ大根を散らしてみたり、下にグレープフルーツの輪切りを敷いてみたり、手作業の努力と工夫が垣間見える。

スパゲティのこの大量っぷりはみごと。

煮込みハンバーグなのかつくねなのか。
これも、彩りをよくする工夫がされている。はっきりいって、食材はチープだ。でも、少しでも見栄えをよくし、お客さんに楽しんでもらおうという工夫が凝らされていて、ありがたい気持ちにさせられる。
一つ言えることが、「パプリカって万能だな。」ということ。さっきから、彩り用としてパプリカが大活躍していらっしゃる。

パプリカみたいな洋風なものばかりじゃあねぇ、ということで、渋く筑前煮もご用意しました。こちらはいんげんとにんじんで彩りを添えております。
・・・あれ?筑前煮かと思ったけど、鶏肉が入っていないのかなこれは。そのかわり厚揚げだ。植物蛋白の摂取をぜひどうぞ。

グラタン的なものも。

キッシュのような、チヂミのような、オムレツのような。

漬けものも山盛り。

ロールキャベツは、グリーンピースとコーンで彩り。
まんべんなく振りかけられているわけじゃないけれど、あると無いとじゃ大違い。

ナゲット

これは、唐揚げかな?

揚ドーナッ
絶叫してます。

ラーメンどんぶりに、麺が入った状態で大量にスタンバイされている。見たことがない光景でワクワクする。
一瞬、冷やし中華かな?と思ったけど、違う。ここに暖かいスープを注いで食べる。

ここにもダメ押しでサラダ。
そしてその奥に、大量のお茶碗と、ご飯ジャー。

お味噌汁も、カゴにどかんと盛られたお椀を手にとり、セルフでどうぞ。
みそ汁マシンでじゃーっと出てくるような装備は導入されていない。なぜおしぼりだけが自動化されているのか、やっぱりよくわからない。
(つづく)
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